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神鳴寮  作者: MASA
10/24

大和×雀=ウイークエンドショッピングモールイチャラブ観察日記②

30分後、大型商業施設に到着した二人は、映画館のポスターの中から見たい映画を選ぶ。今日は雀と一緒にいるだけで、楽しい大和は、何が見たいというより、

『雀が一番喜んでくれる映画は何か』かばかり考え、

雀の自主性に任せながらも雀の一挙手一投足に気を配り、

どれを見たいのかを察し、それを自然に後押しするようできるように観察している。

雀はすぐに顔に出る方なので、そこまで観察しなくても、何を考えているか分かるが、

予想外な事に今回に限っては映画館に来ること自体を喜んでおり、

表情でどれを見たがっているかを見極めるのが予想以上に難しい。。

そして、さらにポスターに書いてある大ヒット!等の文字に惑わされ、

その映画が、雀の言うところの怖い映画である事に気づいていない点も問題だ。

もし、雀がその手の映画を選んでしまえば、怖がる雀を観察出来たり、あまつさえ『怖がった雀が抱きついてくれないかな』なんて考えてしまうが、

それ以上に雀に嫌な思いをさせる事が嫌なのでそれは避けたい。

もし、本当にそれで気分が沈んでしまえば、映画を見た後ずっと落ち込んだ雀を見ないといけない。そんな事、大和には耐えられない。

大和は皆の前では、向うに言って決めるとノープランを装っていたが、その実、ほぼ徹夜して、この映画館で上映中の映画の内容と評価をチェックしていた。

彼の中で大本命は、ラブロマンスものだが、

それは流石に直接的すぎて、それを進めるには少し躊躇われる。

それよりは評価が星が4.5の親子の絆を描いたヒューマンドラマを選んでくれるのが最善ではないかと思っている。

ただ、そうなった場合、両親とほとんど接点のなかった雀にとっては、親子の絆物は、

嫌な思いにされるのではないかという心配はあるが、

テレビや小説で普通にその手のものは見ているし、そこに関してはあまり気にしていない節があるので大丈夫ではないかと予測していた。

「あ、あのさ、何見るか決まった?」

「うーん、どれも面白そうで迷っちゃいますね。」

「そっか、それじゃ、、、」

大和がヒューマンドラマをお勧めすようとした時、

「あの、大和くん!私あれがいいです。」

とつぜん雀が今まで迷っていたのが嘘のように、

これだという映画を見つけた様に指をさす。選んだ映画は子供向けの動物アニメ。

動物は好きなのは知っていたが、同時にやっている実写のイヌものではなく、

何故か普段見ている所なんて見た事がないアニメの映画を見たいと言い出した。

擬人化した動物のドタバタものなのだろうか、流石にそれはノーチェック、

見れば見るほど、絵がどっちつかずでギャグなのか感動ものなのかもわからない

「別にいいけど、突然どうしたの?これ好きなの?」

「あの!あれ見ると、あれがもらえるみたいです!」

雀が指差した方には子供が動物の人形をもらっている。どうやら雀はそれが欲しいようだ。

大和はその雀を可愛いなと思い。快諾する。

ただ、どうも子供たちはさっき見終わって出てきたようで、それほど人気のあるものではないか、上映回数が少なく、次の上映は13時過ぎ、まだ1時間以上ある。

とりあえず、先にチケットだけは買っておくかとカウンターに向かう。

その際、大和はお金を出そうとする雀に、銀からお金預かっているからと嘘をつき、

自分だけカウンターに向かう。それには2つの理由があった。

まず一つ目は女の子にお金を出させるようなマネはしたくないという点だ。

もちろん高校生なので、それほどお金があるわけではないが、

実家からのそれなりの仕送りのある銀に比べ、雀は銀からの月五千円のお小遣いのみだ。

それが少ないとは思わないが、雀はそのお金で服や、文房具、生活必需品も買っている。

潤の話だと、銀はそういうお金も出すと入っているが、銀に黙って、お小遣いから出しているらしい。

そんな彼女に、それに数倍はもらっている自分が、お金を出させるのは実より名を取る大和のプライドに掛けて絶対に許すわけにはいかなかった。

そしてもう一つ、それは席の場所だ。もちろん、いい席に越した事はないが、これは子供向け映画で今が土曜日の昼間、あまりいい席だと周りの子供や親御さんの視線が気になってしまう。だから、少し見通しの悪い席にし、周りに人がいない席を選ぶ。

そして始まる直前、暗くなって入れば、席にしたのか疑問を持たれる事もない。

大和は受付で、席を決める。現時点では中央の3席以外空席、これならいい席でもいいのかと思いもしたが、これから増える可能性もある、

視線が気にならないよう、一番後ろの席に真ん中よりも少し奥側の席を予約した。

「それでは、こちら1時半からのチケットになります、ありがとうございました。」

「、、、、あのすみません。この映画の人形ってもらえないんですかね」

「申し訳ありません、入場特典の人形は中学生以下のお子様限定の物になっています。お連れの方は、、中学生?でしょうか」

見かけとしてはそれでもいけない事はないのだろうが、嘘をつくわけにもいかないし、何より学生を2枚買っている、いまさらそういう言い訳も通用しない。

「あの、すみません。無理を言っているのは分かっていますが、なんとかならないでしょうか?あの、どうしても、欲しいみたいで、なんとかお願いできないでしょうか」

大和は、受付の女性に、色目を使い、少し甘えるような声で懇願する。

昔、実家にいた時、非常にモテていた親戚の従兄のまねをして精一杯頑張ってみる

「、、、ふふ、彼女さん?可愛い方ですね。分かりました。どうせ余るでしょうし、度のキャラクターがいいですか?」

色仕掛けは、可愛いと思われ、鼻で笑われるように失敗したが、結果はよし。

大和は雀を呼び、欲しいものを選んでもらう。

ストラップ状の人形を全て手に取り確認するとその中から、雀はペンギンを選ぶ。

「あの、もうひとつ、お好きなものを。」

大和にも勧められるが、『自分はいいよ』と遠慮しそうとした瞬間、その時雀とお揃いという言葉が頭をよぎる。まったく同じは流石に明かさ様すぎるかと、眉間にしわを寄せ、雀以上に迷う大和。すると雀が、

「これなんかいいんじゃないですか?たぶんこの犬がリーダーですよ。」

そう言って目つきの悪い犬を選ぶ、

大和は正直、造形などには興味がない。ただ雀との思い出となる物が欲しかっただけだ。

そして思考の迷宮に陥っていた中での思わぬ僥倖。

『雀が俺のために選んでくれた』という事、その時点で選択の余地などなかった。

「はい、ありがとうございます。それでは上映は15分前からあちらのゲートを通ることが出来ますので、お時間になりましたらあちらでチケットを出してご入場ください。」

二人はチケット売り場のお姉さんに数回お礼を言うと、二人は一旦映画館を離れる。

映画館を出てフードコートを通り抜けようとした時、

自分を見つめるような大和は視線を感じ、足を止め神経を集中させ周りの様子を伺う。

「やまと君、どうかしました?お腹減ったんですか?」

「いや、そういう訳ではないんだけど、何か殺気を含んだ、視線を感じるような。」

「さっき?でもこれだけ人いますし、やまと君、今日変わった格好してるから、ここに来てからずっと結構いろんな人が見てますよ。」

「なんかそういうものとは違うんだよな、何というか、もう少し敵意むき出しで、」

「気のせいじゃないですか?」

「そうだね、ごめん、考え過ぎだね。とりあえず、食事は後で、少し見て回ろうか、」

そういって大和は雀の横に戻り、歩いていく。


そして大和たちが離れるとフードコートの背の低い壁から、立ち上がり、まるで水面から顔を出したわにのように4人が二人を見つめる

「あっぶねぇ、見つかるところだった。」

「だからやめなっていったよね、大和、勘がいいから、睨みつけたら気づくって。

湊さんが引っ張らなかったら見つかってたよ。」

「てか湊少しは手加減しろよ、マジでビビったじゃないかよ。」

「セン君のせいで見つかりそうになったのよ、感謝されても文句を言われる謂れはないわ。それに男の嫉妬は見苦しいわよ。君がモテないのは大和のせいなんかじゃないでしょ」

(いや、身近に大和や銀さんみたいなのがいたら、皆普通はそっちに行くのが普通で、多少は大和のせいなのではないかと、、、)

過去の経験から大貴は心に思ったことを口にすることなく、千里をなだめる

「で、なんでこうなってんだよ。」

「別にあなたにはついて来いなんて言ってないでしょ。」

「誘ったじゃねぇか、面白そうだからって、」

「あら、そうだったかしら、私は大貴君は誘ったけどあなたは記憶にないわ。」

「てめぇ、」

「まぁ、まぁ、ここで喧嘩しないの、ほら、ここにはほかのお客さんもいるし、というか私たち何も食べてないんだからここにいちゃ気まずいよ」

「てか潤、今日大学のサークルの打ち合わせじゃなかったのか?」

「今日はミーティングだから、高校生の私は自由参加。

それにどうせミーティングって、連絡事項はメールで行くから、ボランティア関係ないそれぞれの恋バナとか、ゼミの先輩の悪口とかそんなのを夕方までだべって、

飲みに行くだけだもん。お酒も飲めなければ、内輪ネタされても私分からないし、

それよりこっちの方が面白そうじゃない。」

「あなた、そんな、テニスをしないテニスサークルみたいなところに入っているわけ?」

「テニスサークルの人に失礼だよ。それにまじめにやる時はみんなちゃんとやってるし、」

「どうかしらね。」

「まぁ、確かに実際、ゆるサークルだから、飲み会とかにしか来ない人とか、湊が想像しているような事を目的で来てる人も結構多いけど、全員がそういうのじゃないから、

まじめにやってて、逆に飲み会とか来ない人とかいるし、そういう不真面目な人の方が、祭りとか、商工会の催事とか盛り上げるの向いてたりするし、

なんか、あれだね、ヤンキーの方が社会厳しくて、社会への適応とかコミュニケーショとかン能力が高い感じかな」

潤は千里を見つめる。

「なんだよ、俺は不良じゃねぇぞ」

「そうね、セン君はヘタレだもんね。」

「湊、言い過ぎ、でも確かに、最近4年生が来なくなりつつあって今まで以上に緩くなってるかな。まぁ、正直私も高田部長さんが来なくなったらやめるかな。

たぶん今みたいにまじめにやる事もなくなるだろうし、」

「なんだか、暗い話になってきたね、辞めよう、それに大和君たちそろそろ見失うよ。」

二人は既に、遥か彼方のエスカレーターで下の2階に向おうとしている。

「やっば、追いかけるわよ。」

4人は見失わないように、絶対に気付かれない距離で追跡をする。

2階は専門店街。アミューズメントが多い3階と違い、人がかなり多くある程度まで近づかれても気づかれることはないと判断し、距離を縮める。

「さっきから大和はちょろちょろ何やってんだ?まっすぐ歩けよ」

「雀ちゃんに他の人がぶるからないようにしてあげてるの、

それに今日、雀ちゃんそんなに高くないけど、ウエッジソールのサンダルでしょ。

履きなれえないから、歩くのが難しいのよ。」

「なんでそんなの履いてきてんだ」

「分かってないわね。大和君背が高いでしょ、少しでも高く見せるための努力よ。

と言っても私がチョイスしたんだけどね。あの、たどたどしい歩き方も含めての選択よ。」

「なんか、あぁしてると大和普通に彼氏みたいなことしようとしてるよな。」

「まぁ、当然だけど僕たちといる時とは違うよね」

「当たり前でしょ、はぁ、、分かってないわね。大和の彼氏力半端ないわよ。」

そんなことを言っていると、雀は履きなれていない靴のつま先を絨毯状の床に引っかけてしまいコケそうになる、すると大和はすっと自然に手をだし、雀がこけそうになるの助け、優しく笑いかける。

「大丈夫?」

「はい大丈夫です。ちょっと失敗。」

「その靴、雀の?」

「湊さんが貸してくれました、湊さんが履くと自然なんですけど私だとやっぱり難しいみたいですね。」

「どうする?靴屋さんでもう少し履きやすいの買う?」

「いえ、せっかくですし。それに私こういう女の子っぽいもの持ってないから、これを履いてるとすごく楽しいです。オシャレが楽しいって気持ちなんとなくわかります。」

その言葉を聞いて湊は小さくガッツポーズをとる。

「湊~、雀ちゃんは湊のきせかえ人形じゃないぞ~」

「そっか、でも、また転ぶと危ないから、しばらく手を繋いでおこうか。もしコケそうじゃなくなったら話してあげるよ。」

大和はごく自然に手をつなぎ、それを維持する

「あれを天然でやる恐ろしい子よ。初めてのデートで手を繋ぐなんてこと普通の高校生男児には難易度高すぎだけど、大和は女性をエスコートするのが自然に出来るから、あぁやって当たり前に手を繋ぐ事が出来るわ。しかも、本人は善意だけでやってるから、全然下心もなくて。嫌がる理由もないのよね」

「あぁ、確かに、似たような事されて、あれ私、なんでこんなことしてるんだろうって後から気づくのよね」

「普段はそうでもないけど、デートの時は細かな所に気付くし、レディーファーストで相手の事を優先してくれるけど、時には強引に、引っ張ってくれる。」

「後、私的には楽しむ時は子供っぽいって感じるくらい心から楽しんで、飾らずに感情を素直に表現してくれるのもポイント高いわね。」

「あぁ、確かに、ホント大和君はデートの時の彼氏力半端ないわね。普段も優しいけどそれとはやっぱり違うのよのね、その大人な大和君のギャップによる破壊力たるや」

「なんで二人ともそんなこと知ってるんだ?」

「え、私たちも大和君とデートしたことあるもの、」

「はぁ?なんで!」

「別に理由なんてないわよ。そうね、しいて言えば超楽しいから、私は2回だけだけど、湊は5回くらいだっけ」

「6回かな、まぁ、大和君は別にデートって意識は少ないでしょうけどね。

それでも、あれはどう見てもデートよね。」

「ってことはお前らも大和の事好きなのか」

「馬鹿言っちゃいけません、私は蜂須賀先輩一本よ。大和君の場合、デート的気分で遊ぶのが楽しいの、一緒にいる時は、他の人の話とか、学校の話とか、つまんない自分の趣味の話とかしないし、その間だけは自分の事だけ見てくれるし、何より大和君が一緒にいて楽しんでくれるしね。」

「あそこら辺の感じは完全に大和君大人だよね。」

「うん、サークルの大学生よりずっと、何というか清潔感と爽やかさが段違い。

まぁ、今日に関しては念願の雀ちゃんとのデートなんで多少なりとも下心はあるみたいだから、いつもよりもそわそわしているし、何より目線がねぇ。」

「でもま、それはしょうがないでしょう。大和君も男の子なんだし、」

「もしさ、大和が、つき会いたいって言ったらどうするの?」

「そうね。私は大和君が彼氏でも全然問題ないわね。」

「うん、まぁ私は蜂須賀先輩一途だけど、大和から迫られると考えるわ。でも、ね。」

「なんだよ」

「だって大和君、雀のものだもん」

「えぇ、ぞっこん一途、」

「でも。普段の雀を見てるとそんな感じしないけどな」

「そりゃ雀の中にまだ男の人を好きになるとかそういう気持ちがないもの、

大和は親切な人で大好きななんでも知っている人、雀のその事を大和君が分かってて

無理に自分の気持ちを伝えるよりも、雀ちゃんが好きって気持ちに自分で持てるようになるまで我慢してるって感じかな。」

「なんだヘタレじゃねぇか」

「セン君と一緒にしないで、大和君の場合事情が違うでしょ、もし大和君が好きだって言ったら雀は必ず二つ返事で了承する。でも、それじゃダメなのよ。

雀ちゃん自身で人を好きになるっている事を知らなきゃ、」

「それは結構、気の長い話だね」

「そうでもないわよ。女の子は成長早いわよ、雀ちゃんが今はそういう感情がなかったとしても、そんなの時間の問題、それも遠い先の話じゃない。」

「それにそもそもそういう気持ちが雀の中にない訳じゃない。ただ気持ちの整理がつかないだけかな、。雀の場合、デリケートで難しいのよ、そこら辺は」

「でも、そんなに遠くないうちに、ちゃんと自分で好きになれる。だって雀ちゃんそういう子だもの、元々さびしがり屋で、誰かと一緒にいる事を幸せだって感じる。そういう子なんだもの自然に気づくわよ。自分の気持ちにも、大和君の気持ちにも、だから、私たちが入る隙なんてないの」

「しかし、そんなに大和がいいかね、顔なら銀さんの方がいいだろ」

「大和君は、顔は中の上くらいでも、頭はそこそこ、運動神経抜群、品に関しては家柄もあるから段違い、それに何より、ちゃんと人の話を聞くし、気遣いもできて、優しい。

そう言う事が普通から自然体でできてる人、優しくて頼りになって清潔感がある。

そりゃ女の子なら誰でも好きになるわよ。」

なんだか自分たちが天秤にかけられているようで、心が痛い。

「それに比べて銀さんは顔は超イケ面、頭脳は天才、運動神経も抜群、決断力も、頼りがいも最強。品に関しても大和君程ではないけど、ちゃんとすればOK、でも人が嫌がる事を本気で喜ぶ、周りへの配慮も一切ない。自分に厳しく人にも厳しい。

女からすれば最悪の男よ。あれじゃいくら物がよくても絶対、絶対、彼氏とか無理。

というか友達も無理。」

「まぁ、銀さんも悪い人じゃないんだけど、彼氏にするにはちょっと荷が重いタイプね。」

「銀さんと比べるのは極端だけど、大和君の『男』としての格はちょっと普通じゃないのよね。それこそ、雀と法律が許せば私別に、大和君の二人目の妻でもいいもの。」

「、、、、、」

「だってつまんない男の1番になるくらいなら、大和君の2番の方が全然マシよ。

それでもそっちの方がきっと愛されるし、幸せになれるわ。

もっとも、一途な大和君はそういう事できるような人じゃないけどね。」

婚約者がいる湊が本気っぽく言うと流石に誰も何も突っ込めない。

「、、、、あ!」

尾行を忘れていた湊は、沈黙で思い出したように振り返り、大和たちを探す。

「大丈夫、まだそこのお店の中だよ、そこで選んでた髪留めを買うため中に入っているよ。今はここからじゃわからないけど、中のものを見てるんだと思うよ。」

しばらく待っているとレジでの会計を終え、雀は嬉しそうに大和に何度もお礼を言いながら、帽子を外し髪留めをつけて見せる。それを見て大和は喜んでもらえた事がよほどうれしかったのか、今まで誰にも見せた事のない笑顔を見せる

「、、、、前にさ、セン君たち女の子に喜ばれるプレゼントって選んでたけどさ、まぁ、大和君の食べ物も正解だけど、お金をかけなくても、その日が楽しくて、いい思い出があれば、女の子にとってはどんな贈り物で宝物になる。そういう特別なプレゼント」

「いい思い出ってまだ映画も見てないし、何もしてないよね、、、」

「おい、あいつ突然女代表で語りだしたぞ。」

「察してあげて、潤はロマンチスト、二人の世界を見て毒されているわ。」

「毒されてるって、言い方はちょっと、、、」

「いいな!いいな!私もあれやりたい!何よあれ!ずるい!あんなのされたらイチコロじゃない。二人ともあの笑顔、反則よ!ラブラブだよ!」

3人は慌てて潤をつれ、物陰に隠れる。

「ちょっと潤、興奮しすぎ、ってあんた何泣きそうになってんのよ」

「別に、泣いてなんかないもん、いいもん私も絶対に蜂須賀先輩とあんなのするから、というか、ううん、私、絶対公衆の面前でキスしていちゃついてやる。」

「それは迷惑だからやめなさい。」

4人は潤が落ち着いたところで備考を再開する。


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