第四十六話 マジックボックスの中身
ラウール達は宿屋に戻り。ラウールの部屋に集まった。一人部屋で広くはないが、一般的なマジックボックスであれば全て取り出せるだろう。出した物を一つずつ確認していく予定だ。
「じゃあ、一つずつ取り出して行くから、何か怪しいものがあったら、一旦僕のバックに入れるよ。」
そうラウールは声をかけると、クロースとクリスは同意した。
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帰って来てからしばらくし、あたりが暗くなった頃にようやくマジックボックスの中身を確認し終わった。
僕達が怪しいと思ったものは、一つは紋章入りの手紙が二通と紋章が刻まれた指輪が2つ。二つ目が紋章の刻まれた銀のナイフが1本だった。
それ以外の物は、特に怪しいものはないようだ。僕が整理するふりをしてアイテムボックスXに入れても特に変な名前はついていなかった。
そこでこの怪しい物を確認する事にしたが、今日は疲れもあるし時間が遅いので休むことにした。
さすがに僕も強者に襲われたこともあり、少し精神的にも疲れて布団に入ってすぐに眠りについた。
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その後は何事もなく朝を迎え、朝食をすませて僕の部屋にまた集まった。今日こそ紋章を詳しく確認する。
「見覚えのある紋章はある? クロースやクリスなら、サーシン王国の貴族の紋章もいくつかわかるんじゃない?」
その問いに二人は考えていたが、クロースが口を開いた。
「僕たちはわからない紋章だから、おそらくサーシン王国の物ではないと思う。絶対とは言えないがな。この国の紋章を確認できるところはどこかないかな?」
そう答えられて僕も考えた。
誰にも見せるなと言われたからには、情報が漏れると中身を見せた人にも危害が加えられる可能性が高い。
あの黒いローブの人は強い。あの人に襲われても耐えることが出来る人か、どこからも情報が漏れることはない人を探すしかないかな。後は情報に精通している人に、何か偉い人が関わる事件がなかったか聞いてみるか?
どうしよう?
「僕はまだ判断できないけど、依頼を受けてる途中で襲われる危険性がある。だから先にこの問題を解決する必要があると思うけど、二人ともどう思う?」
「俺も、命がかかっている依頼を受けてる場合ではないと思う。失敗で済めばいいが、死ぬ可能性もあるからな。でもどうやって解決するかだな。」
「私も同意します。解決しない事には・・・。」
僕もそうだが、クロースも、クリスもいいアイデアが出てこない。どうしよう?
「な~ラウール。手紙は封が開いてるから、先に中身を確認しないか?」
僕はハッとした。
「そうだよね。人の手紙だから見てはいけないと思っていたけど、こんな時だもんね。先には確認してみようか。」
そういって、手紙の中身を確認するのだった。
【紋章入りの手紙1通目(獅子の紋章)】
過去に出現した記録がある
魔法とは違う力を使う者
繁栄をもたらす可能性がある者
首都フイエウ方面に移動したよう。
【紋章入りの手紙2通目(空を飛ぶ動物?の紋章)】
首相の第一子の誘拐の計画あり
ブレットンの知事に注意
そんな内容だった。
「二通目はそのまま、首相に注意を促す手紙だね。一通目の繁栄をもたらす可能性がある者? 何か特殊な技能がある者?ちょっとわかりにくいな? 何かこれからわかる?」
クロースはその言葉に反応した。
「一通目は首相に手を打たれる前に行動したい者がいるから、この手紙を奪いにかかる可能性はあるな。二通目は・・・、魔法とは違う力って? 過去に出現した? 学校で何か習ったような・・・。」
クリスも反応した。
「そういえば学校で何かが繁栄をもたらした・・・。あまり詳しく聞いていなかった授業であったような・・・。」
その言葉を聞いた僕は焦れったかった。
「思い出してっ、重要だよここ!」
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二人は考えている。
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しかし言葉が出てこない。
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沈黙が続いたこの雰囲気を避けて、僕がまた話し出した。
「誘拐計画は大変だから重要だとして、繁栄をもたらすものが何を指すのか? 何かこの世界が急に変わったことってないの?」
「急に変わったことと言ってもな・・・・。王国ではなかったような・・・。」
クロースは考えている。
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「よし、それとなくボブルンさんに聞いてみよう。門番情報に頼ってみるか。多少なら門番さんは目立つから、そうそう一人になる時間もないはずだし・・・。危険にはならないでしょ。」
僕は心の中でボブルンさんに謝りながらも、その選択をした。
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さっそく僕達はボブルンさんの仕事場の門へと向かった。今日のボブルンさんは何の役だろう?
門に到着すると、ボブルンさんの姿は見えなかった。今日は休みなのかな?
今日の門番さんにボブルンさんはいないか聞いてみると、今日は休みのようだ。
「ボブルンさんが休みの日に行きそうなところは知りませんか?」
「あいつなら休みの日も街の安全を守る! って、この街の外周を巡回がてら走っていると思うぞ。」
そう今日の門番さんが答えてくれた。
お礼を言い、僕達は、ボブルンさんが走り出したという方向と反対側に歩き出した。




