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(研究報告)パングラム攻略法

人生において何の役にも立たないと思われます。



 マニアック回です。パングラムの攻略法をまとめました。


 パングラムは結局のところ、余った文字をどう消費するかなのだと思います。余りやすい文字の使い方が分かればパングラムを攻略しやすいと思います。


 このページは作者の経験に加え、紹介作品a.及びc.を勝手に分析して書かれています。本当に感謝しています。



[研究報告 パングラム攻略法]


◎字の使いやすさ分類

 パングラムには使いやすい文字、使いにくい文字があります。もっと欲しいけど1回しか使えない、または、どう消費しようかと困る文字があり、そこには傾向があります。使いやすさの観点から各文字を分類してみました。     


・需要が高い字

1軍「いうかしたん」

2軍「きくこすな」

 使いたい事が多くまず余らない。


・助詞になる字

「てとにのはへもを」

 役に立つ、又は余っても後から何とかなる。


・語尾に使える字

「よ」「ねわそ」

 余っても、後から何とかなる。が「ねわそ」は役立たずで余りがち。


・気になる字

「み」

 役に立たない事が多いが、「見る」の汎用性が非常に高く何とかなる。


・普通な字

「あえさちつまめやらりるれ」

 役には立っている。

 

・微妙

「せけ」

 微妙。役には立たないが消費はできる。


・準問題字

「ふひ」「ろお」

 問題になりがち。「ろ」は文末で、「お」は「御~」で何とかなるけど。


・問題字

「ぬゆほむ」

 毎度問題を起こす。



 問題になる文字ほど優先して言葉を作っていくのが良いと思います。


 以降は文字毎に攻略法を述べます。



◎『ぬ』

 私の研究によれば6割のパングラムで助動詞の「ぬ」が使われています。「ぬ」は「~せぬ」の打消し助動詞で使うのが定石です。この使い方に慣れると「ぬ」は少々後回しにしてもよくなります。

 しかしこれは次善の策であって、まずは自立語で使いたいものです。特にユル系パングラムにとって助動詞「ぬ」は不自然さがあります。そして、「ぬ」を助動詞以外で使っていたら、それだけで技巧点が加点されます。

 技巧点というのは、技巧に関わる点のことです。


 助動詞の次に汎用性があるのが「抜く、抜ける」です。取る/出る/消える/離れる/秀でる、などの広い意味で使えます。


 次が「濡れる」です。水や雨が出てくる場面以外でも、涙の表現として使えます。

「血塗る」は残酷な場面や戦闘の場面で使えます。

「死ぬ」は比喩としても使え、「主」は名詞では汎用性があります、が「し」の需要が高いので微妙。


 「ぬ」のつく短い言葉と使いやすそうな言葉をまとめました。


・名詞

犬、(エヌ)、絹、(ぬえ)(ぬか)(ぬし)、布、沼、(くぬぎ)(たぬき)、手抜き、(ぬめ)り、まぬけ、泥濘(ぬかるみ)、骨抜き


・動詞

死ぬ、縫う、抜く、脱ぐ、塗る、射貫(いぬ)く、血塗(ちぬ)る、ぬかす、抜かる、(ぬぐ)う、抜ける、盗む、濡れる、見抜く、(つらぬ)く、(ぬく)もる/まる、(まぬが)れる


・形容詞

(ぬる)


・助動詞

~ぬ(打消し)※古語で完了・強意の使用も可


・感動詞 

ぬ?、なぬ?


 だいたい暗いワードですね。いやになっちゃいますね。



◎『ゆ』

 最も汎用性のある言葉は「(ゆえ)」です。ほとんどの場面で使えます。しかし、堅い言い回しであることと、接続詞なので文の構成が必要になるのが難点です。

 次が「()く」です。使おうと思えば多くの場面で使えますが、やや堅さのある言い方ではある。

 困ったらとにかくこの二つでなんとかなります。


 動詞では「許す、揺れる、譲る」が使いやすいです。

 名詞では「夢」の汎用性が高いでしょう。

 「冬、指、歩む、緩む」は他の使いにく文字が消費できます。



◎『ほ』

 一番奥深い文字で、技術が表れる文字だと思います。多様な使われ方をされており、これと言った定石が無いようです。とことん困る場合が多いです。おそらく需要の低い文字との組み合わせで言葉が作れないのでしょう。「骨」くらいかな。

 強いて言うと「(ほど)」が最も汎用性があります。

 困ったら感動詞「ほら、ほれ、ほっ」で乗り切りましょう。または、ユルい単語ならばわりと多い「アホ、ボケ、ヘボ、ポカ」など。



◎『む』

 「無理」「胸」で使うことが多い。あとは動詞の語尾が多い、「住む」などの。

 消費出来る事はできるけど、妥協的に使ってることが多いかな。こいつのせいで芸術点は下がりがち。



◎『ふ』『ひ』『ろ』『お』

 未調査。



◎『ね』


 実はね。思うのね。

 私が作ったパングラムね。あのね。語尾に「ね」が多いなあって、ね。

 ね。語尾に「ね」が多いと気になるよね。

 ね。ね。


「ね」は語尾として無理やりねじ込める事が出来るので、優先順位が低いです。特にユルい作風だと違和感が少ないです。

 ただやっぱり、語尾以外で使った方が仕上がりがキレイです。


 一番使われているのは「胸」です。胸の想いとかそういう使い方が綺麗です。作ってると「もませ」たくなるんですが、そこは我慢しましょう。

 次が「眠る」です。

 この2つは「ね」よりも「む」を意識して入れられていると思います。ついでに「無念」も同様ですね。


 次は「骨」です。「骨折る」や「骨抜き」のパターンもあります。

 こっちも「ほ」を意識して使う言葉です。「お」や「ぬ」まで消費できるというのはお得ですね。「本音」もこれに近いです。


 後は「熱」「常」「真似」「寝る」が使えそうです。


 では、「ね」の付く言葉を挙げておきしょう。


・名詞

姉、金、種、常、猫、熱、ネタ、羽、船、骨、峰、胸、真似、屋根、狐、鼠、本音、無念、弱音、骨抜き、


・動詞

寝る、練る、うねる、捏ねる、死ねる、拗ねる、願う、眠る、狙う、跳ねる、捻る、訪ねる、骨折る


・その他

無え、~せねば、~ね


 クセのある言葉が多い気がしますね。



◎お得ワード

「骨抜き」は「ほ、ね、ぬ」を同時に使う超お得ワードですね。他にも探してみましょう。使いやすさは度外視です。


骨抜き、骨折る、(ほお)を濡らす、許せぬ、指折り、ホーム、帆船(ほぶね)、滅ぶ、寝ぼけ、お風呂、お詫び、ボビーオロゴン



◎最後に

 徹底分析したのは「ぬ」と「ね」だけです。同じ使い方ばかりしてると気になっちゃうからです。最近は「み」が気になっています。「見る」が多いです。


[報告おわり]



 何か得たものはあったでしょうか。作者の趣味にお付き合いいただき、感謝の気持ちで一杯です。

 本当にありがとうございました。


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ざまぁ企画
― 新着の感想 ―
[良い点] 意気と熱が好い解析解説でした! 素晴ら〜♪
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