え、ちょ、ひっつくな! どうしてこうなった…!? …酔ってるからデスネ、わかります。
「あ」
「あ!」
ばったり旧友に逢った。小、中学とつるんだ悪友だ。
「今仕事帰り?」
「そっちも? 何やってんの?」
上司が同僚が後輩がと電車の中で話が弾む。流れで、「飲みに行こう」と言う事になった。
「――で、あの時アンタが」
「そんな事シタカナ? 身に覚えがアリマセン」
「何その棒読み! やったって! 落ち葉燃やすだけじゃあきたらずアンタあたしの前髪を!」
「おう! お前の前髪イケてるナ~! ホラ、ステキ女子、飲め飲め」
「誤魔化されるかあ!」
だって今更じゃないかよ……。
「アンタには責任あると思う」
……何のだよ。
唇を尖らせ、上目遣いで睨んで来るアイツ。上気した頬は酔った所為。後怒ってる所為。落ち着け俺。可愛く見えても対応如何で瀕死付加のダメージ食らうぜ。
あ。何かトロンとしてる? 結構酔ってるな。ええい、ままよ!
「オーケー、じゃ、責任取る」
ふにゃっとひだまりで昼寝する猫みたくアイツは笑い、「じゃあ許す」と抱きついてきた。