-Forget-
ここで投稿する初めての作品です。
僕にはなにもありはしませんが、よければ見てあげてください。
いつか、君の顔も声も名前すら忘れてしまう日が来るのだろうか。
もうあの日から数年が経った。君の顔をあれ以来見てはいないし、君の声を聞いたのもその時が最後だし。名前だってもう呼んだことない。
あの日、俺は放課後の教室で君と待ち合わせをした。
夕焼けが教室内と2人を包み込んでいた。
あんまり風景のことは覚えていない。
ただ、夏だったこともあってかなり暑苦しかったのは覚えている。
遠くからはセミの鳴き声も聞こえていたかな。
彼女を前にして俺は色々なことを思った。けれど、すぐに言葉が出てくることはなく、少しの間おどおどとしていた。
君はきっとすごく困っただろうな。
だけど、そうだとしても伝えたかった。
結果がどうなろうと構わないと思っていた。
ただ俺は君にこの思いを伝えたかった。
「あのさ……俺、お前のこと」
考えていることをそのまま言い表せれたなら。そうは思うものの、自分にはできないことを知っていた。
胸が詰まりそうだった。
呼吸は苦しくなって、手や背中はぐっしょりと濡れていた。
正直このまま死ぬんじゃないかとさえ思った。
けれど締め付けられるこの痛みも、気持ちの悪さもその時は物凄く愛しく感じた。
だってこれは彼女を好きだからこそ感じていることなのだろうから。
俺は一呼吸置いてから、やっとの思いで言葉にする決心がついた。
彼女をちゃんと両目で見据えて震える喉をなんとか抑える。
次に出す言葉のためだ。
初めは頭の中に沢山の伝えたい事あったはず。
けれど、案外それは簡潔に。
しかし、全てが綺麗に包まれた一言と成った。
俺はこのどうしようもなく簡潔で思いの詰まった言葉が。
そして何よりも君がどうしようもないくらいに……
「____好きだ。」
「ごめんね。」
※
あの日から数年。俺は今でも彼女のことが好きだ。それはこれっぽっちも変わりはない。それに嘘偽りはない。
あの時も思っていたが、俺は結果はどうであれ伝えられたならそれで満足だった。
いや、これは嘘だな。
俺は伝えるだけで満足なんかしていなかった。
だから今もこうやって後悔しているんだろう。
何度でも伝えればよかったと。
けど、もしそうして付き合うことになっても俺はそんなに嬉しくなかったと思うんだ。
だってそんなことをして付き合ってしまったら、君の自然な気持ちを俺が捻じ曲げて作ってしまったただの作り物になる気がしたから。
よく、恋愛観において、何度もアタックして振り向かせろ。という人がいる。
俺はそれがいい方法とは思わない。
俺はそれが無理矢理過ぎると思うからだ。確かに何度も告白するなんていうのはとてつもなく勇気がいることだ。
たぶん、そこに行くまでにそれだけ努力をしていると言えるのだろう。
けれど、それで振り向いてくれたのは相手の意思じゃない。アタックした側の意思の強さだ。
そのやり方は、相手に何か言い表せられない何かを背負わせる。そんな気がするのだ。
俺は彼女にそんなことはさせたくなかった。
好きだからこその、その考えだ。
「新郎、新婦の入場です。拍手でお迎えください。」
会場内は拍手がで溢れ、スポットライトの当てられた新郎と新婦が入場した。
綺麗な純白が、この目に映る。その顔は昔とちっとも変わっていなかった。
俺はきっとかなり後悔しているんだろう。
だけどそれ以上に今、君の幸せそうな顔が見れて幸せなんだ。
これももしかすると、嘘かもしれないな。
だけど、今はそれでいいと思うんだ。
折角の晴れ舞台だ。今は君達へ精一杯の祝福をしよう。
※
いつか、君の顔も声も名前すらも、きっと俺は忘れてしまうだろう。
だけど俺が君の全て忘れてしまうその時も、この地球のどこかで君が幸せだということだけ分かっていれば、たぶん俺はそれでいいと思うんだ。
もしかしたら大袈裟かもしれないね。
けど、そのくらいに君のことを想っているんだ。
だから最後に言わせてくれ。
新郎新婦の誓いのキスと共に会場内は今日1番の盛り上がりを見せた。
そんな中で幸せな2人をしっかり見ながら、小さく俺は呟いた。
「____末永く、お幸せに。」
なんだか、君がこちらを見て笑っていたような気がした。
あぁ、気がしただけだ。
ありがとうこざいました。
反省点をあげるとすれば、分がめちゃくちゃなところや、ストーリー性の無さですかね。
まだまだ下手で何も伝わらないかもしれませんが、今後また頑張っていきますのでよろしくお願いします。
よければ簡単な感想や誤字の指摘、改善点などを教えていただけると嬉しいです。




