024
そろそろ寝ようとしたところでスマホが震えた。
「何だろう?」
確認するとLINヨのメッセージが入っていた。
「おっ、さっそく舞ちゃんからだ。何かな?」
{千秋ちゃんゴメン!〕
〔いきなりどうしたの?}
{ファミレスのこと見られてた。
https://*****.***.***/****/画像1.jpg〕
リンク先に飛んでみると、舞ちゃんが俺の胸を揉んでいる写真だった。
〔あーこれかぁ~}
{ホントゴメン!
まさか見られているとは思わなくて〕
〔拒否しなかったこっちも悪いから、気にしないで}
{でも!〕
〔まぁ、相手が舞ちゃんだし、問題無いでしょ
男の恰好の自分がやってたんだったら色々と
マズかっただろうけどね}
{ホントごめんね。〕
〔だから気にしてないって。}
{今度お詫びするから〕
〔じゃあ、それで良いよ}
{ありがと~! じゃあ3日後に〕
〔うん、楽しみにしてる}
{じゃあまたね~〕
〔またね~}
ぽすっ!
俺は布団へと仰向けにひっくり返った。
「面倒なことにならなきゃ良いんだけどな。
まぁ、見た目は女の子同士だし、きっと大丈夫だろ。」
・・・・
次の日、学校へ行くと何やら教室が騒がしかった。
「俺の千秋ちゃんが~!」
「お前のじゃない! 俺のだが、そうだな……」
いや、俺はお前たちのものじゃないとだけ言っておく。
「おはよう。」
「千……斉藤か。おはよう。」
どうやら俺の名前は頑なに呼びたくないらしい。良いけどさ。
「元気ないな。どうしたんだ?」
「聞いてくれよ、俺の千秋ちゃんって女の子が好きらしいんだよ~!」
そう言って例の写真を見せてきた。
「ふ~ん。」
「ふ~んって、おまっ! 平気なのかよ!」
「そうだけど?」
実際俺はノーマルだから、女の子が好きでも何の問題も無い。
「これだからアブノーマルの奴は!」
「ちょい待て! 何で俺がアブノーマルなんだよ!」
「千秋ちゃんを見て何も思わないヤツはそうとしか思えないだろうが!」
「いや、可愛いと思うよ?」
それについては自他ともに認めているが、だが男だ。それに俺はナルシストじゃないからな。
「じゃあ、何で平気なんだよ!」
「俺もその写真俺も見たけどさ、それって女の子同士なんだし、単にふざけ合ってただけじゃないの?
別にキスをしたりとか愛し合っていたって訳じゃないんだろ?」
「……そう言やそうかも? うん、きっとそうだ! やった! 千秋ちゃんはノーマルだったんだ!」
写真をマジマジと見て納得していたが、そんなにも俺のことを見て顔を赤くするんじゃねー! キモいわ!!




