地球降下作戦開始!モスクワの戦い
火星軍参謀本部は手始めに地球連邦軍ロシア軍集団司令部があるモスクワへの上陸を決定した。流石に地球連邦首都であるニューヨークは防御が厚く、かつモスクワを取れば欧州軍集団と極東軍集団の連絡を断つことができるからだ。
宇宙暦40年、モスクワ宙域の火星軍円盤型宇宙強襲揚陸艦から多数の戦車揚陸艇が出撃した。赤の広場に垂直に衝突上陸した揚陸艇からは火星軍の戦車、E-79が出現した。地球連邦軍の主力戦車T-44は一方的に撃破された。
モスクワは3日で陥落し、火星軍は地球にはじめての拠点を作る事に成功した。火星政府主席マーズ・レッドは首都オリンポスにて奇襲成功と独立戦争勝利確定の演説を行った。
火星軍の次の目標は欧州への橋頭堡を作ることだった。火星軍戦略目標、カリーニングラード=オデッサ線に位置するブレスト・リトフスクには地球連邦軍が集結しており、次の決戦場となる事は明らかであった。「敵主力はブレスト・リトフスクに集結している。さて、どうするものか...」「敵を孤立させればいい。私には秘策がある。」火星軍総司令アダムスキーはほくそ笑んだ。
⭐︎戦車解説
E-79は火星政府軍の主力戦車である。この戦車の血統は前大戦時のドイツ軍Eシリーズにまで遡る。武装はライヒスベルグ社製105ミリ砲。砲塔装甲は200ミリ、車体装甲は150ミリでかなり厚いが更に増加装甲を装着する事も可能となっている。
T-44は地球連邦軍の主力戦車である。旧ソビエト連邦軍の残党が保有していたT-44戦車と全く同じ型である。主砲は85ミリ砲。砲塔装甲は150ミリ、車体装甲は100ミリと火星軍の戦車には見劣りするが量産台数は圧倒的に多い。
次回予告:ブレスト・リトフスク攻防戦!