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第19話 暑いし熱いです

部屋割りは、私達が弾けすぎないようにと次のように割り振られた。

1番広い続き間の和室に、お母さん・玲奈・夕菜ちゃん・私。

隣りの和室とベッドが2つ置かれている寝室が繋がっている部屋に、恭子さん・和維くん・千里。

更に隣りの同じ作りの部屋に、雅さん・翔惟先輩・健人くん。


「雅くん、健人くん、千里。女の子の部屋に侵入するのも、夜中連れ出すのも禁止よ。分かった?…特に雅くん?」


雅さんに念を押した後、


「恭子さんも手引きしたり、そそのかしたりしないで下さいね。未成年の保護者なんですから」


念押しされた二人は


「大丈夫です、心配しないで下さい」


と苦笑いを浮かべた。



ひと休みして、和維くんと健人くんと翔惟先輩と千里は泳ぎに行きたいと準備を始めた。私達は泳ぐつもりはないけど行ってみようと、念のため服の下に水着を着て、日焼け止めもしっかり塗り、トートバッグの中にゴーグルとキャップとタオルを入れて出掛けることにした。


男の子の方には恭子さん、私達の方には軟派虫除けにお母さんと雅さんがつく事になった。

男の子達は早く海に入りたいと、クーラーボックスと折畳みイスとタオルだけ持って行ってしまった。


「ほらほらお嬢さん方、帽子被るか日傘差しなさい。雅くんも髪型が気になるかも知れないけど暑さにやられるよ」


結果、私達三人は帽子を被り、お母さんと雅さんは日傘を差した。

因みに私の帽子はつばの広い麦わら帽子だ。風で飛ばされないように、ちゃんとあごにゴムを掛けている。それを玲奈と夕菜ちゃんと雅さんに笑われたが、飛ばされてしまうよりずっといい。キャップを被っている二人に、


「帽子の上からスカーフかバンダナ巻いてあごで結んでしまえば、帽子も飛ばないし首も日焼けしないよ」


と提案したら、玲奈からチョップをくらった。

珍しく、雅さんがヒイヒイ言いながら大笑いしている。

皆、失礼である。


お母さんを先頭に、玲奈と夕菜ちゃん、雅さんと私が並んで歩く。

雅さんが手を繋ごうと手をのばしてきたけど、


「暑い中歩くのでイヤです」


と断ったら、お母さんはぷっとふき出し、夕菜ちゃんは「うわぁ…」とひき、玲奈からはまたチョップをくらった。

雅さんが残念そうな顔をしていたので、


「帰りは疲れていると思うので、手をひいて下さい」


とお願いしたら嬉しそうにしてくれた。

その顔を見たら、ますます暑くなった。暑い。熱い。早まったかも。

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