第96話 心空とたくにぃの見えない契約
光の爆発の剣。光爆剣の化身であろうかヒカリが俺の正式な守護聖天精霊となった。
『私と契約しておけば、怪我とか事故とかそういうことを防げる……し拓郎にとって色々とステキな特典が舞い降りるはずだから……』
「そうか……ならしとくか」
ヒカリとの契約はいたって簡単接吻だ。
いいなればキスだ。
こんな小さい女の子とキスをしないといけないなんて。
少しばかり緊張したが事務的なもので別に苦なんてない。
『はい……これでヒカリと拓郎の間に見ないコネクトができた……はずだから感じてヒカリを』
「ああそうだな感じることができるな」
『ヒカリを感じてくれてありがとう』
ヒカリは光爆剣の中に戻る。
今気づいたがヒカリはあくまでも光爆剣の聖天精霊だから剣自体はそこに存在してヒカリが別に存在した。
俺の手には光爆剣があってヒカリが別に存在したのだ。
しかしクリシュナ様に襲い掛かった謎のキューブの正体をクリシュナ様に聞くとお前らに関係のないことだと教えてくれない。
とりあえず今日はもう帰りなさいと言われて外に出された。
俺たちはとりあえず帰還することになった。
次の日、8月29日。夏休み最後の3日間が来た。
操神心空は昨日のことを思い出して、家で何もやる気が起きずに守護霊の化奈に朝ごはんを作ることを要求していた。
パンを焼いて、フルーツを切って、ココアを作れと命じていた。
化奈は化奈とてここにいさしてくれる身で私専用のノートパソコンを分け与えてくれているので、とてもじゃないが拒否できない。
仕方ないので霊能力を使い食パンを持ってみる意外といける。
ナイフを持ちフルーツの皮をむく。
始めてやった方にしては上出来だ。
霊能力をこういうことに使えるのは意外だった。
基本的にマウスを操作することとキーボードを打つことにしか使ってなかったから。
ルークもすごいね化奈と褒めていた。
ルークは食事の時もゆで卵を5個くらい丸のみにして大満足でした。
化奈ちゃんは凄い守護霊です。
化奈ちゃんがこの前に私は心空ちゃんの守護霊になりたいですと言ってきたのは少しだけ驚いた。
今までただの居候もとい憑りついてきた悪霊扱いだったのに。
まあいいでしょうか。それよりたくにぃです。女たらしになってきました。
こっそり今も監視してますが、女の子と一緒に暮らしてますし女の子とダンジョンに潜りまくってますし何とも言えない感情です。
私もたくにぃとダンジョンに潜りたい。
私から誘えばいいのでしょうが……なぜ誘わないのでしょうか私は…………
誘えよ私…………誘いたいな………………誘いたいな…………誘うか!!
心空は決意する。
午前11時くらいまで監視していたらたくにぃが消えました視界から。
どこに行ったのか探していたら……後ろからツンツンとつつかれました。
振り返るとそこにはたくにぃがいました。
ほっぺをツンとつつかれ……私は無表情で言いました。
「勝手に家に不法侵入する変態さんはどこのどいつですか……?」
「俺だよ心空久しぶりだな」
「というか色々なスキル得たとは聞いてましたが……家に不法侵入するスキルは犯罪ですよ流石に」
「お前だから別にいいだろ」
「たくにぃ……久々に来て……いつもと態度が違うような…………」
「お前にはさんざんこの態度だと思うんだがなマインドハートさん?」
「……なんのことでしょうか?」
心空は咄嗟に知らないふりをする。
内心かなり動揺していたが。
「知らんぷりか……なら言っておこうかな…………俺の正体は稲荷仮面だ」
「…………その言い方は可笑しいです。稲荷仮面の正体がたくにぃと言いたいのですか?」
「驚かないようだな」
「はい、なんとなく感づいてたというか……」
「あったことあったか? 稲荷仮面の姿で…………?」
「監視カメラで見たことあるからたくにぃかなと感じたのです…………会ったことはないです」
言い訳がかなり苦しい。たくにぃは途轍もない将棋の名人か何かですか……攻めて攻めて来るです……
心空はかなり追いつめられていたが、かなりの無理やりかんでなんとか自身がマインドハートということを知られることを回避していた。
「まあいい……それより心空……俺の手伝いをしろ」
「どういうことですか?」
「お前の操作は便利だということを知ってるのも俺だけだろ?」
たくにぃはにやりと不敵な笑みで笑う。いじわるそうに邪悪な一面のたくにぃも見れてなんだが得した気分です。
「確かに色々とヒーロー活動をサポートできそうですが……」
「それよりお前の守護霊はなかなか働き者だし心空の守護妖怪もなかなか神秘的だな」
「たくにぃ……化奈ちゃんとルークのことが見えているんですか……?? 普通の人には見えないのに…………あったくにぃは普通じゃなかったですね既に」
「そりゃ魔力がものすごく高いし今じゃ霊波動も高いしそりゃあ魑魅魍魎のたぐいは見えるだろ普通は」
「そうですよ……ですよね」
「それより俺の手伝いをしてくれるんだな?」
「週に3回以上いや4回以上!!」
「はい?」
「週に3回以上もしくは4回以上私と時間を共にする滞在時間は最低3時間ぐらいで手を打ちましょう」
「そんなんでいいのか? 心空にしては素直な願いだな……」
「いいでしょうそれで……私にとってはたくにぃとの時間を大切にしたいんですから……」
「なんだよそれ、おまえにとって俺との時間を大切にしてるだろいつも一緒にいるように感じるけどな心空と離れていてもおまえを感じるけどな」
「たくにぃにしてはロマンティックに言えますね」
「ほっとけ」
その日から俺と心空は見えない契約を結んだような感じだった。
日課のヒーローとしてのパトロールをしつつ、心空のところに遊びに来るのが日課になった。
心空がゲームしたいと言ったらゲームをして負けたり勝ったりと繰り返して。
あっという間に夏休みは終わり……8月31日事件は起きた。
朝9時ごろ、刈宮市の上空に謎の機械の集団が襲来した。
自衛隊が出動するが、全ての自衛隊が手をこまねいている。
機械の出す光線を浴びたら石のように固まって動けなくなるのだ。
俺は自分の街を守るためにヒーローでないといけないが今はそんなこと言ってられない。
みんなを集めて最終決戦を行うことにした。