第14話 美形大好きです
プールだわーいっ!
日頃の努力を怠らない私達は水着姿も恥ずかしくない!特に何か羽織る事もなく登場です。嘘です。恥ずかしさあります。
どうやら私達の方が早かったようで男性陣は来ていない。分かりやすい場所で待とうと移動する。もっと子供や家族連れが多いかと思っていたら少なかった。
「空いてるね」
「部活や塾?」
「でも、混んでいるよりいいよ」
「あ、出てきたよ、行こう」
近付いた私達は三人のイイ体に見惚れる。自覚ある。私きっと今、目がキラキラしている。
「ねぇ、奈央、ちょっとすごい…」
「うん、私もヤバイ…鼻血でそう…」
私達の顔はきっと真っ赤に違いない。
「玲奈、私もう、今日、水に入らなくていいっっ!」
「ああ~っ、もう駄目。目が離せないっ」
思わず二人で手を握り合う。健人くんと和維くんをガン見する。
「あの甘いマスクに、まだ完成していない体」
「運動部なだけあって、程よく付いている筋肉」
「まだ大人の色香はないけど、出始めた色気」
「く~~~~っ」
次に私達の目は雅さんにむく。
「玲奈、私、腰くだけそうっっ」
「少年ぽさがなくなったバランスのいい体つき」
「あの腕、あの胸」
「鎖骨もセクシー!」
「その上、あんなに素敵な顔がついてるっ」
セクシーボディが近付いてくる。私達はうっとり。すると、目の前に素敵な顔が現れる。
ほっぺを両手で挟まれた。「奈央ちゃん」と呼ばれる。
「へ?」と我に返る。玲奈と一緒にトリップしていたようだ。
玲奈の前では健人くんが手をヒラヒラと振りながら「戻ってこーい」と言っている。和維くんがチョップをした。玲奈も帰ってきたようだ。
健人くんと和維くんは、ジト目で私達を見ている。私は、おそるおそる聞いてみる。
「心の声きこえてた?」
「駄々もれだったよ」
と健人くん。
「声に出てたよ」
と和維くん。
「腰、支えようか?」
と雅さん。
玲奈と二人、しゃがみ込む。
「私達の変態発言きこえてたって」
「こんな変態友達じゃないって言われるかな」
「次に会ったら他人のフリされるかも」
「もう、目も合わせてもらえない?」
しゃがみ込んでいた私達はプールサイドに手を着き、さらにうなだれた。
健人くんと和維くんが「大丈夫だから立とうよ」と手を差し出してくれた。玲奈の目がキラーンと光ったのが視界に入った。玲奈は二人の手首を素早く掴むと見上げて
「あたし達、友達だよね」
と神々しくも寒々しくも感じる、天使のような悪魔の微笑みを浮かべた。「ヒィッ」という小さな声と、思わず手を引き抜こうとした姿は見なかった事にして、私も玲奈に便乗して立ち上がった。
「これからも仲良くしてね」
そう言って、調子に乗って、二人に向けてウィンクを放った。二人は「うっ」と空いている手で胸を抑えた。
「ミヤ兄助けて」と和維くんの弱々しい声が聞こえた途端、私の腰に腕がまわり、顔を上に向けられ、極上のウィンクを落とされた。あまりの色気に腰が抜けたようで、立っていられなくなったが腰にまわされた腕が強くなり、そのまま支えてくれた。




