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Re:Talk  作者: 祐樹
47/53

一部 設定集:本編

≪設定集≫


◇PhantasyChronicleOnline

 仮想世界体験型のオンラインネットゲーム。ファンタシー・クロニクル・オンライン――通称、ファンシー。

 剣と魔法の世界観。キャッチコピーは、『自分だけの物語を貴方に』。

 造りこまれたグラフィックスと自由度の高い世界観から、多くのプレイヤーを魅了している。ネットゲームにしては女性プレイヤーも多い。

 アカウントはソフトにつきひとつ。キャラクターの性別は現実の性別で固定。ランダムエディトでキャラクターの容姿が決定されて変更はできない。ただし髪型や色などは変更可能。

 カーソルの色で動的オブジェクトの属性が判別できるようになっていて、一般プレイヤーは青、NPCは緑、モンスターは赤、ボスモンスターは黒である。また一般プレイヤーをキルした場合はカーソル色が青から紫に変化し、その状態でさらにPKを重ねるとモンスターと同じ赤色になる。

 ミストという独自のシステムが組み込まれており、これは仮想世界における『命の残数』を示す。キャラクター作成時の初期数は一律で12ポイント。月のはじまりの日に3ポイントが自動で補填されるのだが、これ以外での回復方法は未だ見つかってはいない。ボスモンスターやPKに殺害された場合は2ポイント、通常のモンスターと一般プレイヤーに殺害された場合は1ポイントが、ミストの総ポイントから減点されて、残数がゼロになるとキャラクターデータが強制的に消去されてしまう。その場合はアカウントは残るので、一からまた作成しなければならない。このミストについてはゲーム内でも物議を醸し、プレイヤーの間でミストシステムの撤廃を求める動きがあったが、この件に対して運営は沈黙を保っている。



◇リル

 ファンシーにおける通貨単位。メニューウインド上でのやりとりが基本になるが、必要に応じて貨幣に実体化ができる。貨幣の価値によって色が違う。



◇魔法

 火・水・風・土・雷・光・闇の属性に分類される。系統ごとに特性があり、この他にどの属性にも該当しない無属性がある。

 魔法使いには数種類の属性を状況に応じて使い分けるタイプと、ひとつの属性に特化したタイプいる。


・火

 この属性に分類される魔法はほとんどが攻撃魔法であり、単純な攻撃力は全属性中最強。ただしMP消費が激しく、魔法の出が若干遅い。


・水

 氷による攻撃と水による支援のバランスがよく、なんでもできる反面、プレイヤーの傾向により習得する魔法に違いが生じる。


・風

 魔法の威力は平均的だが、魔法の速度が速くMP消費が少ない。癖がないので扱いやすいのが特徴。


・土

 攻撃よりも防御に傾倒した属性で、特に物理攻撃に対して有効。他の属性のような派手さはないが、堅実で隙が少ない。


・雷

 特性は風属性に酷似しているが、あちらよりも異常状態付加が豊富にある。また全属性中魔法の速度が最速。


・光

 支援と補助のエキスパート。この属性の魔法使いがPTに一人いるかいないかで、プレイヤーの生存確率はまったく違う。ただし攻撃魔法は皆無なので、PTでの使用が前提である。


・闇

 使用者にデメリットを与えることで、効果を増幅する属性の印象に沿った魔法構成で、癖が強く使用するプレイヤーを選ぶ。間接的に二次被害を与える魔法が豊富にあり、中には対人専用としか思えない魔法も存在する。


・無

 上記のどの属性にも該当しない魔法。どの属性にも平均的な相性であり、それが長所にして短所。他の属性の熟練度が関係している魔法が多く存在する。



◇遺失伝承

 とある条件を満たした場合に該当。種類や属性を問わず、条件に沿えばあらゆるモノがここにカテゴライズされ、『ゴミ箱』に廃棄される。



◇幻想武器

 『概念駆動』という特殊能力を持つ武器の総称。

 そのゲームバランスを崩しかねない強力な性能から、その所持者は運営公認チート扱いされ野次られることも多々ある。

 『概念駆動』によりその真価を発揮する。一種の精神感応武器であり、『初期所有者』の願望を喰らい概念と成す。

 武器毎のカテゴリーごとに一種類ずつ。現在の武器が消滅することで、新しい武器が形成される。そのため基本的に重複はないが、一部の武器については、ある理由から重複する場合もある。

 またプレイヤーと同様に経験値を蓄積でき、条件を達成することでレベルアップする点も、通常の武器では考えられない仕様である。


・ワルプルギス Lv.1

 種類:片手剣 

 所持者:ヘキサ

 励起言語:ときよとまれ。きみはうつくしい。

 概念駆動:超加速アクセラレータ

 美麗にして流麗。水晶のように硬質な金属で鋳造された両刃の硝子剣。

 概念駆動であるアクセラレータは、所持者に他の追随を許さない圧倒的な動作を可能にする。現在の最大加速場率は二倍。また加速倍率は任意で調整が可。

 動作を加速するという単純な能力故に、汎用性が高くあらゆる状況に対応ができる。欠点は励起状態の維持に極度の集中力が必要なことと、集団戦において仲間との連携が難しくなる点。また耐久力の消費が激しいため、現状での長時間の使用は不可能である。


・グリムゲルデ Lv.1

 種類:大鎌 

 所持者:ナハト

 励起言語:わたしをころす。きょげんのめいきゅう。

 概念駆動:虚影イリュージョン

 直線のみで構成された歪な形状の大鎌。

 所持者の実体のない分身を生み出す能力が確認されているが、それが概念駆動の全てかは不明。所持者の性格を考えるに、なにかしらの奥の手を隠している可能性が高い。


・クラウソラス Lv.1

 種類:大剣 

 所持者:ルシオ

 励起言語:不明

 概念駆動:不明

 詳細不明。

 一切の飾りを廃した無骨な鉄塊。

 その概念駆動は魔法使いの天敵とされている。


・ゲイボルグ Lv.1

 種類:槍 

 所持者:ラルク

 励起言語:不明

 概念駆動:不明

 詳細不明。

 捻じ曲がった鉄の槍。

 その概念駆動は対人戦において無類の効果を発揮する。


・アゾット Lv.2

 種類:短剣 

 所持者:不明

 励起言語:不明

 概念駆動:不明

 詳細不明。

 通常状態は単に性能の優れた武器に過ぎないが、プレイヤーに対してのみゲームを根底から覆す狂った能力を発揮する。本来なら『ゴミ箱』に厳重封印のうえで廃棄処分されるはずだった。



 ◇リアライズ

 物質情報改竄能力及びその能力者。データ上の存在でしかないはずのキャラクター情報を現実の肉体に上書きし、武器を実体化させられる。その際には身体能力が強化され、スキルを使用できるようになるが、キャラクターデータとの同調率により再現率は変化する。リアライズは『霧』の中でのみ可能――とされている。

 同調率により性能が変化し、完全同調にまで至った人物はまだいない。単純に戦闘能力の点からすれば、同調率が高ければ高いほど有利になるが、比例して精神が仮想体に引き摺られる可能性が高くなる。

 尚、現実と仮想との性格の食い違いが激しい人物ほど、この症状は悪化するとされている。



◇ギルド

 集団。大別するとふたつに分類される。


・一般ギルド

 各都市にあるギルド斡旋所で登録できる。その際には初期費用として10000リルが必要。最低構成人数は三人。ギルドに所属すると、専用チャットや限定的で構成員の所在位置の特定機能が与えられる。またギルドの規模と評価によってランクがあり、それに応じた褒賞がある。


・公式認定世界運営ギルド

 通称、公式ギルド。ファンシーの世界観に合わせて、運営によって作られたギルド。ただし運営はギルドをプレイヤーに提供するだけで、物事に干渉することはない。公式ギルドにはそれぞれ世界観に関係した『恩恵』が与えられる。代わりにランクが存在しない。


◇ホーム

 ギルドの拠点。各都市にある物件を購入することで入手できる。物件の価値はピンからキリまで様々であり、最高ランクの物件は領地付きと呼ばれている。ただし拠点が街の中に存在しているとは限らない。特にPKギルドは都市外に拠点を設けている場合が多い。


 聖堂騎士団 マスター:ルシオ

 シンボルは、交差した剣と盾。拠点は領地付きの、一年中霧に覆われた常夜の森にある白亜の古城。

 ファンシーにおける第一勢力ギルド。所属するプレイヤーは前衛職が多く、数もほぼ上限に達しているが、その弊害として肥大化した団員を纏めきれなくなってきている。まだ致命的な分裂までは至っていないが、薄氷のバランスでなりたっているので、なにかしらの弾みで崩壊しかねない。

 ギルドの方針は、ダンジョンの早期攻略。また副団長の意向でPKの存在を過剰なまでに嫌い、排除しようとする傾向にある。


 天上神歌教会 マスター:マリア

 シンボルは、祈りを奉げる女神像。拠点は魔法都市ナスカディアにある大礼拝堂。

 ファンシーにおける第二勢力ギルド。元々は≪聖堂騎士団≫に入れなかった魔法職が立ち上げたギルドで、所属するプレイヤーは後衛職が大半を占める。そのため傭兵ギルド≪梟の巣≫の上お得様でもある。

 最強の魔法使いの集団とされている≪七本箒≫を快く思っていない。


 暁の旅団 マスター:ジェクト

 シンボルは、荒ぶる炎を宿した団旗。拠点は中央都市パンゲアの一等地にある西洋風の建物。

 ファンシーにおける元第三勢力ギルド。所属する前衛と後衛のバランスがよく、安定した攻略を可能にしていたが、とある問題児の影響から脱退するプレイヤーが後を絶たず、そしてひとつの事件で亀裂が決定的になり、遂には解散に追い込まれてしまった。拠点も現在は他のギルドに明け渡されてしまっている。


 エニグマ マスタ:ナディア

 シンボルは、見据える眼。拠点は山岳都市トスカナ。

 ファンシーにおける第四勢力ギルド。本来なら≪暁の旅団≫の解散により、第三勢力に繰り上げられ三大ギルドの一角をなすはずだったのだが、≪銀鎖同盟≫によりその地位を横取りされる。そんな過去から≪銀鎖同盟≫を恨んでいて、いつか潰してやろうとその機会を虎視眈々と窺っている。


 銀鎖同盟

 シンボルは、狼と茨の組み合わせ。

 ファンシーにおける第三勢力ギルド。同盟としての拠点は中央都市パンゲアに設けられている。

 ≪銀狼≫と≪棘の鎖≫の同盟なのだが力関係は微妙で、≪銀狼≫が六割の≪棘の鎖≫が四割。≪銀狼≫は≪棘の鎖≫の台頭を警戒し、≪棘の鎖≫は≪銀狼≫との関係を逆転してやろうとしている。

 前述のようにそもそもが打算のよりなりたっているため、お互いのギルドの関係はお世辞にも良好は言えない。


 銀狼 マスター:ヨハン

 シンボルは、吼える狼。拠点は湖面都市ブルミア。

 ファンシーにおける第五勢力ギルド。≪棘の鎖≫とは同盟関係にある。


 棘の鎖 マスター:アンリ

 シンボルは、絡まる茨。拠点は古跡都市ファルシ。

 ファンシーにおける第六勢力ギルド。≪銀狼≫とは同盟関係にある。


 星の金貨 マスター:ヘキサ

 シンボルは、なし。拠点は中央都市パンゲア。『外側』と『内側』が入り口を基点に空間接続されていて、拠点の所在地を他人に悟られないようになっている。またドアのダイアルで出口を幾つかの候補から選択可能。

 構成人数は三人と最少だがしかし、所属するプレイヤーの特異性から設立されて間もないにも関わらず、プレイヤーの間では早くも噂になっている。


 英雄譚委員会 マスター:カンナ

 シンボルは、円卓。拠点は非公開。

 構成人数は六人。全員が物質情報改竄能力者である。仮想世界ではなく、現実世界での活動を主としている異端のギルド。一箇所に集まったほうが動きやすいと、ヒューリに提案されて設立された。


 仮面舞踏会 マスター:ナハト

 シンボルは、不気味な白い仮面。拠点は非公開。

 完全な実力主義で所属する全員がPKという過激派ギルド。ある種の無法地帯。現在、もっとも有名なPKギルドであり、元々はナハトの個人的な目的のために設立された。


 悪魔の爪 マスター:アスタ

 シンボルは、禍々しい鈎爪。拠点は非公開。

 PKギルドだったのだが、ナハトの「感に障る」の一言で≪仮面舞踏会≫の執拗な集中攻撃に晒され、ギルドとして機能できなくなり消滅させられてしまった。


 七本箒 マスター:ハウゼル

 シンボルは、箒に跨る魔女。拠点は魔法都市ナスカディアにある専用施設。

 公式ギルドのひとつ。恩恵は所持する『箒』属性の強化。入団条件は『箒』の二つ名を所持しているこ と。故に、『箒』の称号を失うと強制退団させられる。

 定員は七名。定期的に入れ替わり戦が行われている。その特性上、もっとも構成員が入れ替わるギルドなのだが、長と副長は不動で一度の変動もない。

 最強の魔法使い集団とされ、他の魔法使いの羨望と嫉妬の的になっている。


 梟の巣 マスター:クリス

 シンボルは、梟。拠点は城塞都市クルシス。

公式ギルドのひとつ。恩恵はギルド貢献による全構成員の経験値上昇。入団条件はないが、三ヶ月単位で 最低貢献度が設定されていて、それに満たないプレイヤーは強制退団させられ、以降三ヶ月間は再入団が認められていない。

 所属するプレイヤーを金銭で貸し出すという独自のシステムが存在している。


 知恵の輪 マスター:なし

 シンボルは、繋がる円。拠点は中央都市パンゲア。

 公式ギルドのひとつ。恩恵は経験値及び獲得金の上昇。入団条件はレベル1以上20未満であること。20以上になると強制退団させられる。

 初心者支援ギルドであり、マスターが存在しない。ニュアンス的にはギルドというよりある種の寄り合い。


 小人の金鎚 マスター:アイザック

 シンボルは、鎚。拠点は商業都市シメオン。

 公式ギルドのひとつ。恩恵は鍛冶系スキルの向上。入団条件は特定基準以上の鍛冶系スキル熟練度。

 構成するプレイヤーのほとんどが鍛冶師であり、ファンシーに存在するフリーの鍛冶師の大半が所属している。技術や店舗の提供もしている。


 永劫回廊 マスター:デュオ

 シンボル不明。拠点不明。恩恵不明。入団条件不明。構成員不明。

 公式ギルドの中でもっとも謎に包まれたギルド。判っているのは、公式ページに記載されている、『世界の敵』の一言のみ。


 図書館 マスター:不明

 番外。黒騎士・赤騎士・白騎士・黄騎士の四騎士が所属。予備が複数いるとか。正確にはギルドではない。ひとつの目的を遂行するために存在している。



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