025
あれから3日が経ち、今日はレッスン日だ。
毎日舞ちゃんとLINヨでのやりとりはしていたが、直接会うのは3日ぶりだ。ちょこっと緊張するな。
「ほら千秋、行くよ。」
「へ~い。」
「言葉使い!」
「は~い。」
梓ねーちゃんに言われたので建物の中へと入って行くのだった。
「じゃあ、私は打ち合わせが有るから席を外すわね。レッスンが終わるころに迎えに来るから。」
「うん。わかった。」
梓ねーちゃんと別れた俺は、レッスン場へと入る。
「おはようございます。」
「おはよう。」
レッスン場にいるのは長谷川さんだけだった。
「あれ? 舞ちゃんは?」
「まだ時間になってないし、もうすぐ来ると思うよ。」
「あ、そうなんですね。」
確かに少しだけ早い時間だ。のんびりと待つとしますかね。
ぼーっとしていたら、長谷川さんが質問してきた。
「そうそう、木村さんの宿題だけど、何か思いついたかい?」
「宿題?」
「ほら、君たちのユニット名だよ。」
「あぁ! 忘れてました!」
身バレでゴタゴタしていたせいで、すっかりと忘れていたよ。
「まぁ、木村さんが何か考えていると思うし、それほど気にしなくても大丈夫だよ。」
「はぁ。」
その時扉が開いて、舞ちゃんがレッスン場へと入ってきた。
「おはようございます。」
「おはよう。」
う~ん、3日ぶりにみる舞ちゃん。相変わらず可愛いぜ。
俺はパタパタと舞ちゃんのそばに移動した。
「舞ちゃん、おはよ~」
「千秋ちゃん、おはよ~」
「舞ちゃん、今、長谷川さんから例の宿題のこと聞かれたんだけど、舞ちゃんは何か考えてきた?」
「宿題?」
舞ちゃんはポカーンとした顔をした。あんたもですか。
「ユニット名だよ。」
「あっ!」
どうやら本当に忘れていたみたいだ。同志よ!
それを見ていた長谷川さんが笑い出しだ。
「あはははっ、君たちは似た者同士なんだね。ある意味良いコンビだよ。」
「「あはははっ(汗)」」
「さっき千秋ちゃんにも言ったけど、木村さんが考えてくれるから気にしなくても大丈夫だよ。
じゃあ、レッスンを始めようか。」
「「はい!」」
こうして今日のレッスンが開始されたのだった。