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俺氏、救出計画

ほんと、いつも誤字報告ありがとうございます。

1000文字に1つは誤字があるワンダー。

フェンリル薫がシュタっと手を上げた。

『はい、それでは薫さんのフェンリルセンスをお見せしまーす。説明しよう!フェンリルセンスとはフェンリルの超感覚である。キリッ。』


何処からか太鼓とラッパを出すドラゴン和明。

『ドンドンドン、パフパフ。いいぞ、頑張れ我らの薫さん。さあ、お爺ちゃんを探しておしまいなさい。』


フェンリル薫の回りをぶんぶん飛び回るフェアリー熊代。

「薫ちゃんの本気を見せるのじゃ、ワシも隣で騒いで応援するぞ。」


『うるさい!外野うるさいから。集中したいから。応援は心の中で「薫さんまじ女神」って祈るだけにして。』


その様子を、影山と亜里香はポカンと見ていた。


先に再起動したのは亜里香だった。

「ワンワンさん頑張って!薫さんまじ女神!」


『ハイ皆さん注もーく。いま亜里香ちゃんが良い事言いましたよ。和明さんも熊代さんもお手本にするように。』


『薫さん、マジ卍』

「薫ちゃん、まじ目が良い」


『和明さん、おっさんが意味を知らない若者言葉を無理に使わないように。熊代さん、絶妙な聞き間違い本当にありがとうございます。』


影山、ふと過去の出会いを思い出した。

「そういえばフェアリーさんは、ドラゴンさんとフェンリルさんを愉快な奴らと言ってましたっけね。今、その意味を理解しました。私も人に説明するときは同じこと言うかもしれません。」


フェンリル薫は、抱き着いてくる亜里香を前足で軽くなでると目をつぶる。


数秒して目を開けた。

『はい、麻田副首相を見つけました。見事な薫さんに盛大な拍手を!」


『さすが薫さん、よっ、フェンリル屋。』

「さすがは薫ちゃんじゃ、マジ目が良い。」

「ありがとうワンワンさん、すごーい。」


『わっはっは、我を褒めたたえよ。わっはっはっは。』


突っ込み不在のこの状況で、しかたなく影山がまとめ役をすることにした。


「ごほん。麻田副首相のさらわれた場所が分かったという事ですので、助けに行きましょうか。」


するとドラゴン和明が不思議そうに影山を見る。


『なんで?』


「え!なんでって、助けに行くんですよね!」


『いや、行かないけど?』


その場にいた全員が、「え?」っという顔でドラゴン和明を見る。

フェンリル薫が、前足をハシっとドラゴン和明の肩に置いた。

『ちょっと和明さん、ここまで盛り上がってそれはないんじゃないの?ここはこのビッグウェーブに乗るところでしょ。』


しかし、逆に不思議そうな顔でドラゴン和明は答えた。

『え、なんで?だって影山がいるじゃん。麻田副首相の場所を影山が独自の情報網でつかんだことにして、警察に乗り込んでもらえばいいんじゃないの?俺たちが救出したら大変な事になると思うぞ。』


『あ、そういえばそうか。うん、和明さんが正しい。私ちょっとテンション上がりすぎてたわ。』


「たしかにのう。先ほどまでなら影山が味方ではなかったのでワシらが助けに行くしかなかったが…。今ならワシらが助けるよりも警察が動く方が正解じゃな。」


『それに、どうやら俺たちはここに残った方が良さそうだしな。』


『和明さん、それはどういう意味だってばよ。』


みながドラゴン和明を見つめる。

一拍置いて、ドラゴン和明は呆れた顔で答えた。


『ほかの人はともかく、薫さんは気づこうよ。麻田副首相の近くに居たでかい奴が、さっきからこっちに向かって進みだしているんだけど。これってヤバイんじゃないかな。』


しばし目をつぶったフェンリル薫は、カっと目を見開いた。

『ちょっと、これヤバイ奴じゃないの?鬼っぽいんだけど。』


影山が立ち上がる。

「それはコードネーム『オーガ』ですね。極右組織と一緒に行動している個体です。私個人としましては、とても共感を覚える幻獣です。ぜひ売国奴を皆殺しにしてほしいです。」


フェアリー熊代は腕を組む。

「影山の好みは別として、なんでその極右組織がここを襲うのじゃ?」


「それはですね、いまの首相と副首相はリベラルなので、極右団体的には気に入らない政権なんですよ。」


「じゃが、これではテロでないか。許されることではないと思うのじゃが。」


「仕方ないんですよ。本流の保守や左翼は理論的ですが、ネトウヨやパヨクと呼ばれる人たちは考えなしですからね。公安としましても扱いに困る連中です。」


「なるほどのう。っということは『オーガ』はネトウヨと呼ばれた連中の生まれ変わりやもしれぬのう。」


「生まれ変わり?どういうことですか。その辺、詳しくお願いします!」


ドラゴン和明が割って入る。


『その話はあとだ。今は麻田副首相の救出に動いてくれ。薫さんは影山に麻田副首相の位置を教えてあげて。』


「そ、そうでした。ではフェンリルさん、場所教えてください。」


フェンリル薫はスマホを取り出すと、手早くWEBで地図を表示させる。


『ここ。誘拐犯は銃で武装しているけど、影山さんなら軽々突破できると思う。さっそくチート能力を試してきなよ。』


「ありがとうございます!そう思うと突入が楽しみになってきました。では、行ってまいります!」


敬礼して、影山は風のように去っていった。


影山を見送り、亜里香は不安そうにドラゴン和明に抱き着く。


「ドラゴンさん、お爺ちゃんは大丈夫でしょうか?」


『お爺ちゃんは大丈夫。そこは心配しなくていいと思うぞ。問題なのはこっちだ。亜里香ちゃんは逃げた方が良いかな。』


すると、亜里香はさらに強くドラゴン和明を抱きしめた。


「いやです。ドラゴンさんやワンワンさんと一緒にいます。」


『いや、マジで危ないからね。』


「いやです!」


すると、フェアリー熊代の声が脳内に直接響いてきた。


<和明君よ、いま念話で直接お主の頭に語り掛けておる。聞こえるか?>


フェアリー熊代と目が合ったので、頷くドラゴン和明。


<聞こえるようじゃな。無理を言っても亜里香ちゃんは言う事を聞くまい。じゃから危なくなったらワシが転移ゲートか影移動で逃がすことにしようと思う。今は時間が惜しい。作戦を立てることに集中せぬか?>


ドラゴン和明は数秒考えると、コクリとうなずいた。

『わかったよ亜里香ちゃん。じゃあ亜里香ちゃんは熊代さんと一緒に行動してくれ。では時間がないから作戦会議をしよう。』


そういわれ亜里香が落ち着いたところで、3人は作戦会議を始めた。


そして30分後。


麻田邸の前に、引っ越し業者のトラックがとまる。

警備の警官が近づいた。


「すぐに移動させなさい。ここには駐車できないよ。」


話かけられた運転手は、無言でうなずきユックリ車を動かし始める。

それで警官は油断した。


気を抜いて警戒を緩めた時、


ドオオン


トラックの荷台のドアが開き、巨大な何かが飛び出してきた。


まさか襲撃されるとは思っていなかったので、慌てる警官たち。

「な、なんだ?」


飛び出してきた巨大な存在は、軽々と屋敷の塀を跨いで敷地内に入った。

全長5メートルはある。


赤と青の岩のような皮膚。

いかつい顔に、牙と角が生えている。

筋骨隆々。

手には棍棒を持った人型の存在。


警官は震える手で拳銃を構えた。

「お、鬼?」


鬼が警官の方を向き目が合う。

「ひっ」


パン パン パン


警官は恐怖で咄嗟に引き金を引いた。


キン キン キン


銃弾は、鬼の皮膚に弾かれる。

鬼は、まったく表情を変えていない。全然効いていない。


銃を撃たれたのに、全く気にせず鬼は屋敷の中に歩いて行ってしまう。

本当に拳銃の銃弾程度、なんとも思っていないのだ。


銃声を聞きつけ、麻田邸にいた警官たちもワラワラ現れ、そして絶句した。

巨大な鬼が屋敷に向かってくるのだ。


「う、撃て!とにかく撃て!」


その場のリーダーらしき警察官が叫ぶと、10人はいる警察官がすぐに銃を抜き発砲する。


パンパンパンパンパンパンパンパン


銃弾が一斉に鬼を襲う。


キンキンキンキンキンキンキンキン


すべて皮膚に跳ね返された。

そしてやはり鬼は、まったく気にしていない。

さらに家屋に向けて歩く鬼。

警官たちはなすすべもなく見ているしかできなかった。


家屋の前まで歩いてきた鬼は、棍棒を持ち上げる。


「ふん!」


そのまま棍棒を振り下ろした。


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