第64話 夏休みその三
現れた存在は巨大な魚人だった。
「我が名はポセイドン。 お主らは何者だ! 挑戦者か……ならば相手をしよう」
モンスターが現れた。
俺達は全力でやるだけだ。
マイカが幻想魔法を使う。
花鬱篭夢埜灯。
簡単に言うと敵に花のような鬱な夢の幻を見せる。
かなり強力だ。
脳内にお花畑の暗いバージョンを見せられる。
狂喜とも言える暗い思い出とかが蘇る。
試に喰らったら俺のトラウマが脳内を抉るようにグサグサと突き刺さったからな。
スランが雷魔酸衝撃を放つ。
雷のように広がる属性を持つ酸衝撃波だ。
雷のように感電する酸を解き放つ。
マリンがエアロアクアバーンを放つ。
とにかく凄まじい水の爆発だ。
アルマが億雷を放つ。
アグニスが剣で斬りかかる。
巨大なポセイドンが全ての攻撃をあしらう。
だがダメージは蓄積しているように見える。
俺も動くか。
稲荷仮面になる。
こうすると気分で強くなるようになる。
正面突破だ。
覇道拳。
進撃の拳がポセイドンに吸い込まれていく。
ポセイドンが弾き飛ばされる。
「ぐおおおおおおおお!? なんだ貴様の力は出鱈目か!?」
「それはどうも」
金剛脚。
黄金の蹴りは敵を凌駕した。
そのまま真皇弾を放つ。
殲滅の豪弾が飛来する。
ポセイドンはどんどん弱っていった。
だがついに止めと言ったところで、異変は起きた。
湖から別のモンスター? が飛びだした。
「父ちゃんを虐めるな!」
「虐めるな~!!」
「なんだこいつらは!?」
半魚人のようだが人間のようにも見える。
パッと見双子のようだが……
そしてもう一体人魚が現れた。
「お父様もう休まれて……すいません皆様私の父です」
とても美しい人魚が現れた。
なんだろうこの世の生物とは思えない。
そして後ろから別の気配が……
蒼威ちゃんと想美とトラネとクロンとリスティとアオマサが付いてきていたようだ。
「なん俺達を置いていくのかね」
「そうにゃぁトラネを置いていくなんて酷いにゃぁ」
「私は別にいいけどね」
「クロン寂しかった……」
「こいつらがボスなのか!?」
「拙者も助太刀しんぜようじゃないか!」
わかったからお前らも落ち着け。
どうやら俺は思い違いをしていたようだな。
俺は戦闘を一時終了した。
人魚のミーナから話を聞いた。
父のポセイドンは誰か強き者が来るのを待ち望んでいたらしい。
そしてそのためにここで待っていたと。
なお半魚人の双子はヤナとカヤと言うらしい。
ミーナが語る故郷の危機とはなんだろか。
俺はミーナから話を聞いた。