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今と私

「でも結局バレちゃったんだよねー?」


「うるさいわね。でもそうよ。なにか文句でもある!」


そう言うと、レイラはえへへと子どもじみた笑みをする。


「なるほどね。それが向こうにバレて困ってる訳ね」


「悔しいけど、その通りよ」


「うーん、そうだな……」


レイラはどうしたものかと、考える素振りを見せる。


「私にちょっと考えがある。着いてきて」


そう言うとレイラは席を立ち、店を飛び出した。


「ちょ、ちょっと?!あんた仕事は?!」


しばらく走り、古具屋みたいなのが売ってある店の前に立つ。


「はぁ、はぁ」


「無事到着と」


「なんであんたは息切れしてないのよ」


レイラが全速力で翔けるものだから、私は着いていくのに必死だった。

にも関わらず、本来走りづらいであろうフリフリのメイド服を来て走ったレイラは息切れずらしていない。


(こいつ、体力どうなってんのよ)


「ちょっといいですか?」


「んー?」


店から眠そうな顔の女の人が出てくる。

レイラはその人に続けて質問をする。


「すみません、記録用の……………………文書ってのは……………………」


すると、今まで元気だったレイラの声から一変。

今にも消え入りそうな声になり、何と言ったのか聞きづらくなる。


「ちょっ、あんたなんて……」


「あー、それね。了解」


私の呼びかけを無視し、店員は散らばっている商品に手を伸ばし、何かを探し出す。


「あったよ」


すると店員は何やら、メモ帳とペンのようなものを取り出し、レイラに渡す。


「ありがとうございます」


レイラはお礼を言うと、お金を払い店を出る。


「あんた、何を買ったのよ」


「別に。私物を買っただけだよ」


「はぁ?!あんたそんなことに私を付き合わせた訳?!」


「まぁまぁ、後々分かるよ」


そう言うと、私がおかしいことを言ったかのようにクスクスと笑う。


「?」


元いた喫茶店に戻り、元いた席に腰掛ける。


「さて、まぁこれで何とかなると思うよ」


「えぇ……」


レイラの発言の意味が分からず、私は困惑した声を上げる。

しかし、レイラがそう言ったなら今は信じるしかない。


「にしてもあんたは相変わらずお人好しね。お互いに自己紹介した訳でも、個人情報を知ってる訳でもないのに」


「前も言ったけどこれが私の行動原理なの」


「だとしても1度敵対した、見ず知らずの私を助けるの自体おかしなことよ」


「そうかなー」


相変わらずな態度にどう返答をすべきか分からなくなる。


「あんたの過去の話とか聞いてみたくあるわね、生まれはここじゃないんでしょ」


「この村ではないよ。でも結構うろついてるからここが私の故郷だ!って感じなとこもないね」


「そういうもんなの?私にはよく分からない感覚だけど……あと、あんたっていくつ?ここで働いてるあたり、そこまで若いって訳でもないんだろうけど……」


「16」


「……え?」


「16だけど」


「……げっ、まじかよ」


「なに、まさか私が若すぎると!」


オーバーリアクションを取ろうとするレイラを無視して私は言う。


「あんた、まさか私と同い年だったの?」


「……そうなの?」


「私も16歳だけど」


「…………まじ?」


「まじ」


・・・。


「「はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜」」


2人して大きなため息をつく。


「同い年に会ったの久しぶりかも」


「まさか同い年だなんて……」


私がそう言うと、レイラは静かに笑う。


「ふふ。私たちって良い友達になれそうじゃない?」


またあんたは・・・。という言葉が出そうになるが、それを飲み込み答える。


「友達になるなら、もう少しお互いのことを知らないと……」


「もう!もう少しお互いのことを知ってからって……恋人か!」


「友達も恋人程じゃないけど、大事なものでしょ?」


「まぁ、そうだけどね。ですけどねぇ!」


「ま、あんたの言ってることも一理わるわね。いいよ、友達になってあげる」


「セリエ……!」


レイラが目をキラキラにし手渡しを見つめ、言う。


「…………なんか偉そうだね」



「雰囲気ぶち壊し!!!」



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