(16)コンタクトレンズ
今や、量販店でも通販でもお手軽に入手できるコンタクトレンズ。
かつては「酸素透過性」がうたい文句だったが、令和の市場では、「UVカット」「使い捨て」「遠近両用」――視力矯正用のみならずオシャレアイテムとしてのカラコンとか、種類も用途も多種多様。
……昔はとても使いづらかった。
まず、眼科で処方箋を発行してもらわないと購入できなかった。そのため、コンタクトレンズ販売店に眼科が併設されていた。地方では、眼科でコンタクトレンズを販売しているケースも多かった。
種類は二択。ハードかソフトか。
それぞれ一長一短あって、付け心地が良いのはソフトレンズだが、お手入れが簡単なのはハードレンズとか――私は体質的にハードレンズを愛用していた。昔の規格は、日々のメンテがかなり煩わしかった。毎日の洗浄、週に一度の消毒――使い捨てが登場したときには、狂喜乱舞でしたよ。
普段はハードだけれど、旅行とか遠出のときは使い捨て。――これが、結構、私の生活スタイルには合っていた。
……でも。
現在は、ほとんどの時間を眼鏡で過ごしている。
理由はいくつかあるが、いちばん大きいのは。
年齢とともに、視力に衰えが――正確には、毛様体筋に衰えが出て(つまりは老眼が進行して)、コンタクトレンズでは矯正が難しくなったから。
……眼はですね。本当に、一気にきますよ。どうぞ、お気を付けて、適度な状態を維持してください。
昭和世代にとっては、コンタクトレンズというのは目新しく、コンタクトレンズ愛用者というだけで少し進取の気風というか、ハイセンスな感性が漂っていた。……ような気がする。
半面、「出始め」のコンタクトレンズは、利用者の健康に直ちに害を与えることがないのはたしかでも、長年装着し続けたときにどうなっているか、あまり考えられていなかったように思う。……いや、安全であることの検証はされていたであろうが、とにかく三十年も四十年も実際に装着し続けた被験者がいないのだから、確実に安全だというエビデンスが出ることはなかった……というか、少なくとも私の記憶にはない(今と違って、情報を入手する手段が限られていた時代だから、私が知らないだけかもしれないが)。
――今では、おおよその指標が出ている。やはり、データの蓄積には敵わない。
令和の時代になって、何を今さら――と思われるかもしれないが、実は、ワクチンについて、似たような違和感を覚えるのだ。
m-RNAワクチン。
パンデミックを経験した今だからこそ、メリット・デメリット(あるいはリスクとベネフィット)を考慮して、主治医や家族の意見も聴いて、接種するかしないか、各人が決めたらいいと思う。
だから、「打たない」という選択をするひとがいるのは自然なことだし、得体の知れないものに信頼を置けないのは当然だから、まったく異論はない。
――でも。
そういうひとに限って、なんの疑問も持たずにコンタクトレンズを装着しているのではなかろうか。
……ともあれ、愛用者のみなさま、お眼々の定期健診には行ってくださいね。
日々のタワゴトのような不定期連載に評価をいただき恐縮です……。トピックがあればご紹介できるよう精進します。




