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読者はポイントを入れたがってる

作者: 山田マイク


 ここ最近エッセイを書いていて気付いたことがある。

 それは


 短編だと普通にポイントが入る。


 ということです。


 私は長い間底辺をやっておりまして、読者というのはなかなかポイントを入れないという印象があります。

 というか、ランカーの方以外はみんなそういう意見だと思います。


 しかし、みなさん、短編だとわりと気軽に評価いれるんです。


 考えてみれば当たり前のことで、わざわざなろうのアカウントを取ってまで読み専をやられている方々は、なろうというシステムに参加する意志があるわけです。

 なろうはアカウントが無くても読めるのに、面倒な垢取得の手続きをするわけですから。

 そして参加する以上は、出来るだけ得られた機能は使いたいはずなんです。

 つまり、本来は読んだらポイントを入れるんですよね。


 ではなぜ、短編にはポイントが入りやすいのか。


 それは偏に、「簡単に読み終えるから」であると思うんです。


 読者がポイントを入れる条件は「読む」ではありません。

 「読み終える」です。

 すべての物語を消化し終えて、その感想として評価ポイントを入れる。

 連載ものは何十万字にもなるので、そもそも読み終える人が少ないですし、長篇だとアラが見えやすい。

 気にくわない部分も出てくる。

 さらに、自分が費やした時間に値するかどうかも判断材料になったりして、ポイントを入れるハードルも上がるでしょう。

 その点、短編は気軽に入れることが出来ます。

 

 ただ、最も重要な点はまた別にあると思います。


 読者さんがポイントを入れる心理として最も重要なこと。

 それは、「参加している実感」だと思うんです。


 例えば評価0の作品にポイントをいれたって、読者さんの「なろうに参加した感」というのはほとんどないです。

 人知れず0が10に変わるだけ。

 ただ、数字が変化するだけです。

 なんの達成感も喜びもない。


 しかし、ランカーに入れると話は別です。

 ランカーにポイントを入れ、その人が上位に上がると「自分の応援が役立った」という感覚があります。

 これはつまり、「自分の推しが人気でている」という楽しみにもなります。

 だからランカーにポイントを入れるのはとても楽しい。

 なろうというサイトに参加している、という実感があるからです。 



 この「推し」への応援、というのは、強烈な依存性があります。

 自分が推している人が人気になる、というのは快感なんです。

 それはAK○のシステムを見れば分かるように、「応援」というのが形になるのは楽しいんですね。


 それから、群集心理というのも当然あると思います。

 たくさんの人がポイントを入れていると、その作品に入れることへの心理的ハードルが下がる。


 まとめると、


 そもそも読者はポイントを入れたがってる。

 読み終えた作品に入れる。

 読者は参加している実感が欲しい。

 群集心理。


 このあたりが重要なんです。

 

 つまり、ポイントがポイントを呼ぶわけです。

 人気者はどんどん人気になり、注目されない人はとことん過疎っていく。


 この内、書き手に出来ることは完結させることくらい。

 しかも、そんなのは読者の評価する動機としてはかなり弱い。

 長篇になればなるほど読者は脱落していく。


 最も大事なことは、やはり「なろうというサイトに参加している実感」だと思います。


 このように、なろうの「多数決システム」だとポイント格差が生まれるのは必然なんですね。


 

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― 新着の感想 ―
[良い点] 同感ですね。 最近つくづく実感しました。 [一言] 短編はサクッと読んで、面白ければその場で評価できる。瞬発力がモノをいうのだと思います。 連載は、先が分からないからBMだけして完結後に…
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