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第41話 日本橋騒乱

日本橋ダンジョンは電気街の中心に有る。

 その電気街が今豪乱と騒乱に包まれていた。


 暴我が這いより、身を焦がして、破壊されていた。


 この不確定なジオラマは交戦により凌駕されて、無慈悲に破壊されていた。


 ゴブリンが大量に湧き出ていた。

 ゴブリンアーチャーが矢を構えている。ゴブリンアサシンが短剣を持って人々を襲いかかっている。


 アクアウィザードマージが人々を水魔球で攻撃している。

 ファイアベアが炎を吹いている。


 骨折で済めばいいが、そうはいかない。悲しみの絶叫が木霊する。


 他の探索者達は腰を抜かす者、戦う者、逃げ出す者など様々だった。


 拓朗は既に動いていた。全力で結界魔法を放った。結界魔法により戦闘力の無い人々に防御の加護が張られる。

 だがそれでも足りない。ゴブリンぐらいならこのくらいで大丈夫だが、凶悪なモンスターがまだいる。

 オーガぐらいの攻撃だとさらに広範囲の結界を六重くらいにかけないと駄目だ。


 拓朗は六重では心もとないので十重くらいの結界魔法を放った。


 対象を戦闘力の無い普通の人間に対象しないと結界の効果があまり無い制限をかけた。

 こうしないと強力な結界をかけられないからな。


 だが戦闘力が中途半端にある探索者を今度は守らないといけない。

 

 拓朗は駆けた。モンスターを倒しながら全力で駆けた。


 蒼威もアグニスもリスティもモンスターを倒しまくっていた。

 しかしそれでもあまりも数が多い。

 道を埋め尽くすほどの数のモンスターだ。

 倒すのはそれほど苦じゃないがそれでも多すぎる。

 ダンジョンからはどんどんモンスターが溢れてくる。

 

 アオマサが星球乱打を放つ。

 スランが水乱撃を放つ。


 それでも敵は減らなかった。


●●●


 異世界から来た難民はリスティだけではなかった。

 この日本橋ダンジョンにたまたま訪れていた。

 黒猫魔族のクロンという少女が各個撃破していた。

 

 あと、いったい!!


 やった!! でもまだ敵がいる。


 しかし不穏な動きがクロンを襲う。


 いきなり周囲の探索者がクロンを指さして声を荒げた。


「こいつがいるからだ!! この薄汚い魔族がいるから魔物が湧いて出てきたんだ!!」


 周囲の視線がクロンに集中する。クロンは確かに魔族だがどちらかというと獣人といった感じだ。

 獣率の高い人間といった感じだ。

 獣率は4割ぐらいといったところか。

 

 人間は今までいなかった人種に凄く過敏だ。

 ほんの数日前までにはいなかった人種がいるのだ。

 そんな差別がまかり通っている。


 クロンは何故自分が虐げられているのか理解できなかった。

 確かに自分の元居た世界でも魔族の差別はあった。

 だが、そう言う輩は荒くれ者で自分がいた村はみな親切で優しい人ばかりだった。

 クロンは孤児である。

 もともと親がいない。

 生き別れの妹がいるが暫くあってない。

 

 去年冒険者になるといって出て行ってしまった。

 自分も今年冒険者になるといって村を出た。

 でも魔族も人間も仲の良い世界だったのでダンジョンに潜ったりして魔物の素材を売りさばいたりとして生活していたが……

 とまあそんな風にダンジョンに潜っていたある日……ダンジョンで地震にあった。

 そしてダンジョンを出たら自分の居た世界とは別の世界……異世界日本に来ていた。


 最初はみんなに奇妙な目線で見られた。

 騒ぎになった。猫の獣人がいるぞと。猫さんだ~と子供達からは可愛がられたが大人たちからはあんなのに近づいちゃいけませんと言われた。

 

 この世界の役所に行った。

 すると自分は異世界難民という立場の人らしいと言われた。

 それから異世界難民限定の探索者カードを発行してもらって探索者として頑張っている矢先にこれだ。


 クロンは自分が虐げられる理由はないと考えていた。

 でもこの世界に来て見世物小屋にでも売ってやろうかと怖い男が近づいてきたことがあったのですごく怖かった。

 半分トラウマになっていた。

 だが人々も慣れていくものだ。

 猫の魔族とかエルフとか狼の魔族がいるとニュースになるとすぐに常識になった。


 そんな不確定な異常な世界にクロンが来ていた。


 だがその眼の前にある男性が立ちふさがった。


「この娘が何をしたんだって言うんだ!! ただの猫の魔族だろ!!」


「うるせえ!! こいつらが魔物を呼び寄せているんだろ!!」


「そんなのただの噂に過ぎないだろ!! この魔物溢れは他に原因があると思う」


 拓朗は黒猫の魔族のクロンの前に立ちふさがって庇っていた。

 拓朗はニュースで猫の魔族がいることを知っていたが初めて会った。

 これはもふもふしたいなと邪な考えもあったが、それはそれ。

 虐められている猫がいるなら助けないとなと思っていた。


 モンスターは周りにまだいる。

 水魔法で各個撃破する。


 それでもまだ日本橋は震えていた。



 自衛隊員の村正東樹は既に現場に来ていた。

 ルミルと共にモンスターの討伐を開始していた。


 無双天影双装を既に展開している。

 ルミルは新たなスキル金色の天使になり大幅にステータスを強化している。


 だがここに大ボスと呼ばれる存在がいた。


 ダークヘルケルベロス。

 たぶんAクラスのモンスターの中でもかなり強いモンスターだ。

 東樹は影を纏い影刃剣で切り裂く。


 傷が浅い。なかなか深く切り裂けない。

 ダークヘルケルベロスは足を踏みあげて東樹を踏みつぶそうとする。

 だが回避する東樹。

 そのまま影のロープで束縛する。

 そして破壊する。

 影破壊を行使する。

 影の爆破だ。

 レベルが上がって様々なことが出来るようになった。


 だがダークヘルケルベロスにも仲間がいた。


 ダークヘルオークキングにダークヘルリザードマンキングナイトだ。

 ダークヘルオークキングが東樹に迫る。

 ダークヘルリザードマンキングナイトがルミルに迫る。

 そこに魔法の矢が来襲する。


 ダークヘルオークキングが吹っ飛ばされる。

 ダークヘルリザードマンキングナイトの横腹に矢が刺さる。


「助太刀しよう……黙って狙撃するのもつらいものだな……」


 ハーフエルフの少女が放った矢だった。

 魔法の矢なので実態が無い。

 だがハーフエルフの少女レウナは東樹の助太刀をした。


 そのころ拓朗は日本橋ダンジョンにもう一度潜っていた。


 原因はダンジョンにあると目論んだのだ。

 そして32階層で巨大な昆虫の卵のようなものを見つける。


 そしてそれが孵化された。

感想とか是非。ブクマと評価をしていただけると作者はもっと頑張れます。

お読みいただきありがとうございます。

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