プロローグ
初投稿失礼します!!!
隠滅の女神、
古来よりこの世界の全ての善悪を束ね、民の感情を支配してきた女神。
その女神が放つ金色の炎は全てを喰らい尽くし、やがてこの世界の崩壊にまで規模を広げていった。
数多の記憶と己の大罪を隠滅しながら。
ーーーー
ーー出てけ化け物!!
ーーこの死神がッ!!
罵声とともに容赦無く投げられた石が白髪の少女の体に何度も命中する。
罵声を浴びせられながらも少女は表情一つ変えずそっと耳を塞ぎ、目を閉じた。
「帰ろう、千登世。」
少女を呼びかける青年の声が聞こえ、千登世は目をゆっくり開ける。そこにはさっきまでの人々は消え、かわりに一面の菜の花が見渡す限り広がっていた。
そして千登世の目の前には、登喜彦という青年が優しく微笑みながら彼女の方へそっと手を伸ばしていた。
「…うん、帰る」
千登世は差し伸べられた手をとろうと手をのばす。
「…!」
しかし伸ばした彼女の手は空をきってしまった。
「登喜彦?」
不思議に思った千登世が登喜彦にたずねようとした途端、横からの強い風が菜の花畑と2人をおそった。
登喜彦は彼女に何かを伝えようとするが風と花々の揺れる音によってかき消され、やがて彼は風に吹かれるチリのごとく彼女の前から姿を消してしまった。
「……」
登喜彦が姿を消したと同時に強かった風は収まり、辺りはシン…と静まり返っていた。
彼に伸ばしたはずのその手はなにも掴まず、虚しく伸ばされたまま、広大な菜の花畑に彼女は一人ぼっちになってしまった。
そうなってもなお彼女の表情は変わらない。
変わるはずがないのだ。
プロローグ、読んでいただきありがとうございました!
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