第51話 魅惑の回転寿司
また飯テロ小説なんだ済まないね。さあお腹を空かしながら読んでみよう。
朝、顔を洗い、歯磨きをして、洗濯をして、軽いジョギングをして、シャワーを浴びて。
もう一度二度寝する。
時刻8時半ぐらいに起きるとみんなは朝ごはんを食べていた。
「拓朗遅いぞ! もうみんな朝ごはんを食べておるぞ」
リスティが俺に忠告してくる。
今回は朝は当番が蒼威ちゃんとリスティの番だった。
だから俺は久々に自分のしたいことを自由気ままにしていた。
マイカとスランがごはんごはんとトーストと目玉焼きとスープをすすっている。
体に取り込むような感じなのか。
ずずっと吸い込まれていくような感じだ。
だがゆっくりと取り込んでいるマイカは。
スランは比較的早く取り込んでいる。
マイカは少しずつ取り込んでいる。
味わっていると言う感じなのか。
さて俺も食べるか。
トースト(以下略を)食べた。
そして二度寝どころか三度寝する。
今日はなんだか眠いわ。
俺は昼ご飯の準備をすることを忘れていて寝てしまった。
起きる。
午前11時だ。
寝すぎた。
二時間以上寝るとは。
連日の戦闘ばかりで体が疲れているのかな。
俺は気を張る。
気を体中に循環させる。
これで大分楽になる。
まあ今日は寝たかったというのが本音だ。
それにしてもみんな自由だ。
トラネは自分の店を開くから日本橋に行っている。
クロンは鍛錬のためにソロで日本橋ダンジョンに行っているとか。
蒼威ちゃんは俺の自宅ダンジョンにアオマサと一緒に潜っているらしい。
とリスティから聞いた。
リスティは自分の部屋でドラゴンファンタジーⅢを猛烈な勢いでプレイしている。
今盗賊カンガガを最初に倒すところらしい。
リスティはこっちに来てから俺のゲームを借りてゲーム三昧だ。
おまえいくら居候でただで食えて行けるなんて甘い考え……とまあ俺は甘いので食費5万で妥協している。
絶対その倍は食べているが眼を瞑ってやる。
とまあそんなわけで俺もイライラしているわけだ。
とりあえずご飯は七合炊いておいた。
これでリスティもアグニスも足りるだろう。
そして山盛りの野菜炒めを大量に作っておいた。
そして俺は一人ではないが、これから少し贅沢をしようと思う。
マイカが人間界の食事に興味を示していたから連れていこうと思う。
マイカに聞くと行く行く!! と喜んでいた。
ただ……従魔と一緒に入れるのだろうかあそこは?
ペットと同じ扱いなら駄目だよなたぶん……
ならば仕方ない持ち帰りにするかと考えたら。
マイカが人間に化ければいいのだなと言ってきた。
なおスランは小さいのでカバンにでも入っていてもらっている。
こっそりお出かけの時は連れているのだ俺は。
マイカが姿を変える。
なんと驚くことに綺麗で美人な少女みたいな女性に変身した。
見た目は俺とそんなに変わらない感じだ。
18歳から20歳ぐらいと言ったところか。
だが銀髪のかなりの美人さんだ。
北欧系の超絶美少女と言った感じだ。
モデルみたいな完璧体型でもある。
マイカにしては自分のセンスがいいな。
「そりゃ私は女王なのよ。このくらい美少女じゃなきゃ釣り合わないでしょ拓朗がねっ」
「俺のことを考えてか? でも俺そんなにイケメンじゃないからマイカが隣に立つと霞んじゃうぞ」
「拓朗はとてもかっこいいと思うかしら。もっと自分の魅力に自信を持った方がいいかしら」
とまあそんなわけで俺達はとある飲食店を目指した。
ここから歩いて10分ほどの距離にある。
着きました。
さあここが魅惑の飲食店だ。
それはもちろん…………100円均一の回転寿司だ。
正確には全部が100円均一ではないがな。
最近は少し高めのネタが置いてある回転寿司が多い。
ここは100円回転寿司チェーン店の王者とも言えるとこだ。
名をスシオー。
漢字で書くと寿司王だ。
その名の通り回転寿司チェーン店で王者に君臨している。
とりあえず入る。
現時刻午後12時45分。
少し遅めの時間帯。
俺はあらかじめ予約してきたので直ぐに通された。
完璧だな準備は念入りに済まさないといけないのだ。
席に着くとテーブル席だ。
少しばかり騒がしい子供の声とかカップルの声が聞こえてくる。
注文したばかりの寿司が来たアイズとして誰かのタッチパネルが鳴っている。
いつ来てもこの雰囲気最高だな。
なんとも楽しい気分になってしまう。
さてマイカがとても興味津々な感じで店の中を見ている。
とりあえず席に着く。
そしてマイカと対面に座る。
お茶を作ってあげる。
粉末の抹茶を湯呑に入れてお湯を注ぐ。
これを3つ分作る。
スランもこっそりテーブルの上に乗せる。
隠蔽の魔法をかける。
これで周りから視認されにくくなる。
スランも自慢のスライムの触手のような手を伸ばしてお茶を飲んでいる。
そして念話で「拓朗拓朗!! ここではもしかしてあのおすしが食べられるの??」と聞いてきた。
マイカもおすし? と疑問形だ。
そうだぞと念話で返す。
マイカにも説明してあげる。
それにさっきからほらレーンを回っているだろうおすしなら。
論より証拠に俺は今握りたてに見えるサーモンを取って見せた。
玉ねぎが刻んでいてマヨネーズがのっている。
どうやらトロサーモンのようだ。
俺が一貫取って食べる。
わさびをネタの裏に塗って醤油をつけて食す。
うむ……美味い!!
やはりトロサーモンはこうでないと。
マイカが涎を垂らしている。
スランが涎を垂らしている。
スランが触手を伸ばすそのままスライムの手で食べようとする。
マイカがスランの手を掴む。
おいおいおまえら喧嘩はよせ。
また取ればいいだろと二人を諭す。
取りあえずスランに譲るマイカ。
スランがトロサーモンを食す。
スランの表情が恍惚の表情になる。
『拓朗はこんな美味しいものを毎日食べていたの??』
『毎日は食べてないぞ。二週間に一回ぐらいだ』
『たった二週間に一回なの拓朗??』
マイカが話を挟む。
驚愕の表情を浮かべながら、回っているマグロを取る。
あっマイカちゃっかり馴染んでいるな。
そして手づかみで醤油につけて食べている。
凄い表情になるがマイカは幸せそうだ。
スランもスライム触手で回っているホタルイカを取る。
食べている。
念話で美味しいと言ってくる。
俺はタッチパネルでブリを二皿注文して待つ。
待っている間にちょっと高い剣先イカのおすしを取る。
食べている間にブリが二皿来た。
食す。
お茶を飲む。
食す。
お茶を飲む。
食す。
お茶を飲む。
一つはスランに上げる。
マイカもブリを三皿注文する。
スランはウナギが回っていたので取る。
食べる。
恍惚な表情になるスラン。
もう顔がとろけている。
スランそんなんじゃだらしないぞ。
俺はイワシを取る。エンガワも取る。いくらも取る。
全部食べる。
イワシはこのさっぱりとした青魚の中であっさりとした脂の乗りが最高だ。
むしろ青魚の中で一番好きかな俺は。
エンガワは淡白な味が舌を転がる。
この味が堪らないな。
いくらのプチプチしたこの食感も粋だね~てなっ。
とまあブリの油の乗りとかはもうあたりまえ。
この舌を刺激するだけではない口の中全体を破裂させんばかりの威力のあるどんな魔法よりも威力がある。
俺の中ではブリのすしは炎魔法の破壊級魔法の上の災害級魔法よりも威力があるね。
とにかくおすしは美味い!!! 美味い!!! 美味すぎる!!!
俺の貧乏しただとスシオーのおすしでも最高だと感じる。
そしてマイカとスランと俺達はたらふくおすしを食べた。
腹がいっぱいになるぐらいな。
会計は13000円ぐらいだった。
むしろこんくらいでいいのかといった感じだ。
俺が15皿ぐらい。
マイカが30皿ぐらい。
スランが50皿ぐらい。
100円以外のおすしも食べているのでまあこんなもんだろ。
颯爽と帰宅した。
どこいってたんですかとリスティとアグニスが少しだけ怒っていた。
野菜炒め美味しゅうございましただと。
まあちょっと回転寿司になと言ったら、私達もつれていけ今度はなと言われた。
リスティとアグニスとか軽く100皿ぐらい食うんじゃないのかな……
俺の財布がピンチだと思った瞬間だった。
どうでしたか? 週末は回転寿司なんて如何ですかね? 私も好きですおすし。
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