生き残るために世界を取り戻そうと思います
まだまだ、始まらない...。
できるだけ早く続きを書いていきます
ここでは、『全人類連合』で出世できたら人生は勝ちだと言われている。
なら、俺は勝ち組だと言えるだろう。
俺、カミノ=カルマの所属は、地球防衛軍総司令部直属第一防衛隊司令官、つまり、内地にいるお偉いさんの一人と数えられるところだからな。
でも、俺自身んはあまり気にいっていない。
それは、軍に入ってからだ。
軍の上は、自分のことしか考えず、部下を自分たちの糧としか思っているヤツの天国のような場所だった。
だから、嫌いだ。
でも、俺は違うと思い続け、軍を変えようと今も様々なことをしている。
さて、カッコつけた|(?)自己紹介をした俺は今、猛烈に腹が痛くてうずくまっていた。
痛てぇ。
なぜかって?
それは、少し前に遡る。
俺は食堂で飯を食って、仕事をする部屋である司令室に向かった。
途中で何人かの兵士達とすれ違いながらも、何事もなく司令室に到着した。
ここまでは良かった。 ここまでは。
ドアを開けたら、中から出てくる奴とぶつかって、その子の胸に触れてしまうのも不可抗力だろうに、そしたら次の瞬間、拳が腹に飛んでくるとは誰も分かるはずがないだろう...。
しかもご丁寧に鳩尾にぶっ刺さり、
「おッはよ―ございま――すッ!」
「ごぶッはッッッ!!」
きちんと挨拶しながらぶっ飛ばして来やがった。
ドアの反対の壁に吹っ飛び、背中も強打した。
まあ、それでこうなっている。
司令官としての威厳もくそもあったもんじゃねえ…。
「おうふ...、こふぅ......」
「あ、やっば、やりすぎた。司令、ごめん!」
「朝..から...タ、タックル..しやがって...、寮の..掃除...さ..せるぞ..」
「あッ、それは勘弁してください!」
朝食少なくしててよかったと安堵しつつ、俺はタックルした本人を見て、睨み付けた。
茶髪にツインテールで、セーラー服のような軍服を着た美少女のスターチス=ローズを。
ごめんなさい。ごめんなさい。と連呼するローズを見ていたら、俺も責める気が失せた。
ハァ...と一つため息を尽き、痛む腹を我慢しながらその場で立ち上がった。
「...今は時間がない。やむを得んが罰則はなしとする」
「ありがとうございます!というか、司令が悪い気も…(ブツブツ」
「ただしッ!! 次があれば、今までよりもきつくしてやる。嗚呼、楽しみだ、フフフ...」
「ひ、ひゃいッ」
我ながらヤバい笑みをした気がする。だって、本気で泣きそうな顔になってるもんローズのやつ...と、心の中で反省をした。後悔はしていないがな。
コホンと、わざと一つ空咳をして、空気を和ませて|(?)から俺は聞いた。
「それで、何用でここに来た」
「あ、そうでした。報告書の提出に来ました」
「それを早く言え...。ならば、さっさと入れ」
「はい!」
俺は司令室のドアを開け、自らの定位置となっている司令長の椅子に座り報告書を待った。ローズはすぐに報告書を渡してきた。なぜか応接用の机に報告書があったのは見なかったことにした。
「.....なるほど...、よし、この報告書はこのまま上に伝えよう。お疲れ様と部隊のみんなに言っておいてくれ」
「はい、了解しました!」
と、ビシッと敬礼をしている彼女を見て、ふと、思った。
「...有難うな」
「え?ど、どうしました?悪い薬でも飲みましたか?」
「口に出ていたか、でもまあ、こんな忙しい時にやってもらってるんだから、今の内に少しは感謝の言葉を伝えようと思っただけだ」
「なっ、い、いつもなら言わないくせに(ボソボソ)」
「ん?何か言ったか?」
「い、いえ、何も。わ、私っ、もう用事はないのでっ、し、失礼しました!」
「ああ、用事が終わったのに、付き合ってもらってすまなかった」
「はいッ!」
バタンッと、挙動不審になりながらも、勢いよくドアを閉めて出ていった。
「ほんと、騒がしい奴だな」
フッと、口角が上がりながら、呟いたが、すぐに気を引き締めて準備に取っかかった。