表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
休日は神官戦士!  作者: 森巨人
27/81

なるほどザワールド(ツッコミ不可)

 レベルアップ作業終了。さあ、シャイン達の新たな冒険の始まりよ!


「じゃあ、始めましょうか。今度はどんな依頼なの?」


「え?」


 龍治が意外そうな顔でこっちを見る。


「え…って、ゲームするのよね? 何か問題あるの?」


「うん。というか、何もシナリオ考えてないんだけど、昨日の今日だし…」


 どうやら龍治は、昨日の後処理だけだと思ってたらしい。


「昨日のも急で、色々シナリオに問題あったしね。出来たら何日か時間欲しいんだけど…」


 昨日の流れを思い出す。土曜の休みで、昼前にお父さんの本棚からドラゴン・ファンタジーを見つけて、龍治を呼んでマスターやってもらって、夕方までゲームした…


「…改めて考えると、我ながら無茶振りもいいところね。龍治、よくゲームマスターできたわね」


 自分だったら、と思うと自信がない。シナリオ途中で破綻してたんじゃないかしら?


「RPGもラノベも好きだからね。想像しやすかったし、自分で設定できる分こっちのほうが好きかも」


 ふむ、どうやら適材だったらしい。…とりあえず今日のゲームは無理か。じゃあ、何をしよう……あ、そういえば


「そうだ、龍治。結局冒険の舞台はどうするの? 昨日言ってたサプリメントのなんちゃら国にするの?」


「正しくはエンゲフェルト公国だけど、まだ何にも決めてないよ? 街の規模くらい?」


 龍治がサプリメントに差し入れられていた地図を出す。ふ~ん、それなら…


「ねぇ、じゃあいっそ私達で作らない?」


「作るって…ゲームの世界を!?」


「えぇ。どうせやるなら、そっちの方が面白そうじゃない♪」


 自分で作れば愛着も湧くし、既製品って使ってみると色々不便だったりするものね。



「お父さーん、ちょっと聞きたいことが…って、あら?」


 お父さんは、読んでたらしい本を脇に落として、スースー寝てた。邪魔しちゃいけないわね…


「龍治ー、お父さん寝てるから静かにねー」


 声量を落として声をかける。龍治も「らじゃー」と小さく返す。ここからは小声で会話してると思って欲しい。


「まず、どこから手をつければいいのかしら? 龍治、ゲームマスターハンドブックに何か書いてない?」


 この手のことがプレイヤーズガイドに書いてあるとは思えない。ゲームマスターの管轄だろう。…別に読むのが面倒なわけじゃないわよ?


「えーと…「地図を作ろう。細かく考えると大抵挫折するから、大まかにね」って書いてある。適当に描く? それともどこかのを使う?」


「実感こもってるわね…ん~、手っ取り早く出来て、それでいて親近感が湧くのがいいから…そうだ、この町にしましょうよ」


 そう言って机の引き出しから幸宮市の地図を出す。産まれてからずっと住んでる町だ、これほど親近感の湧くものはあるまい。


「了解。じゃあ次は…「サイズを決めよう。狭いとつまらないし、大きいと持て余すから、程々に」だって。幸宮市そのままだと小さすぎるから、どのくらいにする?」


 確かにそのまま使うと縦横数kmしかない。あっという間に冒険し尽くしてしまうだろう。…というか竜王の山を置く場所すらない。


「程々に、ねぇ…四国くらい? 本州? オーストラリア…?」


 自分で言いつつ見当がつかない。どのくらいが適当だろう?


「参考までに言うと、エンゲフェルト公国は縦横500kmくらいだね。距離で言うなら、ここから大阪辺りまでかな?」


 ふむふむ、きっとその位が妥当なんだろう。けど…


「竜王との会話で「果てのない世界」って言っちゃったのよね。……よし、ここは敢えて大きくいくわ。ドラゴン・ファンタジーの生まれた国、アメリカ大陸と同じくらいで!」


「うわぁ…まあ、いきなり全部使うわけじゃないから、それでもいいんじゃない?」


 大は小を兼ねる。…いや、ちょっと前に「過ぎたるは猶及ばざるが如し」って言った気もするけど。 



「次は…「気候と地形を当てはめよう。砂漠の隣に森林とか不自然なことは…ん? 魔法の一言で済むな(笑)まあ適当に」」


「…ルールブックがぶれてていいの? えーと…気候は北は寒くて南は暑い、でいいかしら。慣れてるし」


 南半球の人がこのゲームやったら、多分逆になるのかしらね。


「地形は…まず山よね? ん~……あ、この真ん中走ってる高速道路、これ山脈でいいんじゃない?」


 幸宮市の南西から北東に抜けていく高速道路。中央山脈にぴったりである。


「なるほど。…でも、このままだとちょっと細くない?」


 む、確かにこの幅だと山というより壁になってしまう。


「じゃあ、ここら辺まで全部山にして…」


 と言いつつサラサラと記入する。え、怒られないかって? 中学の時に使ってた資料だから、へーきへーき。


「周囲は全部海よね? えーと、松倉川をここから海まで伸ばして…中央山脈だけじゃ寂しいから、こっちにも山脈置いて…あ、現権堂の桜堤は大森林が似合うわね…」


 思いつくまま書き込んでいく。…平地の方が少なくなった気がする。まあいいか、中世だし(意味不明)


「真ん中は…いっそ砂漠でいいかしら? 何かヤバイ奴が居るんでしょ、きっと」


「人類大変だなぁ…」


 苦労は買ってでもしろって言うし、どうせ平和だと人間同士で戦争するんだから(偏見)、脅威があったほうがいいでしょ。



「出来たわ! これがシャインの冒険の舞台、幸宮の幸から取って「フォーチューン大陸」よ!」


「どこから突っ込んだらいいか分からない、ってこういう時のことを言うんだね…」


 む、別にいいじゃない。二人で使うものなんだから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ