第333話 星降りの夜
拓朗は星降る夜を見ていた。
「流れ星だな」
「あれっご主人どうしたのだ? 寝れないのか?」
「マリン起きてたのか」
マリンは拓朗のことをご主人と呼ぶ。だが他意はない。何故か様を付けないのは拓朗が断ったからだという感じだ。
「マリンは星は好きか?」
「ロマンチックだなご主人」
「うん好きだぞ」
「うにゃぁ~~~まだ起きてるのかにゃ」
「トラネも起きたのか」
「うにゃぁ~~~星が綺麗だにゃぁ~~~」
「確かに凄いのだ」
「こうやって星を眺めるのが好きなんだな」
「ロマンチストにゃぁ拓朗は」
「そうして俺は星になりたいな死んだあとは」
「そんなこと言うんじゃありません」
「サクラ」
「死んだ後のことは考えないようにしてます」
「そうなのかサクラ」
「サクラさんは死なないのだ」
「うにゃぁ~~~トラネも星になりたいにゃぁ」
そうしてそんなことをしている間に夜は更けてきた。
次の日ダンジョンに潜る。
梅田ダンジョンに潜る。
いつの間にか623階層まで来ていた。
「ふうっ……百火のゴウリュウドラゴンは強いな」
「余裕だな拓朗」
「アグニスもな」
「スランも戦う~~~」
「雷蝶」
そしてオメガフレアをぶち当てる。
ゴウリュウドラゴンを倒した。
624階層まで来た。
トラネも来ている。
「万力のソロバンじゃないと勝てないにゃぁ」
「商人だなトラネは」
「にゃにゃぁ~~~星になりたいにゃぁ」
「昨日の話か」
「うにゃぁ~~~気を溜めるにゃぁ」
「一気に放つ」
そうしてなんとか雑魚を蹴散らしていたトラネだった。
アグニスが用事があるので帰らせる。
そのままアリスとともにまた潜る。
「あら……この程度の敵に手こずってるの? あなたは」
「そうだな梅田ダンジョンの難易度がかなり上がってるからな」
「まだいけるわよね?」
そうしてアリスは星神魔法で敵を焼き払った。
そういえばそんな魔法を使えるんだよなアリスは。
星降りの夜は何をもたらすのか。
俺はスターギンガスラッシュを放った。
たまには剣を使う。
普通の剣だ。
星花の剣という少し普通の剣だ。
だが声が聞こえる。
(ありがとう拓朗)
(いやいいんだ)
このこも魏刃化したい。
だがそうすると剣としては使えなくなるな。いや使って欲しいというなら使うけど。
そうしてボス戦の625階層だ。
普通に蹴散らす。
アリスも普通に魔法を使う。
アリスはまだまだ強くなる。
そんなこともあるけどアリスは強い。
普通じゃない強さ、アリスは異常なる強さを得る。
育てがいがある。そんなことで俺はまだまだ強くなる。
ユキトも俺に比べて成長する段階にある。
まだまだだな俺たちは。そんなことを考えていた。
ダンジョンの攻略は順調だ。
だが終わりが見えない。
終わりなんてあるのだろうか?
そんな疑問が生じる。
だが俺は終わりがあるこそダンジョンは凄いと思う。
でも終わりが無いことも良いことだと思う。
そんな無限な感情が出てくる。
まあいいや。でもそうだな……
まあいつも通りしたい。
そんなこともありダンジョン攻略を終えた本日の攻略だが。
そして本日のパトロールを終えて、アリスと飯を食う。
そんなこともあり今日は寝た。
明日はどんなことも起きなければいいが。
だが次の日俺は目のあたりにする。
渋谷に巨大な星が降ってきた。
それは謎の星だった。
そしてそこから何かが出てきた。