部活決め
朝6時晴人は目覚ましの音と共に目を覚ました。7時半には紫苑さんが家に迎えに来てくれるということなので余裕を持って支度するためだ。顔を洗い、朝食を済ませ制服を纏い時間は7時15分。
晴人は少し早いと理解しながら玄関の扉を開けてみたら玄関前で黒塗り高級車が待機していた。
すると、晴人に気がついたのか中から紫苑さんが出てきた。
「おはようございます晴人様」
「おはようございます紫苑さん待たせてしまいましたか?」
「そんなことはないですよ。私は15分前行動を心がけている為つい先程つきました」
「それはよかったです」
晴人は内心ホッとし紫苑さんにこちらへと言われ車に乗る。
車が出発して5分会話ひとつなく気まずかったから晴人が紫苑さんに話しかけることにした。
「紫苑さん、咲希は家ではどんな感じなんですか?」
「咲希お嬢様はとてもご利口で素晴らしい柏原財閥のお嬢様だ!!」
ん?なんかスイッチ入ってね?こんな人だったっけ?
「は、はい…た、たとえば?」
「この前は私たち一人一人にお嬢様手作りのクッキーをくださったんだ!カリッとしていて甘みのあるクッキーで私のほっぺたは落ちた。まだまだあるぞ!」
紫苑さんはこの勢いでずっと喋り続けた。咲希のお風呂に入る時間・家での様子・付けている下着の色など聞いてはいけないものも聞いてしまった。
紫苑さんやべぇな…これ毎日聞くのか…?
そして、学校に着いた。すると紫苑さんはスイッチが切り替わったかのように冷静な声で晴人に言った。
「お嬢様を頼んだぞ?」
どういう意味かよく分からなかったが晴人は頷いておいた。
そして、いつも通り授業を受け終えホームルームとなり先生が久々に話をした。
「えー、柏原はつい先日こっちに来たわけだし部活決めとけよー?別に入らなくてもいいけどね」
そんなことを言いホームルームは終わった
「ねぇ晴人!文芸部行ってみない?」
興味があるのか文芸部に行きたがる咲希に対し晴人は文芸部には嫌な噂しか耳に入ってこないから体が文芸部に行くのを拒否している。
「あ…あの文芸部だと!?お前死ぬぞ!?部員全員が刑務所行きレベルの変態と言われるあの部活か!?絶対に嫌だぞ!?」
「美咲はどう?」
晴人の話を無視して近くに座る美咲に話しかける。
「ごめんね。私今日部活で選考会あるからどうしても外せないの…」
「四継(4×100mリレー)のか?」
「うん。あと今年はマイル(4×400mリレー)にも挑戦しようかなって」
「美咲すごいのね!確かに美咲昔男子より速かったもんね!」
そう、美咲は中学の頃から陸上部で県大会など地方大会で上位を取りメダルを貰うほどの力を持っている。今年は去年出れなかった全国大会を目標に頑張っていた。
「ありがとう。2人も文芸部楽しんできてね」
「うん!」
「おう!」
そして、咲希と俺は文芸部の活動場所である美術準備室に向かった。
今回も読んでくださった方本当にありがとうございます!
今回は少し陸上のよくわからない言葉があったと思いますが自分が陸上をやってたということもあるのであえて使わせて頂きました…w
では、また次の話で!