(コラム)諸々の言葉あそびの所感
一回しかやってないのに偉そうに語ります。
この章で扱った諸々の言葉あそびの所感をお話しようと思います。それぞれ一回しかやっていないので、あまり深い内容ではないです。反省とか今後の展望などが多いです。
一つ一つ行きましょう。5項目あります。
① 回文
回文は文字数あたりの難易度が一番高いんじゃないでしょうか。自在性が著しく低いと感じます。文意を狙った方向に持っていくっていうのが出来ないんじゃないかなあ。つながった言葉でなんとかするという感じじゃないかなと思いました。
今回作った回文は既存の短い回文を組み合わせて作っています。けっこう横着なやり方です。だから回文はおそらく、部分やパターンのストックがモノを言うと思います。そういうストックや経験値しだいで自在性があがるんでしょうかねえ。うーん、という感じ。
言葉の読みをひっくり返すってのを、頭の中でやろうとすると私はかなり時間がかかります。1文字ずつ丁寧に追うという風にしか私は出来ないです。ちょっと他には無い頭の使い方なのではないでしょうか。普段使わない脳の部分が活性化されたりしないかな(しらんけど)。
自在性が低い分、予測不能な文章が出来上がるという魅力が有ると思います。ちょっと変な具合の文章のほうが私はおもしろいと思っちゃいます。
② あいうえお作文
これ結構良いんじゃないかと思ってます。ほのぼの回の方。
このくらいライトな方が受け入れられるんじゃないかなあ。落語家さんとかもよくやってるしね。取っつきやすいんじゃないですかねえ。
基本的に一文一文が短い方がいいと思いますが、頭文字がしっかり活きてるなら長くなってもいいと思いました。
なんにせよオチですわな。一文でスパンと締まれば形になるんじゃないでしょうか。
「あ」~「わ」までの小説も、あまり苦しまずに気分良くできました。何も方針を決めずに、前の文につながるように、その頭文字の言葉を選んだら、いい具合に話が展開していったという感じでした。ただ「らりるれろ」は悩みました。「る」が最難関でしょうか。「らりるれろ」を決めてから少しさかのぼって調整しました。
一歩一歩進んでいく感じで最後は達成感がありました。なんかね、あ行か行とかの行ごとに性格があるんだと思います。そういうので展開があるんですよ。
地の文か一人称形式でもやってみたいですね。そちらの方が難しいでしょう。その点は参考作品h.はお上手ですよね。短いわりに豊かな表現を盛り込んでます。「よっこらせ」とか面白いです。巧すぎないのが良いんですよ。頑張ってあいうえお作文やってるなってのが絶妙です。
私はシンプルにする傾向があるんで、うーん、あいうえおの縛りに加えて何にこだわるか、もしくは制約をもう一つ付けるか、あいうえおの縛りが活きてくるようなものを作ってみたいです。
③ 縦読み
「作者の本音」のページは縦読みですよ、分かっていただけたでしょうか。↑の上の1列だけの縦読みです。
縦読みはですね、やっぱり向いてないと思います。あれってさ…、人をだますのが好きな人がやるんじゃないですかね…(笑)。ちょっとそういう性格が曲がった人がやるんじゃないでしょうか(笑笑)。
縦読みに気づかせずに最後まで文章を読ませなきゃいけないわけです。それで後でタネ明かしをして、実は…、みたいな。だから違和感ない文章にしないといけないのと、何より引き付ける文章じゃないとダメなんでしょうね。単調で内容のない文章にならないようにしなきゃと思いました。
あと思うんですけど。縦読みを一度でもやっちゃうと、どっかに縦読み仕掛けてんじゃないかって期待されちゃいそうですけど、私はそういうのやりませんので。人をだますの好きじゃないんで(笑)。
だから、あいうえお作文が好きな人は素直な人で、縦読みが好きな人はちょっと、人をだますのが好きな人。怒られそうだな(笑笑)。とにかく私はちょっと苦手みたいです。
④ アナグラム
これは作る分にはおもしろいです。すごい変な文章できますからね。元の文と、違えば違うほど面白いですよね。今回は、連続性をある程度つけたかったんで、部分を残して他を変えるというやり方をしました。結果的にアナグラムやってる感が出たんじゃないかと思っています。1文字ずつチェックしなくてもなんとなく雰囲気を感じれるかなと思います。
これもっと面白いの作れると思うんですよ。だけど題材をどうするかなんだなあ。イジリ甲斐のあるものじゃないといけないと思っちゃうんですよ私は。それとアナグラムし甲斐のある文字セットがあると思います。自由度の高い文字だけじゃなく、キーになる扱いづらい文字が入ってると面白くなる気がします。
いいアイデアがあれば何かやりたいです。
⑤ ユニオンジャック
言葉や文章をビジュアルとして楽しむというのをこれで初めて知りました。顔文字とかアスキーアートは、私は全く苦手なんですよ。見るのは好きなんですけどね、自分ではやろうと思わないんです、不思議と。そういう私を変えるほどユニオンジャックの形体はインパクトがありました。難易度も高いんですが、難易度以上にインパクトがあるのは、そのビジュアルから伝わるものですよね。
文章を正方形に配置するだけでも面白いと思っちゃいました。
ちょっと違うけど、詩ジャンルでは、空間を上手く使って文字を配置した作品は度々見かけます。そうでなくても、行間を多くとったり、一行をどこで改行するかなどをこだわって作られるのは、詩では普通ですよね。
ビジュアルとして詩や小説を見るという意識が強くなって来たように思います。そういう点で学べるところがまだまだあるように思っています。
所感は以上です。
どれも初めてやったんで、基本的に何やってるかを分かるように意識して作ったなという思いです。また何か作りたいものばかりです。
ありがとうございました。
箇条書きの所を初め、
◎回文 (←ワロタ)
◎あいうえお作文
てしてました。