第264話 黒仮面
はーい、私の名前は黒仮面。
中身の性別は実は女性です。
稲荷仮面と同じヒーローではなくアンチヒーロー的な奴です。
悪い奴の見方ではないのだが、ヒーローを倒すことを目的として活動している。
ダンジョンにも潜りますよ。
「稲荷仮面私と戦え!」
「いいだろう、戦ってやる」
「ついにあの稲荷仮面と戦えるのか……」
「心の声が出てるぞ」
しまったしまったこの騒ぎを起こしたのは自分だ。
私の能力は複数ある。
記憶の残骸で前の過去の敵を生み出す。
と言っても張りぼてなのですぐにばれる。けどそれでいい。
稲荷仮面は魔悪人の出現を不振がっていた。
あいつらただでさえ強いのに一寸の狂いもなく同じ動作をしていた。
つまり俺の過去の映像を抽出したと思われる。
こいつの黒仮面の記憶の残骸による能力だな。
黒仮面は嘆いていた。
自分はいつからだろう。ヒーローよりもアンチヒーローのほうがカッコいいと言うことに気づいたのは。
でも悪い奴を許す気はない。
そんなことより勝負だひゃっほい。
黒仮面こと黒巻七恵は黒仮面であることに誇りを持っていた。
稲荷仮面の火蜂が炸裂する。
縦横無尽に広がる火の蜂たちが黒仮面に幻影を見せる。
だがこちらも記憶の残骸から木霊した返しの水蓮を見せる。
「ほう~俺の技を盗むのか……ならばどうだオメガフレア!!」
流石にやばいよける。
身体能力を限界までに上昇する魔法を使用した。
でも体にがたがくる。
グギッ!?
ヤバイ腰が……駄目だ負ける。
「もうやめとけ!!」
「へっ!?」
「お前もうがたがたじゃねえか」
そして稲荷仮面はもうやめようということで解いてくれと言う。
私は記憶の残骸を解く。
すると悪魔たちや魔悪人は消える。
「よし良かったお前が悪人じゃなくて」
「うんそれでも今は捕まる気はないよ」
「俺はお前を捕まえる気はない」
「そう」
「じゃあな」
私は逃げてきた。
稲荷仮面、本当の敵が出てきた時に今度こそ、あなたのためにがんばります。
それだけ黒仮面は稲荷仮面に恋をしていた。
それだけ普通のこと。
あんまりにもならない。
黒仮面こと黒巻七恵はアンチヒーローからヒーローを目指す。
本日より稲荷仮面をおしたえもうします。