第12話 こんな行事もありました
なんて思っていたら、話題は球技大会です。
因みに映画に行く件は、DVDを最後まで見るのに時間がかかるから、上映期間の終わり頃に観に行こうという事になった。
この高校では体育祭と文化祭を交互に行う。今年は文化祭の年なので体育祭はない。なので体育祭の無い年は球技大会が行われる。
所属している部活の球技には出られないので、運動部から割り振られていく。バレーボール・バスケットボール・卓球・バドミントン・軟式テニス・全員参加のドッヂボールの6種目だ。
「健人くん達はどれになった?」
「俺はバスケ」
とバレー部の健人くん。
「俺は卓球。じゃんけんで負けた…」
と和維くん。
卓球男子は中学での経験者が一人しか居なくてじゃんけんになっていた。
「私はバドだよ。中学の時、授業でやっただけだけど」
「あたしテニスだよ。未経験なのにどうしよう~」
テニスは卓球男子よりひどく、経験者が一人もいない。まさかの素人軍団になった。
今日は私が言おう、南無南無と。
球技大会が行われるのは期末考査最終日だ。3限までが試験で4限から球技大会が行われる。
そして、意外かもしれないが私達が放課後図書室で勉強しているのは伊達ではなく、私は成績上位から2割の中に、玲奈は1割の中に入っている。残念二人も私と同じ位の成績だ。だから油断しなければ問題無いだろう。その代わり、私と玲奈の運動能力は極々人並だ。
予想通りの手応えを感じながら、予定通りに期末考査は終わった。
そして、特に待ってもいなかった球技大会。
玲奈と和維くんはグダグダの初戦敗退。私は奇跡のシングル戦2位。バスケの健人くんは優勝だ。活躍を語りたい所だが、自分が試合中で観戦できませんでした。うーん、残念。
ドッヂボールが始まります。体育館にグランドにフルに使ってサクサク進んでいく。
他の種目が強かった所は、優勝者の連戦がこれでもかと続いて、ヘロヘロになっている。強敵は試合ごとに弱っていく。
うちのクラスは、健人くん達バスケチームは疲労でヨロヨロしているが、和維くんのように思いっきり暴れられなかった人達が頑張ってくれて、1回戦だけは勝つ事ができた。私と玲奈はコートの中をひたすら逃げるだけ。ボールをキャッチすることができないから攻撃できない。終盤まで残っていたが、結局は当てられて終わった。
こうして球技大会は幕を閉じた。
もうすぐ夏休みが始まる。




