表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/53

決戦!絶望へと誘う黒の支配者②

 騎士団に入団する前は、先代の魔女を殺した存在がただ憎くて、ただやみくもに目の前に現れる敵を排除してきた。

 しかし、ある時どうやっても勝てない相手が現れた。

 女王ユグドシア。

 彼女の力の前にはどうあがいても勝ち目など見えなかった。

 彼女は私の力……魔法を見るなり、騎士団への入団を勧めてきた。

 私は騎士団に入団した後はただ強いものを求めて戦い続けた。

 その結果、1年足らずで騎士団長にまで上り詰めていた。


 騎士団に入る前と騎士団に入り騎士団長になった後で変わったことがある。

 それは、もしかしたら自分の魔法には人を傷つける以外にも使い道があるのかもしれないということ。今まではただ攻撃するのを目的としてしか魔法を使っていなかった。

 けど今は人を助けるためにも魔法を扱えるんじゃないかってそう思えるようになってきた。

 かつて誰も助けてくれなかった先代の魔女や、今目の前で差別を受けているイリスを助けることだってできるのかもしれない。

 それができれば……


「いや、そんなことどうでもいいか」


 私、エーデルワイスは眼前の敵をにらみつける。

 かつて先代の魔女を殺し、現在の魔女イリスを殺そうとするこいつを許してはおけない。

 だから……


「地の底で眠りし炎龍よ!その力を持って邪魔者を塵へと返せ!」


 地面から炎が沸き上がり空中で龍の姿へ変わる。

 こいつを殺す。今はただそれだけを考えればいい。


「はあぁぁ!!」


 私が合図をすると、炎流はまるで生きているかのようにうねり、奴の首根っこに嚙みついた。


「ッ!!」


 奴は声にならない叫び声をあげると、双頭の顔で炎龍を睨みつける。


「させるかぁ!」


 奴が攻撃に入る前に炎龍を操作し、別の首へと噛みつかせる。


「ッ!?」


 奴も気づいたみたいだがもう遅い。


「そいつに噛まれて食らうのはやけどだけじゃない」


 噛まれたところから紫色へと変色していく。

 それはまるで毒でも食らったかのようだった。


「ポイズン ファング。噛まれたところから順に毒が広がっていく」


 奴は毒を食らいとても苦しそうだ。

 まるで睨むようにこちらに眼光を向けてくる。


「ハッ。相変わらず元気そうだな」


 先代の魔女を殺した奴が一体どんなものなのか興味があったが、少し拍子抜けだな。

 だが、まだ体力が有り余っている様子からもう少し楽しめそうだ。


「……」


 先代の魔女……エルザが死んだときは今でも覚えている。

 泣きじゃくるカモミールと、ただ立ち尽くすことしかできずにいたイリス。

 そしてこの世の終わりだと嘆き跪く魔女信徒。

 その日は国全体を悲しみが包むように雨が降り続けていた。

 その時、私は何故か悲しみは沸いてこず、ただ怒りがわいてきた。

 あの時は何故怒りがわいてきたのか分からずにいたが、今ならよく分かる。

 きっと、何もできずにいた自分に腹が立ったのだ。

 その後、魔女の力はイリスに受け継がれたのだと聞いた。

 頭がおかしくなりそうだった。

 確かにエルザはイリスを可愛がっていた。

 だけど、何でイリスが?


「……エーデルワイズ」


 後ろから私の呼ぶ声が聞こえハッとする。

 イリスは白銀の髪を揺らし、サファイアのような瞳で私のことを見つめている。

 相変わらず端麗な顔立ちだなと嫌でも思わされる。


「きつかったら、休んでもいいんだぞ」


「いや、違う。ただ、そいつは私の獲物だって伝えたいだけ」


「っ!」


 予想外の言葉に思わず、頬が上がる。

 そういえば、イリスはそんな奴だったな。


「そうか。だったら精一杯ついて来いよ!」


 指を動かし、炎龍を動かす。

 すると、毒に侵された首にすぐさま風の刃が突き刺さる。


「ヒュ~」


 思わず、私は口笛を吹く。

 奴は翼をはばたかせ高く飛び上がり、天高くに咆哮をあげる。

 だんだん雲が天を覆い始め、辺りが暗くなっていく。

 視界が閃光に覆われると、その後に鳴り響く轟音が耳を貫く。


百本雷(ブリッツシュラーク)


 それは雷だと瞬時に気づく。

 まるで雷が雨のように大量に降りそそぐ。

 さすがの私といえど、雷に打たれると無事ではいられない。

 目視で何とか雷をよけつつも、ハッとしイリスの方を振り返る。

 イリスは微動にせず空中に留まる奴のことをじっと睨みつけていた。

 そんなイリスに雷が落ちるのが分かった。


「イリス!」


 私は叫んでイリスの名を呼ぶ。しかし、その心配だったと無用だとすぐさま思い知らされる。

 煙に巻かれたイリスは雷に打たれど、かすり傷一つなかった。

 イリスは手をゆっくりと空中にやり呟く。


「天を裂く斬撃」


 詠唱と同時に手を下へと振りかざす。

 すると今までより巨大な斬撃が放たれる。

 それは空を覆う雷雲を切り裂き、奴の体をも切り裂いた。

 奴は声にならない叫び声をあげ、切り裂かれたところから血を噴き出している。


「すごいな」


 これが魔女の力。まだ完全に顕現してはいないといえど、ここまでの威力があるものなのか。


「だが!」


 私は腰に携えている剣に手をやり、引き抜く。


「お前にできることが私にできないとでも!?」


 剣を顔の前で構え、唱える。


「炎剣斬月」


 すると剣身が赤く光る。

 剣を奴の方に構え、大きく振りかざす。

 すると、剣の軌跡をなぞるように炎の斬撃が作られる。

 その炎の斬撃は奴のいる方へと向かい、体へとぶち当たる。


「これは……!」


「あんたの風魔法からちょっとヒントを得てな。だが今はそれに構ってる場合じゃない」


 そういい、私は奴の方を指さす。

 攻撃を食らいかなりの重傷を負いつつも、翼をはためかせて向きを変え、こちらに急降下してきていた。


「っ!鳥衝突(バードストライク)でもするつもり?」


「まずは二人してこいつを受け止めないといけないみたいだな!」


 私とイリスは身構える。

 奴はかなりのスピードでこちらに向かってきていた。


はい。皆さんお久しぶりです。


……………更新が4ヶ月後になってしまったああああああああ。

すみませんでしたああああああああああ。


誰だ!年内に第2章終わらせる予定といった奴!?


本当にすみません。次はもっと早く投稿するよう努力します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ