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転生したらモブキャラでした。
ヴァレリアは、布団に顔をうずめていた。
はー。思わずため息がもれた。
同じ言葉が、何度も頭をよぎる。
「俺がいながら......油断してた。」
乙女ゲームの
主人公じゃないんだから聞こえてるつーの。
鼓動が早くなり、体温が上がるのがわかる。
好きじゃなくてもあんなこと言われると......
恥ずかしい。寝よう。寝て忘れよう。
「・・・・。」
あんなこと言われると誰だって期待するに
決まっている。
たとえそれがモブキャラだったとしても・・・・
ヴァレリアは、その夜一睡も出来なかったらしい。