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Last words  作者: 斎藤一樹
6/7

Last words -06

 多分、今までで一番短いんじゃないでしょうか、今回。

 ―――何も、出来なかった───


 後にはそんな無力感と、とても大きな喪失感だけが残った。

 こうして僕は、大切な人を喪なった。




 それから、2年が経った。


 今、僕は高校一年生になった。

 今もまだ僕の心には、白鳥の死が、抜けることの無い刺となって刺さっている。

 多分、僕はこれからもずっと、この刺の痛みを抱え、背負っていくのだろう。

 でも、これはこれで悪くないと思う。白鳥のことを、忘れずに済むのならば……。

 もっと他に、何か僕に出来る事はなかったのだろうか。もちろん、あの頃の僕に何も出来る筈がないという事は、頭の中では理解している。それでもやはり、そう思ってしまう。

 白鳥を喪ってから、僕の何かは壊れてしまった。成績は少しずつ悪くなっていった。高校に入学した今も、サボる事がしばしばある。

 グレたわけではない。ただ、何事にも真面目になれないだけだ。無気力、と言ってもいい。勉強する意味が、目的が、僕には無いんだ。

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