65/100
ポッキーの日
木枯らしが吹く秋晴れの空
君と二人で歩く並木道
寒いからとつないだ手は
ほんのり暖かかった
落ち葉を踏みしめる
なんだか切なくて
それでいて幸せだった
涙が出る
買い物袋に入ってるお菓子
君の好物で一杯なんだ
今日は特別な日
十一月十一日
なんで泣いているの
不意に訊ねる君
あくびをしたからさ
誤魔化して笑う僕
この日のことは覚えてる
忘れたくても残っている
この日は特別な日
十一月十一日
何度目の秋を迎えたのかな
相変わらず寂しい道
もう買い物袋は持たないよ
君はもういないから




