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キスしたら巫女さんと結婚  作者: パセリ
1.知らぬ間に許婚とやらが居ました
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将来のお嫁さん?

「えっと……お嬢ちゃん。清継の将来の嫁ってどういうことかな」


 おぉ、真が意外と冷静だ。俺は急にいろいろ起こり過ぎたせいか、めまいがして考えがはっきりしない。

「そのまんまの意味やで。今はまだ14歳やから結婚できへんけどな」

「はっ……?」


 いや、全然理解できないんですが。

「あー、とりあえず説明してくれ。まず、あんた達はどこの誰なんだ?」

「ちょっとー、茜ちゃんだけじゃなくて、きよちゃんのお嫁さんは玲奈ちゃんもだよー」


 また、わけのわからないことを……。

 こっちの自らを玲奈ちゃんと呼ぶ少女が混ざると、ややこしくなる。

「とりあえず、茜ちゃんだっけ。ちょっと説明してくれ。で、そっちの玲奈ちゃんは少し待機」

「玲奈ちゃんだなんて、玲奈でいいよー」


 何で初対面なのに、いきなり下の名前で呼び捨てしないといけないんだろうか。

「じゃ、じゃあ玲奈……は少し待機で」

「はーい」


 少し躊躇したが、従わないと面倒なことになるので、とりあえず望み通りに呼んでみた。これで少しは話しが進むと思い、後から来た茜ちゃんの話を待つ。

「うーん、どこから話したらえーんやろ? ウチ、こーゆー説明苦手なんやー」

「玲奈ちゃん説明するよー」


 真と顔を見合わせる。とりあえず、まともな説明になるか疑問だが、話を聞くことにした。

「玲奈ちゃんと茜ちゃんはねー、きよちゃんのお嫁さんになるのー」


 凄く楽しそうに話す玲奈。月の光でしか顔が見えないが、作った笑顔などではなく、本当に嬉しいようだ。

 けど、頭は悪そうだ。さっきから何回同じ話をするんだろうか。

「玲奈さん、どうして2人は清継のお嫁さんになるんですか?」


 なるほど。真のように質問して誘導していけば良いんだな。

「それはねー、そーゆーことになってるからだよー」

「どうして、そうなってるんですか?」


 辛抱強く真が質問する。

「お家同士で決めたんだよー」


 ……ん? 家同士で嫁を決めた? それって、いわゆる許婚ってことか? そんな話聞いたことないぞ。

 しかし、玲奈の隣で茜ちゃんが大きく頷いている。

「えっと、それって許婚ってやつだと思うんだけど、俺と玲奈が許婚なの?」

「そうだよー」


 ――っ! あっさりと肯定されてしまったが、なかなかの衝撃だ。

 だが、しかし。こんな真夜中の海の上で、初対面の怪しい少女に許婚と言われても、すぐには信じることが出来ない。

「ちょっと、ウチもあんたの許婚なんやからね!」


 そうだった。もう1人、俺の嫁と言っている少女が居た。

「えっと……許婚が居るってのも初耳なんだが、さらに俺は許婚が2人も居るってことなのか?」


 とりあえず、家に帰ったら親族に即問いただそう。

 もしも、この少女たちが言っていることが真実だった場合、出来ることなら親父を殴ってやりたいところだ。

「ううん、違うよー。2人じゃなくて、5人だよー」


 ……俺は玲奈の言葉を聞いて、めまいが酷くなり、視界がブラックアウトした。

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