リポグラムとは
リポグラムの章スタート!
こんちわっ! あたし、栗村りぽ!
みんなにはリポリポって呼ばれてるよ!
リポリポはねっ! あのね! 女の子だよ!
んと。それだけだよ!
たいした設定は決まってないんだよ!
あの、ごめんなさい。
やっぱりしんどいんで、普通にいきます。
はい。じゃ、リポグラムです。
リポグラムとは、特定の文字を使用せずに作られた文章のことです。
例えば「あ」を1度も使わないとか。でもそれだけだと、そんなに面白くないので、「あ、い」を使わずに愛を表現するとか。または、もっと使えない文字を増やすとかですね。そういう挑戦をしていきます。
本音を言いますとね、私これあまり楽しくないんですよ。ホントただの縛りプレイですから。苦しいだけなんです。
あとですね。ミスるんすわ。校正が難しいんです。しっかりと校正出来る能力が問われます。
先人が多くの事をすでにやってのけてるんで、いろいろ工夫せにゃならんという状態なんですよね(紹介作品b.)。小説の完成度を高めるというのでは敵わない領域なんです。
なので、私は使えない文字を多くするという方向に向かってます。逆の言い方をすると、少ない文字数で作文すると。
例えば、こんな感じ。「り、ほ、く、ら、む」だけで作文してみましょう。濁音、半濁音は有りでお許しください。
僕、久保 陸。
ほら、炎ボム。
眩む。くらり。グラリ…。
ポクリ。
どうでしょう。だいぶ苦しいですが。久保陸という男の子が炎ボムという魔法をくらって死ぬ物語ですね。
さすがにこの条件だとキレイな小説は無理ぽなリポグラムです。
ええ。そういうことです。はい。
でも、縛られているがゆえの独特な文章というのがあると思います。そういう所を楽しんで頂けると嬉しいです。ほむらボム、なんていう普通出てこない言葉が飛び出したりしますし、全体に不思議な雰囲気があったりします。
この連載では、基本的に濁音、半濁音、拗音はセットで使用可/不可としています。
ルビを多くふっていますが、気にせず漢字の方でさーっと読んでほしいです。
では参りましょう。ヘンテコな文章の世界へ、どうぞ。