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(諸)おふだを踏んだ

残念ですが今回はこの連載始まって以来のハズレ回です。

「なろうラジオ大賞4」ボツ作品の小説です。一応1000文字ちょっきしダヨ!



 私はよく道ばたで物を踏む。

 チューインガム、スーパーのチラシ、手袋、食べかけのUFO、バナナの皮、猫の尻尾、おばあちゃん、テレビのリモコン、などなど。それぞれ一日に1度や2度ではない。

 おっと、踏むのが日常すぎて言い忘れていたが、犬のフンなら毎日玄関を出て3歩以内には踏んでいる。


 これだけ沢山の物を踏んでいれば、足の裏の感覚が発達してくるらしく、踏めばそれが何かが瞬時に分かってしまう程だ。

 あ、今のはショウリョウバッタだ。ん? 今のレシートにはクーポンが付いていたぞ? もったいない。お! ギャル雑誌の『egg』だ! ノスタルジックだ。


 こう言うとお前は裸足なのか? と疑われそうだが、さすがに靴を履かないと不衛生すぎるだろ。何より怪我が怖い。だからいつも厚底の靴を履いているし、毎日捨てては新しいものと替えているのだ。汚れが半端ないからね。


 そう言うと今度は、厚底なのに何を踏んだか分かるなんて怪しいぞ! などと言われそうだが、そこは量子力学の領域だから説明は省く。あ、ついでに缶コーヒーだってたまに踏むよ。特に体育祭の日に。

 お題全部入りをやろうかと一瞬思ったがやめておこう。もっと踏み甲斐のあるお題だったら良かったのだが、踏むに値しない物をわざわざこっちから踏みに行くことを私はしない。


 まとにかく。大抵の物なら踏んできた私にとって、今さら何かを踏んで驚くなんて事はまずない……


 はっ? なにぃ!


 初めての感触だ! 今何を踏んだ? これは……

 足の裏の神経がかつてない程に高ぶっている。


 これは……お風呂だ。


 今私はお風呂を踏んだ。お風呂を踏んだのだ。


 なんとも珍しい。道ばたにお風呂が落ちていたのだ。



 まずい、まだ700字だ。やっぱお題全部入りをやろうか。

 仮にひまわりを踏んだとしよう。ひまわりのどこを踏めば一番面白いだろう。やはり黄色い花びらとその中のブツブツの所を同時に踏むと少しは絵になる。しかしひまわりは背が高く、道ばたに落ちていれば高確率で茎か葉を踏むことになってしまう。これでは面白くならないではないか。


 そんな事を考えながらテクテク歩いていると、突如として右足に凄まじい衝撃が走った。


 ついに踏んだ。

 私はこれを踏むために今まで、あらゆる物を踏み続けてきたのではないかと思えた。すごいよ、足の裏の全細胞がそこから離れるのを拒絶している。もっと踏んでいたい。

 まるで足の裏が夏祭りだ。チェックメイトだ。


 そう、私は今、



 おふだを踏んだ。





~あとがき~

 私調べですでに「おふだ」を「OFFだ」で使った作品を4つ確認しております。これだけやられると、こんな連載を持っている私の血が騒ぐというものです。負けてなるものかと。そしてこんなのが出来てしまいました。読んでくれてありがとう。


 ラジオ大賞のお題のおさらいをしておきましょう。


 天才/缶コーヒー/えんぴつ/ランドセル/量子力学/星座/夏祭り/チェックメイト/ひまわり/おふだ/体育祭/ポーカーフェイス/屋根裏


 の13個ですね。

 この小説では7個使えました。おめでとう。満足満足。



追記:

 この後「OFFだ」作品を2つ見つけました。それでもね、どれも個性があって違いが出るのが面白いですよ。もしも「踏んだ」作品があったら教えてください。

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ざまぁ企画
― 新着の感想 ―
[一言] 言葉遊びをふんだんに…♡
[一言] 踏んだり蹴ったりな人生に、湧いて来たのは興奮だ。
[良い点] 『おふだを踏んだ』 このネーミングセンス好きですわ。 ボツにするの勿体無い(小声)
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