(コラム)パングラム作りについて
2000字も語ってしまいました。
コラムです。よろしくお願いします。
今回は、パングラム作りについてお話をしたいです。
まずは作者のこだわりについて。
「初めてのパングラム」のページでも触れたんですけど、これって結局何をもって良しとするかは自分自身なんですよね。キレイな文なら良いってものでも必ずしもないですし。乱れてるのは、それはそれでイイって思っちゃいます。無理やり出来た変な言葉が面白かったりします。
だから、何にこだわってるかはその時々で毎回違います。
ただ多いのはですね、選んだテーマの独特なワードを使いたいっていうのがあると思います。さらに欲を出すと長いワードを使いたいです。「悪役令嬢」とか「逆ハーレム」とか9文字、7文字ありますね。こういうのはスタート時点で絶対使うと決めて作ります。
長くなくても独特なワードがいくつか入ると気持ちが良いです。「勇者、スキル、ざまぁ」とか、バチっとはまった感じがしています。
桃太郎では、本当は初め「吉備団子」にしていたんですが、「き、ひ」は他に回す判断をして「団子」にしました。こういう決断はツライです(涙)。
桃太郎のようにワードよりも表現したいコトが先にある場合があります。この場合の方が苦しみますね。パングラムの不自由さを存分に味わえます。でもなんか、かえって奥行きのある文章になることがあります。「未知の夜」と、後で出てくる「百合」のパングラムは文面以上の広がりのある表現になっているんじゃないかと自画自賛しています。えへん。
あとがきのやつなど、メッセージ型の場合。言い回しが気になっちゃいます。「ろ、せ、け、よ」は余りがちで文末に使うんですが、そうすると命令形になりますよね。それ一つで全体の雰囲気が決まってしまうことがあります。
お茶目系のユル系でいけば、わりとやりやすいと思います。(ペロ)とかね、(ケラ)とか使ってごまかすといいと思います(ふへっ)。
文章の雰囲気と言えば、お堅い単語とか、ユルい単語とかっていうのはありますよね。どちらでもいいと思いますが、全体の中で一つの単語が浮いている感じがするのは避けたいですよね。面白くなる時もありますけど。
私の場合はだいたいユルくなるようです(ゲヘッ)。
あとは、こだわりとまでは言わないんですけど、クセがあって。作者は起承転結をつける傾向があります。特に〝結〟です。最後の行に象徴的なワードを持ってきて、全体を締めるというのでしょうか。そうすると決まる感じがします。
また、自然とだいたい4行になることが多いです。その場合、1行目と4行目がキレイなら、中の行は少々乱れたり内容がなくても大丈夫なんじゃないかと思います。それで形になると思っています。
作り方のお話もしてみようと思います。
作り始める時、まずはテーマを決めて、そのテーマから連想する単語を探します。とりあえずバラバラに単語を集めていきます。それをやっていくと、これはイイという単語やフレーズが見つかります。初めから決まってる場合もありますが、譲れない単語やフレーズが出来るので、それを起点にします。
その起点になるものに繋げるなら、こういう言葉がいるなと、そこに当てはまる単語を探していきます。
この辺で文章全体の流れが見えてきて、方針がある程度決まってきます。
それを進めていくと、余った文字だけでは言葉を作れなくなってきます。そこで難所になる文字に注目します。「ぬゆほむふひ」あたりは早いうちに解決したいです。一度作った言葉を崩しながら新しい言葉を作っていきます。
苦しいのは余り文字が5個くらいとなってからです。こっからが本番。大幅に崩す決断が必要になってきます。
ここは譲れないと思っていたフレーズを崩すしかないです。悲しいんですよね。なかなか踏ん切りつかないんですけど、結局は崩す判断をします。一度投げ出して一晩寝かすと、決断ができたりします(笑)。
こういう事を繰り返して、何を表現したいんだろうとか、本当に譲れないものは何なのかとか、そういう自問が続きます。なんか哲学的ですねw。大袈裟に言ってますよw。
で結局は、自分が納得するかどうかなんですよね。感動詞を良しとするのかとか、語尾の違和感を良しとするかとかね。この言葉が浮いてるけどー、みたいな。
うん、良しとしよう、と満足したら完成です。
毎回、46文字が、たすきに長し帯に短しに感じます。本当に無駄なく使いきって最大限の表現というのは出来ないんじゃないでしょうかね。
それを目指してはいますが。
あとはそうですね。使ったことのない言葉を使いたいっていうのは常にあると思います。レアな言葉を見つけたいなと思っています。
だいぶ語りましたね(笑)。作者のパングラム愛だけは、伝わったのではないでしょうか(笑)。




