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(13)自動改札

 今ではICカード乗車券やスマホを翳して、「ピッ」と通り抜けるだけの駅の改札口。


 昭和の時代は人海戦術だった。


 定期券所持の通勤者・通学者は提示するだけでよいのだが、一般旅客は、駅員さんに切符を渡して、改札パンチを入れてもらう必要があった。


 駅によってパンチの形が違っていて、切符に付けられた切り口を見ればどこの駅から乗ったかわかる仕組み。中には珍しい形の鋏形もあって、コレクターズアイテムになっていた時代もある。


 ――切符を受け取って、改札パンチを入れて、旅客に返す。


 わずかの瞬間芸。


 拠点駅の朝の通勤ラッシュ――駅員さんは一秒間に数人を捌いていたように思う。指とか打ちつけると痛いだろうし……まさに職人ワザ。


 田舎の駅ならどうってことない。


 しかし、東京駅の改札から、津波のように人波が押し寄せてくるさまは……ある種のド迫力。


 ……時代は流れて、今では二極化。


 エキナカが多様化する拠点駅がある反面、無人駅も増えた。無人駅どころか、廃路線も増えているのだから、昭和は遠くなりにけり。


 五年……いや、もっと経っているか。でも、十年も昔ではないと思う。


 田舎に戻ったときに、親戚のお兄さんが言った。


「●●駅も自動改札になった」


 ――は?


 いや、さっき通ってきたけど、全然普通の改札だったけどー?


「こんなの置かれてたでしょ」


 ……いや、だから、それってただのICカード乗車券の精算機でしょ。


 自動改札というのは、ICカード乗車券を翳したら「ピッ」と鳴って、同時にパカっとフラップドアが開くのを言うんですけどー?


 どうやら、「自動改札」の定義を、かなり広くひろーく受け取っていたらしい。


 その後、かの駅が本当の自動改札になったのか、――私は確認していない。


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