第27話 ダンジョン深層はあまりにも深く過酷なようです
遅くなりました。調子がかなりよくなったので、投稿を快調に再開します。
ではどうぞ。
現在131階層まで来た俺こと増宮拓朗と相棒のスラン。
魔剣のアグニスも来ている。
こいつはおおぐらいだけどかなり戦闘では役に立つ。
人化した時の戦闘力は計り知れない。
いまだにこいつには剣では勝てないぐらいに。
131階層から出てくるモンスターは数が異常だ。
一度に10体以上出てくるのだ。
強力なユニークモンスターだと1体ずつしか出ないが。
これでは駄目だと思い蒼威ちゃんは置いてきた。
1人で95階層ぐらいでレべリングしているようだ。
轟鬼。
身長は成人男性と同じくらいの170センチぐらい。
だが筋骨隆々でかなりの体格。
先ほど出てきたダークゴブリンソードマスターもかなりやっかいなモンスターだったが。
轟鬼もかなり強い。
まず魔法が効かない。
どうやら魔法抵抗力がとてつもなく高いようだ。
しかも使う武器轟鬼の棍棒が破壊力が途轍もない。
衝撃波が発生して俺に対して破壊の風が飛んでくる。
しかも今回現れた轟鬼はネームドモンスターのようだ。
名前の付いた強力なモンスターだ。
鑑定すると轟鬼『隗力裂』と出た。
俺はアグニスに指示を出す。
魔剣を使い左から攻めろと。
『了解した拓朗! 帰ったら魔物の肉を腹いっぱい食わせろよ!』
『うん、まあぼちぼちとな』
俺はスランに話しかけた。
「スラン、どうするお前の力を試すときだと思わないか?」
「うん! たくろう!! スランがんばるよ! あれを試す時が来たよ!!」
スランは仲間にして1週間で話せるようになった。
そして様々なスキルを覚えたようだ。
「スライム強化!!」
スランが俺の光爆剣に纏わりついてきた。
そして剣が光る。
剣の強化が完了した。
しかもスランはまだ容量を残している。
スランはまだ俺の肩に乗っている。
俺達は轟鬼に対して総攻撃を開始した。
俺は付与魔法『クイック』、『パワーアップ』、『ジャンプ強化』、『レバーアップ』、『オーバーストロング』を自分とアグニスとスランにかけている。
そして縮地で移動して轟鬼の背後に回り込む。
スランは肩から酸砲撃を放つ。
酸の砲撃は轟鬼の肩を打ち抜いた。
しかし轟鬼は信じられない反射神経で俺の方向に向いた。
そして鬼の棍棒を振り抜く。
俺はスライム強化により強化されたスライム光爆剣を揮う。
右に少し振り抜いた。
そのまま覇で掃い、業で押さえ、絶をぶつけた。
武技『覇業絶』。
強力な武技で滅多に使わない武技だ。
武技とは俺が勝手につけているだけで、まあつまり技だな。
覇業絶は剣でも拳でもいいが剣で敵を掃い、撥ね退けてから剣の気を飛ばして敵を押さえつけてから斬るのではなく敵の芯を砕くように打ち滅ぼす技だ。
正確には拳でやったほうが効果が高いがあえて剣でやっている。
轟鬼はそれでも止まらない。
「おいおい……覇業絶でも止まらないのか……しかたねえ……ならやるかアグニス!!」
「いやあれは……まだ拓朗の体にかなりの負担がかかるぞ」
「う~ん、ならそうだな。うん、そうだなこんな奴に切り札を使うことないな」
俺はまだ余裕があるので轟鬼にあの武技をぶつけてみた。
このダンジョンはかなりの広さだ。
天井もその限りではなく、かなりの高さだ。
俺は天翔した。
遥か高く跳んだ。
天翔。
たぶん300メートルは跳んだじゃないかな?
そこから自由落下だと味気ない。
魔力と武気を錬る。
するとどうだろう。
魔力は外界の力を体に籠める力に対して、武気は内側から捻り出す自身の力だ。
それを両方体に籠めるとどうなるだろう。
両方籠めるだけではなく完全に練り込めるように混ぜるのだ。
俺はこの完全無欠の力の均衡を『覇導の神禍法』と呼んでいる。
力が溢れるな……
この状態だと攻撃力も防御力も敏捷も魔力もいつもの100倍ぐらいになる。
ここまで来るのに自分を過酷な状態にしてアグニスに鍛えて貰わなかったらなれなかったな。
なおアグニスは既に出来るようだ。
本来なら200倍なので俺はまだ半人前のようだ。
練がまだ完全ではないようだ。
だがこの状態なら轟鬼も敵ではなかった。
一瞬で首を斬り落とした。
そして光の粒子となって消えた。
どうやらこの階層から死体を残さない敵が出てくるようだ。
そしてドロップ品として轟石とスキルスクロールを落とした。
どうやら存在していたようだスキルスクロール。
これを使うとスキルを覚えることが出来るようだ。
新たなスキル獲得手段ができたから喜ぶべきだな。
スキルスクロールを開く。
そこには『溶岩流』と書かれていた。
かなり強力なスキルな感じだ。
俺は迷わずに使用した。
するとマグマの力を得た。
どうやら体からマグマを出すことが出来るだけではなく体が一部マグマになるようだ。
どんどん人外化していく俺だなと俺は思った。
そして132階層に歩を進めていく。
●
ダークゴブリンジャベリンマスターは死を覚悟した。
その人間は覇王!
まさに覇王と思われるような力を誇る。
ジャベリンで刺しても刺しても体がマグマのように溶けて、マグマに飲まれた。
地獄の業火も生ぬるいほどの熱さでダークゴブリンジャベリンマスターは死んだ。
氷鬼『ザクロ』はただの人間などおそるるに足らないと考えていたが、それは間違いだった。
ザクロは吹雪の一撃で人間を捕えたと思った。
しかしいつの間にか背後に回っていたそいつは剣で斬られていた。
両断。
そのままお陀仏だ。
ああ豪魔鬼様に顔向けできない。
●
俺は氷鬼を倒した。
今度は覇導の神禍法を使わずに勝てた。
そしてスキルスクロールを手に入れた。
今度は『深氷』というスキルだった。
体を氷みたいに出来る。
物凄い吹雪を起こせる。
何とも素晴らしい力だ。
俺はさらに先を目指した。
133階層にはネームドモンスター雷鬼の『ライゼン』が待ち構えていた。
アグニスが覇導の神禍法を使用してライゼンを打ち崩した。
でもそれでも虫の息だが必死に抵抗するライゼンが雷剣でアグニスを切り裂いた。
アグニスは咄嗟に体を捻って回避した。
それでも真空刃が体を掠った。
俺はすぐにヒールを唱える。
アグニスの傷は直ぐに回復した。
俺も覇導の神禍法を使用してライゼンを斬り伏せる。
スライム強化を使用してスランの水魔法の強化がかかる。
水魔溶岩刃スランマグマム。
マグマとスランの水魔法を組み合わせた。
マグマを水の刃でコーティングした。
熱と水の刃が組み合わさり最恐になるのか?
巨大なスランマグマムはライゼンを両断した。
そして雷球とスキルスクロールが手に入った。
スキルは『雷神』。
使うと自身の体を雷化出きた。
強力な雷を撃ち出せる。
雷化して雷速の速さで移動できる。
そして134階層を突破した。
135階層に来た。
ここでボス部屋だ。
今まで10階層ごとのボス部屋だったのだが、ここに来て変化球が来た。
俺はそこに入る。
中にはネームドモンスター鉄鬼『剛鉄丸』がいた。
鉄とは思えない速さでアグニスを狙う。
アグニスはすぐに覇導の神禍法を使用して撃退した。
鉄鬼は武気をありったけに籠めて殴りつけてきた。
俺も覇導の神禍法を使う。
そろそろ半人前も卒業かなと思えるほどの覇導の練と混ぜが出来るようになっていた。
そろそろ奥の手を見せるか。
【魔導王化】
急速なエネルギーの集束が起こる。
破壊的なエネルギーのかたまりが俺の体に集まる。
黒衣のエネルギーのマントを羽織り、真っ黒い歪な兜を被っている俺がいた。
創られた魔導剣を構える。
そのまま剛鉄丸を両断した。
鉄鬼は抵抗するまもなく破壊された。
そして鉄球とスキルスクロールがまたもや出現した。
スキルは『鉄塊』だった。
使用すると体が鉄のように固くなるようだ。
俺はさらに先を目指した。
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