春のとまどい
「迷っている」で書いたもの。
200字ペラを3枚の課題です。
せっかく書いているんだし、出来不出来に関わらず、上げてみました。
ちなみに、主人公が外からの影響を受けて(リトマス)、2つの内、1つを決断出来ない状況といった課題であります。
◯風俗店・受付
林進(21)がやってくる。
向田源(38)、写真付きの一覧を見せる。
向田「いらっしゃい。良いタイミングで来たね」
林「あ、あの、お店のSNS見たんですけど、今、ナ
ンバーワンが空いてるんですよね?」
向田「うん。あと、ツーも今なら指名できるよ」
林「え…」
林、ワンの札のあるアケミとツーの札のある
ルル、それぞれ写真を見比べる。
向田「おっぱいならアケミ。顔ならルルかな」
林「…アケミさん、で」
向田「初志貫徹か。兄ちゃん男だね」
向田、受付の固定電話の受話器を上げる。
仕切りの奥からルルと男がやってくる。
男「ルルちゃん、今日も最高だったよ」
ルル「また待ってるから。じゃあね」
林、思わず持っていたスマホを落とす。
ルル、仕切りの奥へと消える。
向田「あ、アケミちゃん?外?近く?あのね…」
林、手を伸ばして固定電話を勝手に切る。
林「ごめんさい。やっぱ、…ルルさんにします」
向田「…え?」
アケミ、外から上着を肩に掛け、やってくる。
アケミ「ちょっと!いまの呼び出し、なによ〜?」
林、アケミの開いた胸の谷間を凝視する。す
ると、鼻血が出ている事に気付く。
向田「ごめん、ごめん。(林に)じゃあ、ルル…」
林「いや!もう少し、僕に検討させて下さい」
向田、困りげな表情で、頬を指で掻く。