表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

現世。

初めて書いた小説ですので、優しい気持ちで読んでくださると嬉しいです。色々とおかしいな?と思うところがあると思います。著者はかなり初心者なので徐々に改善していきたいな、などとおもっております。

 池田千晴。なんの変哲もない中学3年。成績はちょうど真ん中。彼女なんていたことない。そんな俺が最近オカルト掲示板的なものを見ていたら、「飽きた」というものに視線がいった。調べてみると「飽きた」は5cm×5cmの紙に六芒星を書き、その中心に「飽きた」と書いて、飽きたと書いた紙を持って寝ると異世界に行けるもの...らしい。中学での生活が嫌なわけでもないし、高校が怖いわけでもないし、日常生活に飽きたわけでもない。ただ、面白そうだと思った。ただそれだけ。うまくできたら友達と会えなくなるのかな...なんて考えたり。


 正直、幽霊とか妖怪とかあんまり信じないタイプなんだよね。うん。もちろん異世界なんてものもないと思っている。普通に考えて異世界のある明確な根拠が目の前にあるなら異世界って本当にあるんだーとか思うけれど今俺の目の前にあるのは夏休みの数学課題。さっきから課題をやるのが面倒でペン回しの練習をしている。そろそろ母親が見に来るかな。3秒後くらいに。

 3,2,1・・・


「宿題やってる〜?」


 自分で確認してくれ。一応、勉強中風にはしているんだ。


「やってるよ〜」


 返事をするだけしたら母親は俺の部屋のドアを閉め、リビングに戻っていった。・・・ふぅ危ない。飽きたの紙を見られるところだった。こんなもの見られたら厨二病と思われる。厨二病自体はべつに悪いものでもないと思うけど、親に厨二病と思われるのはなんか・・・恥ずかしいといいますかなんといいますか。

 宿題自体は夕方に終わり、母、姉、そして俺で夕飯を食べていた。え、父親?仕事中だよ。帰ってくるのはいつも10時くらい。急だけど、俺の家族は全員面白いんだよね。特に姉と父。友達にそういう話をすると毎回、


「まじでお前の家族仲いいな」(笑い気味)

「1日でいいから泊まってみたい」


 とか色々なことを言ってくれる。感謝。そんな面白い姉と母に聞いてみた。


「てか急なんだけどさ、異世界ってあると思う?」


 うわぁぁぁぁ。言ってしまった。絶対頭おかしいと思われる。

 よく考えたら俺って元々頭おかしいじゃん。そうじゃん。大丈夫じゃん。


「まぁあるんじゃない?知らないけど。」


 そう言う姉に便乗し、母も


「あってもおかしくはないよねー」


 と言う。俺の考えと少し違うんやな。まぁ個人差だよね。ほーんと言うだけ言って夕飯を食べ終わった俺は風呂に入った。

 湯船に浸かりつつもずっと「飽きた」のことを考えてしまっていた。異世界があると仮定して、どんな世界に行くんだろうか。魔王がいるような世界?それとも普通の平和な世界?そして俺はどんな生物になるんだ?勇者?村人?・・・いやまず強いやつになれるかどうかもわからない...なんて考えている内に風呂から俺は出た。


 ちょっと考えすぎか・・・とか思いつつ自分のベッドの上で寝る体制になっていた。なにも変わらない夜、なにも変わらない部屋、強いて言うなら俺は「飽きた」と書いた変な紙を持っていることだった。今になってちょっと不安になった。本当に行けたらどうしようと思ってしまった。冷静に考えると俺はなんでこんなことしているんだ・・・ちょっとおもしろい日常を味わいたいだけでここまでするのかよ俺。ちょっと寝る前にお花摘みに行くか。

 ふぅ。すっきり。そろそろ覚悟を決めて飽きにいくか。まぁ俺の見たオカルト掲示板では成功している人がいなさそうだったし成功しないよね!おやすみ!俺!


「こんばんは。千晴さん。あなたは飽きたの成功者です」


 え、誰この黒くて仮面みたいの被ってる人!?成功しちゃったの!?いや、俺からしたら失敗か。


「あ、あのー」


「どうしましたか?」


「どちら様でしょうか・・・?」


「私は・・・誰なんでしょうか」


 誰なんでしょうかとか言いつつこの人?は笑っていた。怖。そしてこの空間も理解できない。暗くない?


「俺は成功してしまったのですか?」


「はい。成功しました。成功してしまった・・・ということは遊び半分で来たのですか?」


「遊び半分といいますか、実験的な?」


「なるほど・・・千晴様が望むならいわゆる現世に戻ることも出来ますがどうしますか?」


 さっきよりかは怖くなくなってきたけどさぁ...圧が怖いのよ!圧が!!!

 でもあんまり成功した人を聞かないから稀だったりするのかな?


「質問したいのですが・・・」


「はい。構いません」


 ・・・なんか笑顔な気がする。ずっと笑顔で話してくる感じがあるんだよな〜。


「ここに来ることってレアなことなんですか?」


「私が厳選しているのでレアなんじゃないでしょうか」


 なんか嬉しい。自分が特別な感じがしてすごい心地いい。


「俺は・・・現世に戻りません」


「やり残したことは?」


「ない・・・と思います」


「確定ではないのですね」


「いや・・・あるにはあるんすけどこっちでもできるんじゃないかな〜なんて」


「・・・例えば?」


「彼女作りたいです」


 即答してしまった。こういうときだけ反射神経すごくなるんだよな。俺。


「彼女・・・ですか」


 なにこの空気。アニメや漫画での緊張のシーンかな。


「可能ですね」


 多分笑顔だ。やっぱこの声のトーンは笑顔だよな。そうだ。きっとそう。


「ほんとですか!?」


「はい。可能です」


 や、やった〜異世界でも彼女作りできるんだったらがんばれるや〜


「・・・」


「どうしましたか?」


 俺は小学校の3~4年のころにとある女の子に片思いされた。めっちゃ覚えてるわけじゃないんだけど、周りの人から見たらほぼ付き合ってるみたいだったらしい。小学校5年くらいまでそのことはいじられてた。中学生になってから俺はその子が好きだった。3年間ずっと。中学校ではたまに告られてたりしたっぽい。詳しくは知らないけど。でも全部断ったそうな。そういう俺も何回か告られた。でもなぜか全部断った。彼女などできたことがないといったけど、意図的につくってなかったのかも。異世界でもきっと忘れられないだろうな。


「・・・もう一つ質問したいのですが・・・」


「なんでしょう」


「現世の人をこっちに呼ぶことってできますか・・?」


「そうですね・・・不可能ではないのですが、難しいと思われます。」


「なるほど・・・」


「連れてきたい方がおられるのですか?」


「まぁ・・・そうですね〜あはは〜」


「あまり無理して笑わなくてもいいですよ」


「・・・」


「その方になにかしらの形で「飽きた」を伝えて、その方が実行したら確定で来られますよ」


「・・・じゃあお願いします」


 俺は謎の黒い人にその子の名前を伝えた。来てくれたら嬉しいけどなんか独り占めしようとしてる俺きもいな。うん。がちきもい。


「その方が来られたらお知らせいたしますね」


「ありがとうございます」


「そうしたら自分をつくりましょうか」


「・・・はい?」


 思わず声が裏返っちゃった。いやどういうこと!?

 ほんとに理解できないんだけど!?


「ボディを作りましょう」


 そういうことか!!

 ゲームのアバターみたいなものをつくるってことか!

 ・・・え、じゃあイケメンになれるチャンスじゃん


「まずはお顔ですね。この中から選んでください。」


 黒の男はそういうとパネルみたいなものを出してきた。


「細かく調整できます。輪郭、目、眉、まつ毛、鼻、髭、口、髪型、髪色など・・・」


「細かいっすね〜・・・」


 とかいいつつ俺はイケメンを作っていった。自己流のイケメンをね。


「そしたら体全体を・・・」


 どうせ一部分ずつ調節してください、とか言うんだろうな


「一気にやりましょうか」


 !?!?

 い、一気に!?

 まぁ楽だしいっか


「身長、各部位の筋肉量、あとは負荷ですね」


「負荷とはどういう・・・」


「あぁすいません、詳しく説明していなかったですね。負荷とは腕や足、胴の一部につけることができる特殊能力のようなものです。」


 そんなものがあるんだな〜異世界ってすげ〜

 負荷の見た目は一見タトゥーのようなものだった。


「じゃあ腕にこれをつけて、胴にこれをつけて・・・」


「それと一つ注意することがあります」


「なんでしょうか?」


「負荷はあまりつけすぎると日常生活に支障をきたす可能性があります。なのでつけすぎはご注意を。」


「おしえてくれてありがとうございます。そしたら足はこれでいっか」


 負荷はコストのようなもので見ることができた。強い負荷には高いコスト、弱めの負荷には低いコスト・・・まるでゲームみたいだ。


「それでは完了でよろしいですか?」


「うん。大丈夫」


「ではあと2つほどお伝えしたいことがあります」


 内心まだあるのかと思った。ごめんなさい。


「私は貴方様につきます」


「ほぉ・・・?」


「側近になると思って貰えれば良いです」


「えっ・・・こっちに来た人の案内しなくていいんですか!?」


「あなたとあなたの言っていた方の案内で最後にしようと思いまして」


「なるほど・・・ってそれ俺である意味あります!?」


「あなたが最後の客なので」


 まぁそうだよな。あくまであの子は招待ってだけなんだし。


「頼みがあるんだけどさ」


「なんでしょう」


「その仮面みたいのとれるならとって・・・?そのーなんていうか素顔が気になると言うか・・・」


「いいですよ千晴様。ですが外すとなるとこちらからも頼みがあります」


 そうだよな。だいたいアニメ・マンガのこういうのって条件あるよな。ぽくなってきたぁ!

 あれでもこういうのって大体やばかったりするよな。どうしよ。


「私に敬語をあまり使わないようにしてくれますか?」


 そのくらいでいいの!?やったね


「別にそれでいいなら全然・・・」


「ありがとうございます。では失礼・・・」


 仮面の下はどうなっているんだろう・・・

最後まで読んでくださりありがとうございます。読んでくれた方はわかるかもしれないのですが、某転生してスライムになっちゃった物語に似ているところがかなり多いと思います。影響を受けてしまいました。ですがパクリではなく、リスペクトと感じてもらえると嬉しいです。これからも応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ