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『発掘』された娘が宅配で届きました。

連休なのでさらに更新します!

蔵犬便くらいぬびんでーす」


蔵犬くらいぬアスカの宅急便で届いたのはあまりにも大きな木箱。


温州蜜柑うんしゅうみかん


「どうやら中国から送られてきたようじゃの」

「いや、温州蜜柑って日本のみかんのことだから」

「なんじゃと?!」

「広まった当時、みかんで有名な中国の温州の名前を付けたらしいんだよ」

「実際は鹿児島が原産なのよね」

「フィーネ、詳しいんだね」

「ウィキを見たのですわ」

「検索早っ?!」

「会話しながら検索するのくらいお手の物ですの」

「わたくしもフィーネさんのようなスマホが欲しいですわ」

「ツバサは持ってないのか」

「それなら、わたくしが買いに連れていきますわ。それと丁度良かったですわ。わたくし、ツバサさんとはちょっと話し合いをしたかったですの」

「わたくしと話し合いって何をですの?」

「とにかくこちらへ来てほしいですわ。さあさあ」


何だかフィーネがツバサを強引に部屋に引っ張っていったぞ?


「レイジよ。発送元は中国と書いてあるのじゃ。送り主はレイジの父上じゃぞ」

「じゃあ本場の温州蜜柑かな?」


とりあえず木箱を開けてみると、素焼きっぽい材質の大きな人形が出てきた。


「ハニワ?」

「これは兵馬俑へいばようじゃの」

「それって中国の皇帝の墓にあった副葬品だっけ?」


生存請負人ライフガーダーのお父さんが発掘の手伝いの報酬としてもらったのかな?


「それにしても大きいんだな。実物大じゃないのか?」

「兵馬俑はみんなそうらしいのじゃが、これは少し小さいの」

「えっ?久遠くらいの大きさがあるのに?」

「屈強な兵士を模しているからかなり大きいはずじゃが、これは少女のように見えるの」

「もしかして送るって言ってた『発掘した少女』ってこれのこと?!」

「そのようじゃの」


でも、こんな人形なんかどうしろって言うんだろ?

まさか瑠璃やピコちゃんみたいに人間になるようにしろとか?


でも、そんな事ができるなんてお父さんは知らないはずだし…。


「その少女を何とかして欲しいと思っているのは間違いないわね」

「ロリーナ?!」


非業の死を遂げた少女を救済する女神であるロリーナが言うのなら間違いなさそうだ。


「発掘してからX線とかで調べてわかったのでしょうけど、この中には本物・・の少女が埋め込まれているのよ」

「え?」

「しかも死んだ主君に仕えさせるために生きたまま埋め込まれたのよ」

「なんだって?!」

「だから」

「助けに行こう!今すぐに!」


ロリーナの力ならその悲劇の寸前に行けるはず!


「だから過去に行って助けて欲しいって今言うつもりだったのよ!話が早くて助かるけど」

「それなら一緒に行くメンバーを選抜せねばならんのじゃ」

「私の今の神気の残量とかなり過去の異国に飛ぶ関係で、行けるのはレイジ以外4人が限界ね」




古代中国へのタイムトラベル。


ロリーナの力で会話や読み書きは問題ないので、選抜するのはやはり身体能力や知恵に優れた人が良いはず。


「それなのにどうして『サクシャーのサイコロ』で決めるんだ?!」

「たった4人では前と同じメンバーになってしまうのじゃ!」

「それでも適材適所ってあるんじゃないか?絶対に失敗出来ないんだからベストメンバーで行かないと!」

「レイジは嫁の全てを把握しておるのか?」

「いや、それは…」

「レイジの嫁であれば、皆相応の覚悟はしておるし、何らかの能力を持っておるのじゃ。だから心配は無用じゃ!」

「そっか、嫁であるみんなを信じないと駄目なんだね」


さすが久遠だ。

よし、もっとみんなを信頼するようにしないと!


「では巻物を見るのじゃ」


1.久遠

2.フィーネ・ド・エルキュリア

3.駒井坂かなみ

4.朝霧夕菜

5.本田瑠璃

6.永見明日香

7.神野晶

8.女神ロリーナ

9.ジャンヌ・ド・アーク

10.赤羽アヤメ

11.久比岐初音

12.茜沢悠里

13.氷室アンナ

14.中島早苗

15.有朋星奈

16.桃山真綾・沙彩

17.ピコちゃん

18.ツバサ


巻物には嫁になってくれた順番に名前が書かれており、まだ嫁ではないが候補になっている人はその後ろに名前が並んでいる。


「うちらは二人一組にされとるのか?」

「ホンマや。なんでやろ?」

「何をするにも一緒の方がいいって思っているのじゃろ?」

「そやな」

「ほやな」

「色々な順番を決める時に二人がバラバラにならないようにこうなったのじゃ」

「おお、さすが神様!うちらのことよおわかっとるわ!」

「わてらのこと分かってくれて助かるわ!」


そしていよいよサイコロを振る。


「ちょっと待ってよ!」

「これは待って欲しいわね」


突然それを遮るカレンとマリア姉さん。


「どうしたのじゃ?妹御いもうとご義姉上あねうえ

「これだと私たちが選ばれないわよ」

「そうね。私たちもレイジくんの手助けしたいのに」

「そうじゃな。それなら19が義姉上で20が妹御で良いかの?」

「いいわよ」

「そうしてもらえるかしら」


では改めて俺はサイコロを手にする。


4人決めるのに真綾と沙彩が4回目に出たら困るけど、まあそんな確率ほとんど無いよね?


ころころー

『11』


「え?私?!」


いきなり一番幼い初音ちゃんだ!


ころころー

『5』


「やったわ!また選ばれたわ!」


大喜びの瑠璃。


ころころー

『10』


「おお、拙者でござるか」


アヤメは忍者だから頼もしいな。


ころころー

『6』


「私だと?」


選ばれないだろうと思っていたのか驚く明日香先輩。


でも合気道の達人である明日香先輩が一緒なのは助かるよな。


「あーあ。選ばれなかったかあ。じゃあ代わりにこれを持っていってよ」


そう言ってカレンが差し出したのは…


ドサドサドサ


これ・・ってどれだけあるんだよ?!」


カレンの作った便利道具がテーブルからあふれんばかりなんだけど?


「私の会心の作品だから、これ全部持っていってね」

「そんなに沢山の荷物は過去に送れないわよ!せめて1つずつにして!」


女神ロリーナにそう言われて俺たちは何を持っていくか吟味を始める。


「拙者はこの『苦無くない』がいいでござるな」

「私は小学生であまり役に立てないだろうから、このリュック型の救急箱にするね」

「私はこれにするか」


明日香先輩は以外な物を手に取った。


「え?武器を使うんですか?」


それはいわゆる六角棍と呼ばれる打撃武器だ。

合気道に武器ってあるの?


「合気道にも武器術はあるぞ。相手が武器を持っている場合に、その相手の武器をいなしたりからめ落としたり、相手の武器を相手に向かうように誘導したり、色々できるのだよ」

「へー、合気道って結構凄いんだな」


お父さんは色んな武術を教えてくれたけど細かなところまでは教えてくれなかったからなあ。


「私はどうしようかな?ねえ、カレンちゃんのオススメは?」

「瑠璃さんなら、これがいいよ!太陽光発電とコックピットの付いた小型ドローン!」

「コックピット?」


確かに40センチくらいのドローンの上部に乗り込める場所があるけど、誰が乗り込めるんだよ…あっ?!


「私が人形になって操縦出来るのね!」

「そうよ!操作説明はこれを読んでね」


説明書は小冊子が。

てっきりPDF文章とかで渡されるかと思った。


「あと、これも持っていきなさい」


そう言ってマリア姉さんはおにぎりを詰めた風呂敷を持たせてくれる。


「こんなに持って行けるかな?どうなの、ロリーナ?」

「初音が小さいからそのくらいは追加しても大丈夫よ」

「じゃあもしかして私が人形になったらもう一人くらい行けたりして?」

「タイムトラベルのショックで人間に戻ったら容量オーバーでどこへ飛ばされるか分からないわよ」

「そっか、残念」

「それに帰りにその兵馬俑の中の女の子を連れ帰ることも計算に入れてるから、これ以上増やさないで欲しいわね」


じゃあ何としてもこの人数でその子を救い出さないと行けないんだな。


「ところでその子の名前とかは?」

「それは…」


女神ロリーナが教えてくれたのは驚きの情報だった。


「彼女はかの始皇帝の姪、齋姫さいきよ」

お読みいただきありがとうございました!

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― 新着の感想 ―
[一言] とうとう発掘された少女が出てきましたね。・・・発掘された少女とは?なんかおかしい気がする。それに主人公くんとうとう始皇帝の姪にも手を出しますかw話的にとても面白そうですね。楽しみにしてます!…
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