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第五十話 サクラと魔法の練習

僕たちはサクラと出会ってから宿屋で一泊して、今日は街の外にいた。


門を出て、以前盗賊を討伐するために向かった方角に進むと、周りからは見えにくいところに出た。


そこで僕が何本か木を切ってから周りに壁を作り、地面もならした。魔法の練習で失敗しても周りに被害が行かないように準備をしていた。


サクラからは「チートだ・・。」と聞こえてきたが聞こえないふりをした。これで僕は魔法が得意なことと、魔法を発した瞬間をみて何かを感じれたら儲けものだ。



「まーこんな感じだけど、サクラは僕が何かをしている時に何か感じた?」



今僕が何かを魔法を使用して戸惑っている様子のサクラだったが、目の前で起きたことは理解したようで、


「ラウールが風の魔法で木を伐り、土の魔法で壁を作り、地面も均した・・・。呪文も唱えないし、無詠唱ってやつ? それとも魔法を唱えるのに詠唱はいらないの?」



そんな質問をしてきたサクラに、僕は自分の幼いころのことも思い出した。僕はチートだったから、あまり詠唱をしていない。そして初めは母様から、詠唱を教えてもらったが、その恥ずかしさはどう表現したら良いのか。心は中年・・。紅蓮の炎よ!などとは言うのは恥ずかしかった。


そんなことを考えながら、魔素を感じる方法から教える事。もし地球から来たのなら、何かの神様にスキルをもらっているかもしれない。神とは言わずに少し聞き出してみよう。



「ねえ、サクラは自分に何の才能があると思う?魔法は得意になれそう?それともほかに出来そうなことはある?まずは魔素を感じるところから教えようかと思ってるけど。」



我ながら聞き方が下手だ・・・。



「ん~~~、たぶんだけど魔力は多いと思うわ。あと魔法も得意だと思う。大体は何でもできるんでそうな気が摩るわ? 他は・・・体も他の人より強いと思う・・・。ん~? 料理は元々得意だよ。」



なるほどね。使ったこともないのに魔法は得意そうって。魔法系のチートがついてるのかな?



「なんでそう思うの?」



「そういうふうにしても・・・げふんっ! そう言ってくれたか・・げふんっ! そう言ってくれた人がいたから・・・。なんか得意なんだって、人の才能を知ることが。」



「へ~、人の才能を知ることが得意って聞いたこともないけど。そうなんだ?」



「そうそう。そう言ってた。」



「へ~なんて人?名前は?」



「ん~と、そうぞう・・げふんっ、ソウゾウゾウさんて言う、生まれ故郷のおじさん!」



へ~もしかして創造神様かな?知らないけど。



「そうなんだね、色々聞いてごめんね。じゃあさっそく始めようか?」



「うん!お願い!」


サクラは満面の笑みだ。



~~~~~



さっそく魔力を感じてもらおうと説明を開始した。



自分の魔力を感じる→すぐできた。


周囲の魔素を感じる→すぐできた。


魔素を練り上げる→ちょっと苦戦した。しかし慣れた。


練り上げた魔素を自分の魔力と同化して放出する→苦戦


イメージを強くもつんだ→魔法を発動した。


魔法は周囲の魔素(強さ)と、自分の魔力イメージを合わせると発動する→サクラは理解した。


詠唱をしてみるのだ→凄い事になった。


『紅蓮の炎よ我の呼びかけに答え目の前の標的を焼き尽くせ 行け! インフェルノフレア!!!』ノリにのったぞ!


適当に詠唱を並べただけで、イメージが強くなったのか、地面に大きな穴が開いた。



ラウールは地味に土魔法で地面を均した・・・。



~~~~~



「すごい!才能があるって本当だね。僕が覚えた時より早かったよ。」


そう目の前で疲れて座っているサクラに声をかけた。



「そう? まーチートね。私の才能に驚いた? 私と一緒に冒険したくなった? ・・・なんてね。」


ニヤッとしてサクラは返事を返してよこした。



「スゴイトオモウヨ。ボクガスウジツカカッタコトヲ。まー僕は小さいときだけどね。」


ちょっと負けず嫌いなラウールが出現した。



「なぜにカタコトな話し方が出てきたの・・・。」



「チートってすごいってこと?」



ビクッとしたサクラ。


「そうよ・・。私の故郷ではずるいほど凄いってことよ!」



「へ~、じゃあ僕もチートって言おうかな。凄いんでしょ。これで回復魔法も防御魔法も使えるんだよ。」


とサクラに言ってみた。



「それも教えて。全属性魔法なんてチートじゃない! あとは時空間魔法とかはないの?」



「よく知ってるね?魔法がなかったところでどうやって知ったの? ちなみに。時空間魔法はさすがに別物で、いくら才能があってもなかなか使えないよ。僕も使えないし・・・まだ・・。」



「へ~そうなんだ?でも教えられることだけでいいよ。死ぬのは二度と御免だから、何でも覚えて生存率を上げたいから・・・。」


悲しそうな表情をしたサクラ。しかし、ここで二度と死にたくないはダメだろ~!



「一回は死んだことがあるの?じゃあ・・・ゾンビ~~~!!」


そうラウールは叫んでみた。



慌てたサクラはなかなか言葉が出てこないようで、口がパクパクしている。



・・・・・・・


・・・・・・



「人が二度も死ぬなんてあるわけないでしょ・・・・。聞き間違いよ・・・。死にそうな目に二回も会いたくないって言おうとしたの! この街に来るまでに魔物に襲われて死にそうな目にあったから!!」



話がまとまらなくなってるよサクラさん・・・。この街には親切な人の馬車に乗ってきたよね?



そこにクリスが話しかけてきた。


「近くにゴブリンが来てます。サクラの魔法なら遠くから倒せないかな?」



「名案!!! 行こうラウール!!」


そう言ってラウールの手を引き、強引に戦いに連れて行かれたのであった。



~~~~~



サクラは魔法を一日で使いこなせるようになり、僕は神様チートは凄いと思った。これで勇者として転移される地球人がいたら、もの凄い戦闘民族になるのではないかと想像してしまった。



僕もおそらく想像上の人物並みの事が出来る。それでも僕はなんとなく生きていきたい。生き急ぐような人生はもう真っ平ごめんだから。



一日かけてサクラの魔法の練習をしていたからもう夕方だ。


「明日は街の中での依頼を受けてみようかな・・・。」



そう言いながら四人で宿に戻っていくのであった。



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