第七十二話 高ランク討伐依頼
第一話ぶりです。ここから自分自身の次話投稿方法が変わっています。
進行が遅くなると思いますのでご容赦を……
サクラはラウールからステータスの確認方法を聞いた。
他の人のステータスを鑑定できるわけではないので、自分の強さは平均的な人の何倍強いか程度の確認だ。
そしてステータスをサクラは確認した。
そして自らのステータスをラウールに教えだした。
「ラウール、私、平均的な人より十倍くらい強いみたい……。魔法よりなステータスだと思うけど、MPが二千以上ある!体は四百くらいだけど……。だけどこれって強いよね?」
「強いと思うよ。僕もそれくらいはあるし、体に関して言ったら僕は……ちょっと待ってね……。うん……八百は超えてるね。」
「うわ…………何よそれ……。」
「数字だけはね~。スキルとか経験でも違うと思うけど……僕は八歳から冒険者として活動してるし……その前からも鍛えられてたから……強いと思うよ。」
「さっすが~、チートオブチート! だけど私も頑張るわ!」
「そうだね。僕達はまだまだこれからなんだから頑張ろうよ。」
「だけどラウール? 私達って今のところ人相手には無双してるけど、魔物相手だとどれくらいの魔物まで倒せるの?」
「僕にもそこはわからないんだよね……。今まで出会った中の人間で……一番強い相手は黒ローブ? 魔物は何だろう……。ワイバーンにと戦っている冒険者を見てたけど、ワイバーンはそんなに強そうじゃなかったしね。どうだろう?」
二人はどのくらい強くなっているのか気になってきた。
これからも先、魔物とは対峙していくと考える。
それだとここで一度、ランクの高い魔物の討伐に挑戦するのも良いのではないかと考えた。
「ラウール……冒険者ギルドに行って、ラウールが受けられる討伐依頼で一番強い魔物討伐をしてみない?」
いきなりの提案で僕は考えた……
「……そうだね、一回確認してみようか。」
そう話し合った二人は朝食後、冒険者ギルドに向かった。
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冒険者ギルドで二人は高ランク依頼票を確認した。
【アースドラゴンの鱗の採取をお願いしたい:ダンジョン内で討伐可能】
【クリスタルゴーレムから人間の頭位の大きさの素材を採取してくれ:ダンジョン内に存在】
【ゴブリンが増えている。上位種が出現した可能性があり、ボス討伐もしくは調査を依頼したい:詳しくは受付で】
などと、ダンジョン内の依頼が多い。そして移動してくるまでの間、魔物が多いと感じていた。
それはゴブリンが増えて、街道に弱い魔物が押し出されてたのかな?
依頼票を確認し二人で話をしていたが、出来たら移動時間が少ない依頼がよかったため、じっくりと依頼票を確認していた。
・・・・・・
・・・・・・
決まらない……
何がいいのか……
受付で聞いてみる?
迷った末、僕達は受付で確認することにした。
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受付の列に並び、ラウール達の順番が来た。
目の前には茶髪ボブカットのベテランぽい人がいた。
「本日のご用件は?」
「今日は、依頼を見繕ってほしいんだけどいいかな?」
と冒険者プレートを提示した。
「あら、そんなランクなのね。私はシトカと申します。ん~、少しだけお話を聞かせてね?」
いくつか確認されてから、ラウール達と、シトカでどんな依頼を受けるのか話をしていた。
ラウールの受けることが出来て、あまり時間がとられず、高ランクの魔物と戦ってみたいと言う希望。
そういった説明を聞いたシトカもいくつか質問をしてきた。
……どんな依頼がいいか考えているシトカ……
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・・・・・
「この依頼なんかはどうですか? 高ランクの魔物に確実に出会うためには、ダンジョンが最適です。街の周辺でも、高ランクの魔物は目撃情報されていますが、発見するまでにかかる時間は予想がつきません。それでしたら、初めから出会うまでの時間が計算出来るダンジョンに入ることをお勧めします。そして、ボスまでの行程が短く……出来るだけ高ランクの魔物がいるダンジョンが、【闘牛の迷宮】です。全十階層ですが、迷宮ボスがミノタウルスになっています。Cランクの魔物ですが、時々変異種が出現すると報告されています。普通は黄土色の皮膚ですが、変異種は黒っぽくなるほど強くなるようです。今までで一番強かった変異種は……Sランクのパーティーを招集して討伐しました。」
「う~ん……ラウール? 話を聞いてどう思う?」
「ん~、もう少し情報が聞きたいかな? シトカさん……ダンジョンのボスは一度は討伐するまでは同じボスが出現するの?」
「そうです。このダンジョンは一度ボスを討伐するまで変わりません。ですから、その時ののボスを予想することが出来ません。最近ではボスに挑んで、帰って来なかったという冒険者の報告はありません。ですから通常のボスが出現しているものと思われます。ダンジョン自体の難易度はさほど高くはありませんし……。ちなみに罠も多いわけではなダンジョンですが、その代わりなのか……宝物の出現も稀です。このダンジョンの良いところは魔物の肉が売れる事ですかね。」
「肉……フォレストホーンも出現するのですか?」
「フォレストホーンの出現は稀ですね。それでも討伐した場合は、高額で肉が買い取られることから、不人気でも人気でもないダンジョンになっています。
そんな話しを聞いたラウールとサクラは少しだけ小声で話し合った。
そしてこのダンジョンにしようと決めた。
「じゃあこの依頼を【黒猫】が受けます。よろしくお願いします。」
「はい、ではミノタウルスの魔石採取の依頼の手続きを……はい出来ました。この依頼を勧めてから言うのも変ですが、変異種の場合は無理せずに逃げてくださいね。AランクとCランクの二人では、通常種のミノタウルスまでが適切な難易度だと思います。このダンジョンは、ボスから逃げることが出来ますから。」
多くのダンジョンはボス部屋は、中のボスを……魔物を……倒しきるまでは出ることが出来ない。しかし稀にこのダンジョンの様に、ボスを倒さずに扉を開けることが出来るダンジョンがあると言う。それは変異種が発見されるダンジョンに多いという事だ。
ここまで説明を受けた二人は冒険者ギルドを出て、ダンジョンに向かった。
二人が走るとダンジョンは遠いとは言えない距離にある……




