この傘の中に
いつもキミの機嫌が気になってた
だから恋がうまくできたらいいなといつも思ってた
雨降りの日に、傘の中にふたり
キミの右手には傘があった
「僕の傘に入っていいよ」と
勇気を出して言う前に
キミから先に「傘に入れてね」と
視線をお互いに合わせない、ふたりに
会話もぎこちなくて
その代わりに
雨音が僕たちにリズムを与えてくれる
肩が冷えないように
キミの肩に雨粒が落ちては
角度を変えた
やさしさを勘違いしない
もっと、キミを想うやさしさに触れてほしい
そう思うから
キミにいい加減なことは言わない
あとどれくらいで
僕のココロがほどけて
キミの瞳がまぶしく輝いても
このまま雨は降り続く
傘の中にふたり
恋を演じるにはまだ早いけれど
恋人同士としては僕が思うくらいに
いちばん似合ってる




