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私、転生しました!  作者: ミラクルわたげ
8/11

八話

◆前回までのあらすじ

勇者ライディーンを回復させ部下にする

部下に設定するとスキルを5個追加可能

次は隻眼の龍人



「さあ、次は貴方よ。出ていらっしゃい」



紅い髪と紅い瞳の、奴隷の割に筋肉がしっかりと残っている龍人と視線を合わせるシオン。

男は器用に、片手で檻の鉄格子を握り片足だけの力で歩み出た。



「本当に俺も治して貰えるのか?」



片方だけ残っている男の瞳がキラキラと煌めいてシオンを見詰め、余程身体を治したい事がうかがえる。



「ええ、勿論」



「俺は、もう一度戦いに身を投じたい」



なるほど、戦闘狂のようだ。

それならば、今後の生活は割と楽しく受け入れられるだろう。



「さっき会話を聞いていたと思うけれど、自分で稼いで自分の身を解放してちょうだい。後のことは、死のうが、戦いに狂おうが、復讐しようが、私には関係ない話だもの。貴方も10億Gを頑張って稼いでね」



「どんな条件でも元に戻れるのであれば頼む」



「ちなみに、明日は皆で冒険者として登録をして、魔物を狩って私の能力向上に協力して貰う予定よ。その後もしばらくは魔物狩りとダンジョン攻略の日々。要するに、貴方の好きな戦いの日々って訳。良かったわね」



今後の予定を伝えると瞳を大きく瞬かせ、嬉しそうに微笑んだ。



「そうか!それは楽しみだ」



片目片手片足がなく、能力を制限されてもこのような笑みを見せれるこの男は勇者と同じくらい底が知れない。

恐ろしいような、頼もしいような気分にされられゴクリと唾を飲み込む。



「そんなに戦いが好きなら、戦いが苦手な人と部屋務めを交代してもらったりしてもいいわよ。その辺は自分達で交渉してちょうだい“完全回復(パーフェクトヒール)”」



2mは優に超える男の脇腹に触れて、魔法を発動させる。

ライディーンの場合は肩に触れたが、この男の場合背伸びをしなければ触れない為、簡単にふれれる位置を触った。

先程と同じ様にごっそりと魔力が削られていく。



「おおっ!俺の腕が・・・足も・・・目も」



「ごくっごく・・・・・・ふー、お腹がタポタポになりそう。後は“解呪(ディスペル)”」



男は欠損部分が元に戻ると、ライディーンと同じ様に久しぶりの自身の身体をぺたぺたと触り確認している。

状態も良くなったせいか、頬や喉から見える数枚の紅い鱗が先程よりも艶々している。

後ろが長いウルフヘアの髪も、日に焼けて茶色い肌も、ツヤが良くはなったが鱗の煌めきが一番目立つのは龍人特有なのかもしれない。



「能力も使えるようになった。感謝する。元の俺に戻れたのはお前のお陰た。お前に心臓を捧げさせてくれ」



唐突に言われた言葉に驚きを隠せず、間抜けな顔をさらすシオン。



「へ?心臓を捧げるなんて大層なマネしなくても」



「いや、俺が一生仕える主はお前が良い」



『心臓を捧げる』

それは、魔界出身の者が永遠に仕えたい主を見つけた時に一生に一度だけ可能な行為である。文字通り忠誠を誓った主に心臓を差し出し、自らは心臓のない器となり、主の命令に絶対服従で、主が死ねば共に死に、死んでも主が生きていれば主の魔力で復活出来る。下克上ゲームでは親密度が100%になると起きるイベント。



「私は、貴方より弱くて力のない頼りない主人よ」



暗に自分に心臓を捧げれば、直ぐに死んでしまうかもしれないと匂わせるが、男の決意は堅かった。



「毎日毎日虐げられ、ただ時間だけが過ぎていく地獄の様な日々から救って貰えた。これからは戦いに挑めるのだ。俺の命を差し出す等惜しくもない」



「チョロい、チョロすぎよ貴方。一生私についてくるなら、とっても危険よ。なんて言ったって魔王の666人の花嫁の1人に選ばれてるんだから」



「望むところだ。危険からお前を守り抜いてみせる」



格好良すぎでしょう。

まるで姫を守る騎士みたいだ。

先に折れたのはシオンであった。



「分かった。心臓を捧げるなら、奴隷から解放してあげる。一生を私に尽くしてね。私の名前はシオン・ベルフェゴールよ」



「受け入れ感謝する“私、ジークフリート・ニーズヘッグはシオン・ベルフェゴール様に永遠の忠誠を誓います。心臓を捧げる事をお許し下さい”」



左の手の平で心臓を押さえ膝を着き、右手でシオンの手を取りキスを贈るジークフリート。



「“許します”“私、シオン・ベルフェゴールはジークフリート・ニーズヘッグを奴隷から解放します”」



許可の言葉をシオンが発すると、ジークフリートから心臓が贈られ自身の心臓が二つになった感覚があった。

ついでとばかりに、奴隷契約も解除しジークフリートの首から奴隷紋の鎖が消える。



下克上ゲームでは心臓をもぎ取り主に差し出し、口から飲み込むシーンを動画で見た事があったが、そのような真似をしなくてもいいらしい。

もしそうなら、やっぱり辞めますと拒否していただろう。



「よし、無事完了だな。心臓がないってのは違和感があるが、自分の身を案じなくていい分暴れまくるぜ」



「私も心臓が一つ増えて違和感がある。私が死んだら道ずれなんだよ!ジークフリートは考えて行動してね」



「ジークでいいぞ。わかっているシオン様を第1に考えて行動する」



「分かっているならいいの。それじゃあジークも部下設定をして【鑑定S】【偽装S】【従者S】を覚えてもらうね」



「ああ。頼んだ」



ステータスボードの部下一覧を確認するとジークフリート・ニーズヘッグは赤色の文字で書かれてあり、押すとステータスが表示された。

どうやら、心臓を捧げた相手は部下に設定しなくとも、スキル変更が可能な仕組みらしい。

下克上ゲームの時には心臓を捧げられた経験がなく、知らないシステムだった。

幸いにも、部下設定の上限5人に当てはまらないので、もう1人部下を選べるようになった。

しかも、心臓を捧げた相手は10個スキルを追加出来るなんて、知っていれば前世でも親密度を上げて沢山増やしたのに。



「心臓を捧げられた場合、自動で部下になって、スキルも10個追加出来るみたい。新しいスキルの調子はどうかな?ジークも魅力以外は全ステータスカンストなんだね。私がカンストするには元の数値が低すぎて到底無理なのに。【狂戦士(バーサーカー)】や【勇者】みたいに基本値を底上げする名称が欲しい」



ジークフリートのステータスを確認した結果は以下である。

部下がチートすぎて、自分の存在が霞んでしまいちょっぴりへこむシオンであった。



ジークフリート・ニーズヘッグ

年齢:25847

職業:従者

状態:失心臓

忠誠:シオン・ベルフェゴール

Lv:65723

HP:99999999

MP:99999999

攻撃:99999999

防御:99999999

魔攻:99999999

魔防:99999999

俊敏:99999999

魅力:71

幸運:99


★スキル

【大剣術S】【格闘S】【爪術S】【黒魔術B】【体力強化】【魔力増強】【心眼】【縮地】【覇気】【予測】【看破】【状態異常耐性】【物理攻撃耐性】【狂気化】【咆哮】【魔力制御】【鑑定S】【偽装S】【従者S】


★ユニークスキル

【龍化】【アイテムボックス】【全言語理解】【成長・大】


★称号

【ジャイアントキリング】【狂戦士】【戦神に愛されし者】




「【従者S】は確かに便利なスキルですね。私は今までの言動や動きを直すつもりはなかったのですが、強制的に発動しています」



「なんだろう。ライは丁寧な口調がしっくりくるのに、ジークには似合わない。もうちょっとくだけて話していいよ」



カルロスを知っているせいか、雰囲気が似ているジークフリートの敬語に違和感を感じてしまいそう提案するシオン。



「そうか?俺はどっちでもいいが」



どっちでもいいといいつつ、敬語は自分の柄ではないと思うジークフリートはすぐさま敬語を辞めた。



「偏見なんだけれど見た目がね。勿論時と場合によるから、お兄ちゃんの前とかはしっかり敬語を使ってちょうだい」



「分かった」



「それじゃあ、これが執事服と戦闘服だから、アイテムボックスに仕舞ってライと同じ様に着替えてそこで待機ね」



実は執事服に着替え終わったライディーンは、気配を消して壁と化し、直立不動で部屋の隅に立っていた。

部屋に隣接する浴室の脱衣所で着替えているので生着替えは覗いていない。



金色の髪がオールバックに整えられ、男の色気が増している。

実力も兼ね備えているので、奴隷といえど、屋敷のメイド達からさぞモテモテになるだろう。

ジークフリートは魅力が低い分美貌は劣るものの、実力があるので同じくモテモテになるだろう。

変な嫉妬に巻き込まれない事を望むシオンであった。

名前をジークハルトからジークフリートへ変更しました。

本当はジークフリートだったんですが、レオンハルトに引っ張られて間違って投稿してました。

すぐに変更したんですが、既に読まれていたら申し訳ないです。

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