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鷺沼美玲の例  作者: NoeL
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転生

 私は名前は鷺沼美玲。


 訳もわからず転生しました。


 今は転生5年目、つまり5歳です。


 この世界の言葉は聞く分、話す分には日本語と同じ感覚ですが、文字に関しては全く分かりません。


 この世界、というのは私が転生した世界が日本ではなかったからです。


 この世界は所謂ファンタジーな世界で、魔法や特殊技能などと言った人智を超えた力を人は扱えるらしいです。


 私が生まれたのは小さな村のいち村人の1人娘としてでした。


 父親はおらず、母との2人暮らしです。


 母は黒色の長髪で、黒は縁起が悪いと村の仲間には疎まれていました。とっても綺麗なのに。


 私の髪も黒でやはり厭われています。

 とっても可愛いのに。自画自賛。


 これが噂の白人主義の黒人差別なのでしょうか。


 肌はちゃんと真っ白ですのに。

 幽霊みたいだと言われます。解せません。


 まぁ厭われているとはいえ、差別されているとはいえ、こんな小さな村で奴隷にされたりはしません。


 ただご近所付き合いが皆無な程度です。


 私としてはご近所付き合いとか面倒臭いので割と助かってます。


 でも母は髪の色のせいで私に友達ができない、と悲しんでしまいます。


 髪色で差別する奴らと仲良くなんかしたくありませんし、母さんがいます、それに1人の方が楽です、といくら言っても母は納得してくれません。困りものです。


 話はそれますが、実は私はもう魔法が使えます。

 魔法は属性分けされていて、火、水、土、風の四大基礎属性、光と闇の特殊基礎属性、そしてそれらには上位属性があり、炎、氷、地、雷の四大上位属性、神聖と邪悪の特殊上位属性、そしてその他のユニーク属性と無属性。


 四大属性魔法の適性は人族ならみんな少なからず持っていて、特殊属性魔法は1万人に1人くらいの割合でしか適性を持つ人はいないそうです。そのうちの魔法の才能がある人は上位属性まで扱えるようになるそうです。

 最後に無属性ですが、無属性は適性こそ全生物が持っていますが、使いこなせるのは魔法の才能がある人と種族の特性として扱える者に限られるらしいです。


 それで、わたしの属性はどうなのかと言えば、四大属性の適性はごく僅か、闇属性特化という事でした。

 なんとこの世界の魔法適性は髪の色に現れるようで、例えば、髪が赤に近いほど火属性の適性が高いという事になり、水属性なら青、土属性なら茶、風属性なら緑といった感じです。

 ちなみに光属性なら白、闇属性なら、神聖属性なら純白、邪悪属性なら漆黒という事らしいです。

 白も純白も変わらないじゃないか、と思うかもしれませんが、普通は四大属性の適性と混ざって火属性と光属性の適性が高ければピンク、といった風になります。

 しかし、神聖属性の適性を持っている人は四大属性の適性に関係なく髪色は真っ白、純白となるそうです。

 つまりです。私や母のように真っ黒な髪を持っているのは邪悪属性魔法の適性を持つ人たちという事になります。まだ四大属性魔法の適性が皆無で、闇属性魔法の適性があっただけな可能性も全然あるわけですが、国がわざわざそこまで調べる事はないそうです。完全なる差別迫害です。


 ちなみに邪悪属性魔法の適性を持つのは基本的に人種族に対して敵対する種族なのです。その敵対する種族というのが主に魔物です。ならしょうがないか、とはなりませんがね。

 魔物というのは魔に堕ちたものという意味らしいです。

 まだ見た事がないので分かりませんが、要は真っ黒な髪は魔物の類だ、とそういう風に受け取られるわけなのです。

 これはではもう、迫害差別待った無しです。

 この村は実はまだマシなのでした。


 それが何故かといえば、私の父親のおかげでした。

 父親の髪色は黒ではなく、純白らしいです。

 これはれっきとした神聖属性持ちの証です。

 神聖属性魔法の適性持ちは光属性魔法の適性持ちよりも更に少数で国に1人いるかどうかというレベルらしいです。

 そんなわけで国で優遇されてその人を生んだ村もまた優遇されているらしいです。当然、その子供も優遇されるのですが、私の場合は例外で、神聖属性の適性は遺伝せず、母親の方の、それも闇属性魔法に特化して生まれた為に黒髪のマイナスが0になった感じです。いえ実際はまだマイナスなのですがね。


 神聖属性魔法の適性を持つ人は必ず国に囲い込まれて、国の役人として働かされるそうです。

 エリート街道真っしぐらという奴ですね。

 私の父も国の都市で働いているそうです。だからこの村に、そしてこの家にはいません。


 ちなみに普通は邪悪属性魔法を持った人が生まれたりした日には国の法で処分されます。怖すぎます。

 邪悪属性持ちの子を産んだ両親もなんと殺されてしまうようです。いや本当に怖いです。

 母はどうして無事だったのでしょうか。母の親も神聖属性魔法の適性を持っていたとか…?

 今度聞いてみるとしましょう。


 さて、そんな私なのですが、優しい母と健やかに過ごしております。父が仕送りをしてくれるので母は家事を、私は魔法の鍛錬をして暮らしています。


 そして、実は無属性魔法を扱えたりします。私には魔法の才能があるようです。

 魔物の実物は見た事ありませんが、まぁ村の周辺にいる程度なら魔法だけでなんとかなるでしょう。


 しかし、油断は禁物、それに自分の身は守れても母の事まで守れるかは分かりません。

 まぁ母もそれなりに魔法が使えるのでそこまで心配はしていませんが、母の事も守れるよう、体も鍛えようと思います。まぁ無属性魔法の身体強化を使えばどうとでもなるのですが、魔力は無限ではありませんので、自力で解決できるに越した事はないでしょう。

 

 鍛錬は続く。











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