第248話 ニッポンバシでゴブリンたちは大暴れして……
ニッポンバシでは大量のダンジョン探索者が戦っていた。
「くっそこいつら速い……」
「グゲッ!!」
ゴブリンのレベルが相当高いレベル90越えのゴブリンが現れていた。
幸いにも今回は勇者ロイトが到着していた。
マギアも一緒にいる。
「お前たち、今回は普通じゃないだから戦うぞ!!」
「ロイトさん!!」「ロイトさんなら勝てる!!」
「ロイト……頼む救ってくれ!!」
マギアが発言する。
「いけるわ!! だからあんたたちはロイトのサポートをするのよ!」
ロイトは剣を振り絞る。ゴブリンを倒す。倒し続ける。
ロイトは頑張る。
最強への道を歩むために、頑張る。
ロイトは普通に頑張るだけでは駄目だ。と願う。
勇者ロイトはこんなときでも配信をしていた。
全世界同時に配信を行える勇者として頑張りたい。
ページの開き方を忘れた。けど違う。
そうじゃない。自分の戦いを記録しなくても記録されている。
そうである。
教えてもらったじゃないか。
あのヒーローに稲荷仮面に。
勇者とは己のために戦うんじゃない。勇気を持つものは他者を守られるほどの器じゃないと務まらない。
勇者とは他者すらも守れないといけない。
結城勇人は忘れない。稲荷仮面という最強のヒーローのことを。
だから僕は戦うんだ。ゴブリンを倒すために。
雑魚のゴブリンでも数が増えれば怖い。
だからこそ俺は最強になれる。
しかしもう限界だ。
でも違う。まだやれる。
だけど限界が近い……だがそこで思わぬ仲間がピンチに駆けつけた。
自衛隊の村正東樹の率いる自衛隊の部隊が動いてくれた。
ゴブリンたちは、恐れおののいた。
「グギャッ!? グギャギャアガギャギャギャ(なんでこんな時に軍隊が?)」
「ゴラゴラルレゴラゴラギア!?(ふざけんなよ!! 俺は鬼になるぞ!!)」
1体のゴブリンが種族進化を始めた。ただの進化である。普通の進化だ。
種族進化が起きて、鬼ゴブリンと化したゴブリンは、やっぱり最強にはなれないけどなかなかに軍勢を強めていた。
村正東樹率いる一個中隊。約20の精鋭が務めている。
全てが強力なサバイバーであり、ソルジャーだ。
20だが余裕でゴブリンたちを押し始めている。
だが鬼ゴブリンも頑張っている。
支援攻撃で仲間のゴブリンを呼びよせた! だが失敗に終わる。
全てはこの時妨害工作が行われていた。
ナナカが金縛りの歌を歌い。遠くからゴブリンたちを狙い撃ちして動きを阻害していた。
若干卑怯だがその手はうまくいった。
鬼ゴブリンたちはもう無理だ降参しようと願い出た。
「グギャギャアアアアララララ(もう降参だよ!!)」
らしいわよと自衛隊が公権力である警察を呼び出した。
ダンジョン警察である。
ダンジョンに関する取り締まりを行う警察だ。
「ゴブリンたち貴様らを逮捕する!!」
「グギャ!?(なんで殺されないんだ??)」
「グギャリダス(そうだろなんでだろ?)」
そうである。無抵抗のモンスターならモンスター刑務所に入れて矯正するという法案が可決されたことによる温情措置だ。
モンスターたちにも人権を認めたのだ。
これにより血の雨は降らなかった。ただ一滴も血が流れなかったのは嘘であるが。
ゴブリンたちは救われたのである。