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第1話 黒髪と白髪 (1) ※前書き読んでね!

初めまして!

筆者のMAENAKAです!!


初めてなろうで投稿しています^_^


いやー、始まりましたねー大作が(自分で言うな)

文章力はあれとして、ストーリーは面白いんですよ(自分で言うな)

あと、絵にしたらたぶん女の子可愛いんですよ(きもい)


さぁ、おふざけはここまでにして少し概要に入ります。


実はこの作品、本当の名前は「アークコメット」といいます。

今回はなろうに合わせてそれっぽい名前にしていますよ!

そして、しばらくはタイトル通り、自国を取り戻す奪還編が展開されます。(その流れに行くまで随分かかると思いますが・・・)

気長によろしくお願いします(汗)


よし!ここから始まりますよ!

「アークコメット」奪還編!!!

お楽しみ下さい!!!!!!!!

「はぁー、あっちぃなぁ」


彗星飛来から7年後。激しい日差しが降る雲ひとつないある日。

2頭の馬に大きな荷車を引かせ、大都市ラスィードを目指す青年はあまりの暑さに気が滅入っていた。


「ただでさえ稼ぎが少ないってのに、なんだってこんなにだりいんだよ・・・」


彼の周りは激しい戦争の影響で荒れ果て、

剣、槍、盾、弓をはじめとした大量の武器が散乱しており、休めそうな場所も見当たらなかった。


「早く着かねぇかなぁ、こんな辛気臭いとこさっさと・・・お?」


青年は戦乱の跡から放たれる1つの光に気づいた。その光は青年の見覚えのある光で、馬の足を止め、その正体に期待を膨らませ駆け寄った。


「お?おお??」


光の正体は太陽光を反射する1本の剣だった。

だが、足元に散らばる他の剣とは大きさも形状も異なっている。


「おいおい!これまじで魔鋼の剣じゃねえか!レアもんだぜ!」


レアもんの発見に喜ぶ青年。

だが気持ちが高まる反面、身に迫る脅威に気づかなかった。


「おい!」


怒号のような声が戦乱の地に響く。

青年は振り向き、声の出所を確かめた。


「ようにいちゃん、持ってるそれいい品じゃん。譲ってくれよ」


青年に声をかけたのは馬に乗ったガタイのいい男3人組。いわゆるゴロツキだった。


「ガリガリのにいちゃんには振れねぇだろ?

俺らがもらってやるからよ」


文字通り線が細い青年はゴロツキにはじめはビビったものの、

決めつけたような台詞に腹が立ち、

軽く言い返してみることにした。


「いや、先に見つけたのは俺だから」


「おいおい、わかんねぇの?自分の立場、目の前に誰がいるか」


「ああ、わかんないね」


無謀だった。

ゴロツキはゴロツキらしく腰に武器を据えている。

青年は慌てて馬車を降りたため丸腰状態だ。


「はぁ、仕方ねぇ。お望みどおりにしてやるか」


気味の悪い笑いを浮かべながらゴロツキ達がゆっくりと馬から降りる。降りた時のドスン、と言う音が体重の重さを証明していた。


さっさと渡してしまえばいいものを・・・

青年は自分の行動に呆れ、1分後の未来に軽く絶望した。


「はぁ、めんどくせぇなぁ・・・」

「あ?おちょくってんのかにいちゃん」

「さっさとやってくれよ、時間がもったいねえ」

「ちっ、このくそがき・・・!」


青年の言葉に腹を立て、ゴロツキの3人が拳を振り下ろそうとしたその時。


「おい、3対1はダセーんじゃねぇの?」


青年とゴロツキ3人いる場から馬が十数頭分だろうか、ある程度離れたところにある小高い丘から声がした。

そこに立つのはフードを被った二人の男。

右側の男がさらに告げる。


「そこの兄ちゃん、加勢してやろうか?」


青年にとって願っても無い申し出だった。

一人ではとてもゴロツキ3人をひれ伏すことはできなさそうだ。


「はぁ?・・・誰だか知らないけど、じゃあ頼むよ」

「そうこなくちゃなぁ!」


フードの男は丘を駆け下り、すぐさま青年の隣までやってきた。

だが、もう一人は丘の上に残っている。


「え、あっちはこねぇの?」

「ん?ああ、ほっとけ!あいつはあそこでいいんだ」


それは困った。

3対3ならまだしも、3対2では勝ち目は薄い。青年は少しだけ見えた希望を完全に失った。


(はぁ、結局ボコられるだけじゃねえか・・・)


「おいおい、そんな顔すんなよ。名前は?」


フードの男は荷物を降ろしながら青年に問いかける。


「・・・ゲルド。ただの商人だよ」

「ゲルドか、いい名前じゃん」


フードの男はそう言いながらフードを頭から降ろす。

男はゲルドと同じような年頃で、この地では珍しい黒髪に黒い瞳をしていた。


「俺はシンだ。よろしく」


「へぇ、珍しい名前だな」

「よく言われる。さぁ待たせたな、やろうぜ」


シンが手招きをするようにゴロツキを挑発する。ゴロツキも応じ、大きく肩を回し始めた。


「へっ、結局3対2だぜ、後悔すんなよシン君・・・っ!」


肩を回していたにも関わらず、ゴロツキの一人がシンに向かって蹴りを放つ。

巨漢から放たれる丸太のような脚に、ゲルドは思わず後ずさりする。

だが、当のシンは、


「遅えな」


蹴りを布一枚分のところで躱し、その瞬間拳をゴロツキの鳩尾に叩き込む。


ドンッッッ!!


「おっ・・・ごっ・・・!」


ゴロツキは腹を抑え、呻きながら膝をつき、前のめりに倒れた。どうやら泡も吹いているようだ。


「まじかよおい!やるなぁお前!」


ゲルドはゴロツキに比べて二回りも小柄なシンが一撃で仕留めてみせたその強さに感動し、思わず声を上げる。


「ゲルド!!!!後ろだ!!!!」


驚嘆しているゲルドの背後から、ゴロツキの一人が襲いかかる。ゴロツキはその体に見合う大きな棍棒を脳天に振り下ろそうとしている。確実に殺す気だ。


「は・・・っ!!」


ゲルドが死を覚悟したその時、

一発の銃声が響いた。


「ぐあっ!!」


ゴロツキは弾かれた武器を落とし、手を抑える。銃弾はゴロツキの棍棒に命中したようだ。


「あんのやろう・・!」


ゴロツキの睨みつけるの先には丘の上のもう一人のフード男。

彼は拳銃をマントと体の間から覗かせており、銃口からは煙が上っている。

丘の上の男は暑かったのか、フードを外しこちらも珍しい白髪をあらわにする。


「残念だったな。3対3だ」

「離れたところから汚ねぇ奴だ・・・ぶっ殺してやる・・・!」


ゴロツキは地面に転がる得物を握り直し、丘へ走り出す。が、


ガッッッ!


「おい、俺とやろうぜ」


シンがゴロツキのこめかみに飛び蹴りを浴びせ、自分と戦うよう促すつもりだったが、

そのゴロツキも飛び蹴りで気絶してしまったようだ。


「案外もろいな。なぁ、あんたはやるかい?」


最後のゴロツキに声をかけたが、もう逃げ出した後だった。


「なんだよ、つまんねぇな」


手をはたき、荷物を背負い直すシンにゲルドが駆け寄る。


「おい!まじで強えなおい!助かったぜ!」

「おお!悪いな、全部とっちまって」

「逆にありがてえよ、無駄に疲れるの嫌だったんだ。そうだ!なんか礼させてくれよ!」

「いや、別にだい


グルルルルルルルル

シンの腹から轟音が鳴り響く。

通常なら有り得ない音量のためゲルドは軽く引いてしまったが、すぐに立て直した。


「・・・腹減ってんだな、じゃあ今から俺の行くところは懇意にしてる酒場なんだ!そこでたらふく食ってくれよ!」

「悪いな・・・じゃあお言葉に甘えるよ」


ゲルドは魔鋼の剣を拾い直し、恩人二人を馬車へと手招きした。


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