第262話 殲滅の業火
勇断な奏者なる破断の力は滅殺する破壊の木霊。
遊撃の狙撃犯は反則的攻撃を処する。
今日も拓郎はニッポンバシでパトロールをしていた。
だが狙撃犯がいるようで……
「ナナナちゃんもしかして……？」
「そうなのん、狙撃犯がいるようなのん」
「方向は？」
「右右上下左」
ナナナちゃんの暗号文でもわかった。
そしてあっという間に狙撃犯のもとに。
「くそっばれたか」
「はい、おしまいですね」
「観念するなのん」
「待ってくれ病気の妹がいるんだ」
「どういうことだ話を聞こう」
どうやら病気の妹の薬代を稼ぐために狙撃手をしているらしい。
ならば病気の妹の家まで転移だ。
俺は病気の妹を治した。
「ありがとう稲荷仮面……いや増宮拓郎……すげえやつだな」
「一件落着なのん」
そこでナナカちゃんから連絡が来た。
（拓郎、悪魔が出現したわ）
（そうか行くか）
悪魔は天満橋に出現したようだ。
殲滅の業火が吹き荒れている。
悪魔エデミネンスが出現している。
イルミナとミナスが交戦中だ。
「お兄様どうですか？ この程度の敵私たちが出る幕なんでしょうか？」
「いやこいつら結構強いぞ」
「ミナスなかなかの腕だな」
「拓郎様、悪魔はかなりの強力なやつですかね」
「拓郎スランは？」
スランは現在揺動役だ。
マリンを呼ぶか。
「マリン頼む」
「ありがとうなのだ！ ご主人！！」
「サクラもこい！」
「参上しました拓郎様」
だが雲行きが少しだけ怪しくなった。
敵の悪魔を使役している存在が人間だと言う。
「ふっふっふっ……この程度の悪魔では足りんか……！！」
「コールド油断するなよ」
「わかっているわヒートス」
「俺たちの組織はただの組織ではないのだということを探索者ヒーローたちに教えてやるんだ」
ユキトは組織の名前を調べていた。
「まさか……妖邪破界結社がかかわっているだと！？ 俺が昔潰した組織なのに」
「それはやばいね頑張らないと」
長門凪が同行したいと申し出ていた。
「長門なんでお前が俺たちと」
「これでも僕はナナナとナナカのユキトのなかだし」
「お前も強くなったというかもしれないがやばい案件にここまで手を突っ込むのはなんともまあ」
「でもそうしないと平和は訪れないよ！！」
長門の目には涙が浮かぶ。
自分の母親が以前妖魔に襲われてけ怪我を負った過去が物語っている。
それだけ普段の調子ではなかった。
ユキトは決断する。
「大丈夫です。この妖精ミリア・ベルが付いているのです」
「私もついてるわよ」
月名も調子づく。
「頑張ります」
シロンも一緒だ。
だが拓郎と今回は俺一人でやると言ってしまった矢先に少しだけ調子が落ちるような気がする。
ユキトは長門を危険に陥れたくなかった。
「私も一緒に戦わせて」
「わかったできる限りサポートさせてくれ」
ユキトは長門のために尽力を尽くすようだ。
