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番外編3 めい探偵奈央?

締めたばかりですが更新します。

…とある日。



『こんにちは、和維です』

「こんにちは。どうした?」


ちょっと聞きたい事があるからと和維からメールをもらったのは昨日の事だ。内容もたいした事じゃないというし、急ぎでないという事だったので、バイトが休みの日まで待ってもらっていた。

なのに、かかってきた電話の声は少し元気のないものだった。待たせてしまった事を少しだけ悪かったかなと思う。

元々、奈央の友人で、俺はコイツとは特に親しくなる予定もなかったが、何故か気に入られた様であり、俺自身も千里とは違う可愛さを感じ気に入っていた。

そんな和維の声が元気がないのだから心配にもなる。


『あの…海斗さん、本なんですけど…』

「本?」


コイツがこういう言い方する時は、本人が思うよりも全然たいした事無い内容ばかりだった。だから俺も心配は杞憂だったな、とすっかり安心していた。


『本、全部、読破されてるようです』


言葉は理解できているが、何を伝えたいのかわからない。


「えっと、悪い。順を追って話してくれ」


人差し指の関節でコメカミをグリグリと押した。頭が痛くなる予感がする。

話を聞いているうちに、乾いた笑いが出ていた。頬がピクピクとする。携帯を持ち替えて反対側のコメカミもグリグリとする。


簡単に言うと、クリスマスに珍事件があり(事件という程のものかは第三者なので正直判断し難い)、その時に千里が我が家の保健体育事情を曝露し(千里アホだ、アホだ、アホすぎる)、その時に俺も被弾したらしい。気になった和維が、同級生四人の新年会の時に…………ここから先は簡単にしないで和維の言葉にしよう。



◆◇◆◇◆◇◆◇


―藤沢和維―


で、その時のことが悪い方で気になっていて。あと単純に興味もあって。

奈央ちゃんに、海斗さんの本を借りたいんだけどって尋ねてみたんです。勿論、海斗さんの持ち物だから、俺から海斗さんの許可とるよって。

そしたら奈央ちゃんが、


「うん、任せといて!お兄ちゃんの部屋の本、マンガ・小説・参考書・DVD・秘蔵の品まで全部見てるから♪

私のオススメも紹介したいし、そっち方面も何でも大丈夫だよ!

あ、人様の性的嗜好に口出さないし、玲奈と健人くんにだって口外しないから、遠慮しないでね!!」


って言うんですよ。俺、泣きそうになりました。俺がか弱いんじゃないですよね!


「何借りたいのかわからないけど、きっと大丈夫だって!

私にだって、どの本でも好きに読んでいいって言ってたんだもん。千里だって殆ど全部読んじゃってるし。

だから和維くんだって大丈夫だよ!」


ねぇ、海斗さん、俺がおかしいんじゃないですよね?

言わせてもらいマス。

アンタぁ、妹弟をなんていう風に躾けているんダァ~!!



◆◇◆◇◆◇◆◇


ああ、おかしくないよ、和維。

うん、イロイロ俺が悪かったんだよ。


もう言ってしまったのは仕方ない。見られてしまったのも仕方がない。

アパートにある分だけは絶対に見られないようにしよう。

今更だけど、奈央と千里にも一応口止めしておこう。

…疲れた。内臓が一緒に出てしまいそうな程、深く大きな溜息が出てしまった。


「ところでさ、和維。この流れだと、本当にどれか借りたいんだろう?」

「はい。…すいません。何か海斗さんのオススメありますか?グロくないので」


俺は幾つかタイトルを告げると、千里を通して借りる様に言った。

後日、無事に手に渡り、趣味も問題無かったから、そのうちまた借りたいとメールがきていた。

男の兄弟なんだから、兄弟内で貸し借りすればいいと助言してみた。

…その結果、俺の持ち物は藤沢3兄弟にも気に入られたそうだ。

俺そういう意味で言ったんじゃないけどね。



◆◇◆◇◆◇◆◇


「ねぇ、奈央。秘蔵ってエロ系でしょ。なんでエロマンガなんて読もうと思ったの?」

「奥の方に、まるで隠す様に置いてあったから、気になって引っ張り出してみたの。絵が可愛かったからそのまま読んじゃった」

「何かこう、抵抗って無かったの?」

「うーん、別に?お母さん達の部屋にあった週刊誌も読んでるし、袋閉じの中も見たことあるし。お兄ちゃんの本の方がレディースマンガより絵が可愛くて見やすかったよ」

「………」

「さすがに玲奈みたいに親の現場は見たことないけど、キラキラするきれいな箱をお菓子が入ってると思って開けたらアレだった事はあったよ。

あの時はビックリしたなぁ」




「「…!!」」


ドアの外で聞いていた和維と健人は絶句である。これは新年会の1コマであった。


「奈央ちゃん、やっぱり残念だね」

「ああ、そうだな」


実は奈央は以前は自分も残念である自覚があった。だがしかし、高校生になってから周囲に残念さんが多い事に気付き、自分程度では、もう残念さんには含まれないと思っていた。


…非常に残念な事である。

次回、番外編4をまたよろしくお願いします。



★20150612

番外編4以降は、4‐1は既にあるのですが、新連載予定の方を優先するので、今月中は更新しないかもしれません。とりあえずキリのよい所なのでここで区切っておきます。

とかいいつつ、また単発でいれるかもしれませんが。

その新連載もまだ先ですが、頑張ってちまちまと打ち込んでおります。


いつも御覧下さりましてありがとうございます。


〜・*・〜・*・〜


今更感があるのですが。


☆井上奈央


誕生日:7月10日

身長:161cm(成長中)

血液型AB


☆片桐玲奈


10月17日

156cm

AB型


☆内田健人


12月4日

174cm(まだまだ成長中)

B型


☆藤沢和維


3月3日

177cm(まだ成長中)

A型


☆藤沢雅


7月7日

182cm

A型


☆藤沢翔惟


5月5日

179cm(かろうじてまだ成長中)

O型


☆井上海斗


8月10日

184cm

AB型


☆井上千里


6月1日

162cm(物語始めの4月現在/破竹の勢いで伸びます)

A型


☆井上香織 AB型

☆井上総司 A型


☆藤沢恭子 O型

☆藤沢弘至 A型


☆片桐夕菜 B型



片桐姉妹は所謂可愛いヒロインっていう姿の見た目は可愛い、ホント可愛い女の子達なんです。

奈央はもう既に顔が出来上がっている…悪い言い方をすれば老け顔で、その代わり40才くらいになっても30才前に見えるようなタイプの顔です。


今更ですが登場人物の紹介?でした。

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