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封 神 伝  作者: 原 海象
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第1話 中国超古代文明 神権国家 商王朝の勃興

初めまして!原 海象と申します。


今回は有名な『封神演義』の編集・アレンジバージョン『封神伝』を投稿致しました。


「封神演義」は明代以前に発行された神魔小説で、今の形になったのは明代の編者 許仲琳によって現在の形になりました。また漫画やアニメとなったのは安能務先生の封神演義版によって一代ブームとなり、皆様のよく知っている形となりました。原作と安能務先生の翻訳ではかなり違いがありますが、ライト小説らしくできるだけ読みやすいようにしております。


<封 神 伝>

第1話 中国超古代文明 神権国家 商王朝の勃興



混沌初めて分かれ、盤古ばんこす。太極両儀四像を懸ける。

の天、うしの地、とらの人いでて、獣患の避除、有巣の賢。

伏羲ふっきは、陰陽の前に卦を描き。神農しんのうは百草を嘗めて世を治め。

軒轅けんえんの礼楽、婚姻結ぶ。小昊五帝、文物皁ゆたか。

禹王うおうの治水、洪波はきよい。太平なる国、四百年に至り。

傑王(傑王)無道により、乾坤顚れる。日夜妹喜に従い、酒色に荒れる。

成湯せいとうはくを建て、腥膻洗う。南巣に傑を放ち、暴虐から救う。

雲寛願いかない、後に全て蘇る。三十世、殷紂に伝わり、商家の脈絡、玄が断つ如し。





ある日、黄帝の子孫とされる一人の若者、成湯せいとうは郊外である男が網を四方に張り、祈りを捧げているのを見た。「天から落ちて来るもの、地上から出て来るもの、いずれも私の網にかかれ!」これを見た成湯はこれでは禽獣を取り尽くしてしまうと考え、そこで成湯は三方の網を解き、一方だけを残して祈った。


「左に行きたい者は左に行け。右に行きたい者は右に行け。上を目指す者は上に行け。下に行きたい者は下に行け。私の命に従わぬ者はこの網にかかれ!」この話を聞いた人は、禽獣に対してこのような友愛の持ち主、成湯の品行まさに善美に至ると言われ四十余りの大邑が成湯に帰順した。



一方で夏王朝の天子の傑王けつおうは悪行がつのり、日ごとに狂暴を極めた。民は苦しみにあえぎ、まともに生活も出来なかった。成湯に仕えていた宰相 伊尹いいんはついに鳴条めいじょうの戦いで成湯を助けて傑王を討ち、その眷属を南巣なんそうへ追放した。


 諸侯は盛大な会合を行い、諸侯の地位に戻った成湯を他の諸侯が天子に推した。そこで成湯は即位し、はくに都を置いた。


 早くも元年二月末には、傑王の暴政を一掃した成湯の政治は、民の支持を受け、多くの周辺諸侯が彼に帰順した。また、傑の暴虐と無道に天が怒るかのように、七年も大干ばつが続いていたので、成湯は桑の林で、神を祀り爪と髪を切り、みずからを犠牲として捧げる心で雨乞いを行った。すると、大雨が降って大地を潤した。


また、荘山(王室私有の山)にある金で貨幣を造り、民の命を救った。


成湯は十三年の在位ののち崩じた享年きょうねん百歳だったという。彼の王朝はそののち商受しょうじゅに至るまで六百四十余年も続いた。



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